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Bespoke Tailor Dittos.

【 T様:バンカーストライプ 】

2021.11.23お客様のご注文

 

 

皆様 こんにちは。

11月も後半です、『小雪』も過ぎ いよいよ寒くなって参りました。

そろそろオーバーコートの季節が目の前までやって参りましたね。

 

 

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今年のコートに対する御注文は、

カバートコートがとても多く頂いております。

天候の優れぬ日でも気兼ねなく御着用でき、皺にも強くて耐久性があり

、かつスーツやジャケットでのスタイルでなくとも幅広く御着用頂けるスタンスは

カバートコートの正に大いなるポジションメリットです。

 

http://dittos.seesaa.net/article/407464018.html

【 COVERT COAT 】

 

http://dittos.seesaa.net/article/407856620.html

【 COVERT COAT② 】

 

 

 

 

さて、今週のお話はコートではありません。

インナーであるスーツの方で御座います。

 

 

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バンク・トートにバンカーストライプのスーツ。

クラシックなストライプのスーツは、着用すると気も引き締まる感じが致します。

 

几帳面そうで真面目、仕事が出来る男に見えますよね。

装いの持つ力でもあり、仕事だけに関わらず

装いは戦略としても使う・使われるべきものという事で御座います。

皆様はどんなバンカーストライプのスーツをお持ちでしょうか。

凛としたクラシックでダークなバンカーストライプは

是非ワードローブに入れておきたいスーツです。

 

 

 

 

 

 

 

前置きが長くなりましたが

今週は 極上のGOLDEN BALEで織り上げられた 3シーズンウエイト の

一番頼りになるスーチングをお選び頂きました

T様の御注文:バンカースーツを紹介させて頂きます。

 

 

 

 

 

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お選び頂きました生地はコチラです。

仕立て映えのする最高の生地であり、正にど真ん中とも言えるバンカーストライプです。

 

http://dittos.seesaa.net/article/472541207.html

【 X様:バンカーストライプ 】

 

 

 

 

例え同じ日本人であっても 人は十人十色、顔も性格も個性も全然違います。

当然ながら体型も違いますし、皆それぞれの個性をお持ちであり、体型もそれに含まれます。

 

体型的個性が強いと、いわゆる最大公約数である既製服の範疇では

適合し辛くなりますし、逆に当然の事でもあります。

様々な個性ある方々に対し、寄り添い その方らしさが滲み出る様な

着心地良きクラシックな洋服を仕立てさせて頂く事が私の仕事です。

 

 

T様の素敵なスーツをご覧下さいませ。

 

 

 

 

 

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やや小柄でシャープなボディーラインのT様、三つ揃いでのご注文を下さりました。

 

トラウザースのフロントは利便性に優れたファスナー仕様です。

フロント開閉部、前中心線は股に近付くにつれカーブ線を描き 尻縫目へと繋がっています。

 

写真だと分かり辛いですが、本質的な仕立てによるトラウザースの

フロント開き止まりはそれなりに深く設定され 仕立てられています。

深いというか当たり前の事であり、男はフロントを開けて用を足しますので

それなりに開いていないと行為がし辛いですね。

 

最近では既製服でも股上の深い物が増えましたが、

既製品はどれもこれも用が足し辛いですよね、、、、。

これは、フロント前中心線が股付近で

カーブ線に変わる前に(直線間の距離)ファスナー止まりを

設定しているからであり、自ずと開き止まりは高くなります。

 

単純にそれが縫製的に楽だからであり、カーブ線までファスナーを回してくると

高度な技術と+αの手間を要するからとなります。

ジーンズとかは分かりやすいですね。

当然ながら男のシンボルは股にありますので 用が足し辛くなります。

 

こんな所も仕立ててみて 初めて気付かれる方々も多い事でしょう。

あるべき姿・あるべき事柄に伴って仕立てられているのが本来のTAILOREDであり、

そんな開き止まりを見るだけでも物作りに伴う価値観含めた物差しの一つとなるでしょう。

 

 

 

 

 

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T様は羨ましい程にウエストが細く締まっております。

反面 腰は確りとしており、そのギャップが特徴でもあります。

ウエストバンドはハイバックの様に上げる事無く、ノーマルなストレートで御座います!

 

 

 

 

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ウエストコートは悩まれた末に衿付きのデザインを選ばれました。

後付けの仕様では無く、本返りのリクエストを頂きましたので

上着に同じく『ハ刺し』をして衿を返す仕様となります。

 

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T様の背はS字曲線が比較的に強めな事も個性的な所。

確りとネックは首に吸い付き 安定していなければ成りません。

トラウザースとの連動性も大変良いですね。

 

 

 

 

 

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さぁ、お仕立て上がりで御座います。

3シーズンの生地は夏以外 いつ御納品しても着用シーズンなのは嬉しいメリットです。

クラシックにFOBポケットも携え、

ゆったりとした股上に優雅なユトリが入った2-プリーツにて。

 

 

 

 

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T様、とても素敵です。

こんなにもお身体に合ったウエストコートは誂えなければ存在しません。

本返りの衿は如何でしょうか。

 

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首の位置含め こんな所も人それぞれです。

やはりネックは首へ確りと寄り添っていなければ成りませんし、

FITTINGでも大変重要なポイントです。

 

また、背中も丸味感や肩甲骨のボリューム、ウエスト(腰)への括れ度合いなど

これらも背中を描くS字ライン度合いが変わってくる要因です。

 

 

 

 

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とてもエレガントです、、、、、。

 

上着は三つ釦の段返り、チケットポケットもお付けになり 雰囲気満点です。

 

三つ揃いは 3アイテム揃って調和していなければ成りませし、

特にウエストコートは重要です。

上着とはVゾーンでの関係があり、

トラウザースとは丈バランスやシルエットの連動性などが挙げられます。

 

このスーチングは、縞自体がグレーでもあり

御着用されてみると そこまで縞の主張は強く出ません。

だからこそ使いやすくもありますね。

 

冒頭の私が着用していたストライプは、

ダークネイビー地にオフ白の縞なのでコントラストが大変強く出ます。

 

縞の太さや色などにもより、様々に表情を変えるのがストライプであり 魅力でもあります。

 

 

 

 

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T様の肩傾斜、非対称具合、ウエストとヒップのドロップ寸等も踏まえ

選ばれた NO VENTにて確りと立体的なお尻を包みます。

T様のXラインが表現された背中です。

 

多くの方々は鏡の前に立たれると 意識せずとも姿勢が良くなってしまいがちです。

更にカメラを向けさせて頂きますと尚更です。

自然体で仕立てられている服ですから姿勢次第で歪みも出ます。

 

写真は本当に役に立ちます!

ただ、その一瞬にとらわれ過ぎない事も重要です。

 

 

 

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フロント釦を開けてみたりと いろいろに御着用確認です!

 

 

 

 

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普段のお仕事でのデスクワーク、背幅含め腕の稼働なども御確認下さい!

凛々しくて本当に素敵です。

ホワイトシャツにネイビーのソリッドタイ、

当たり前なものこそ上質で着心地よく、満足度も高い物を。

 

小物類まで御贔屓頂きまして誠に有難う御座います。

物作りへの思想や価値観が伴ったアイテム通しは当然 相思相愛の関係になります(笑)。

 

T様、この度も素敵な御注文を頂戴致しまして誠に有難う御座いました。

この上着から導き出された チェスターフィールドコートの仮縫いもいよいよです。

ご期待下さいませ。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・街では少しづつクリスマスムードも高まりつつ、年の瀬に入って参ります。

本格的な寒さはこれからですので、

冬の装いを存分に楽しみつつも どうかご自愛下さいませ。

 

今週もお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
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