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【 FOX SILVER SCREEN:H様のご注文 】
2024.12.10 お客様のご注文
天晴れなり! (青山霊園にて) 暖かな秋が長引いて紅葉も遅れましたが、正にピークを迎えた銀杏。 そそり立つ大樹な銀杏、爽快な青い空に見事な金色、本当に圧巻です。 銀杏をはじめとする落葉樹は、綺麗な紅葉を魅せてくれたのち 今は静かに散り始めています。 葉の落ちた樹木はどことなく寂しさと、そして寒々しささえ感じられますね。 これからは乾いた落ち葉を踏みしめ、自然の奏でる音色を楽しみましょうか。 本格的な寒さの到来です。 さて、ここで当店の【 年末年始のご連絡 】で御座います。 年末は、12月28日(土)が最終営業日となります。 年始は、1月4日(土)より通常営業開始となります。 毎週火曜日、第4日曜日が定休日となります。 (完全予約制で御座いますので、お気軽にご連絡を頂ければと思います。) 皆様におかれましてはご不便、ご迷惑をお掛け致しますが、 何卒宜しくお願い申し上げます。 ロナルド・コールマン氏はイギリスの俳優であり、 数々の映画に出演されてきたトーキー黎明期を代表するスターのお一人です。 氏の口ひげはトレードマーク、とてもエレガントで品のある俳優さんです。 チョークストライプのフランネルで誂えられたダブルのスーツは三つ揃い、 打合いも深めで美しきバランスは本当に素敵で私には模範解答の様です。 氏の他にも銀幕(Silver Screen)を飾ったスターたちの多くは、 やはりフランネルのスーツは欠かせぬゆえ 残された沢山の写真からも垣間見る事が出来ます。 フランネルスーツと言えば この御方にも触れぬわけには参りません。 エドワード8世(後のウインザー公)は 米国のファッションにも大きな影響を与えておりました。 スランネルはもともとカントリー(スポーティー)なポジションではありましたが、 その位置づけを上げたのも数ある功績の一つと言えます。 フラノのスーツにスェードの靴も当時は斬新だったことでしょう。 無造作にポケットへ突っ込む様も絵になりますね。 銀幕のスターから王室、そしてチャーチル元首相を始めとした政治家含め フランネルの、更にチョークストライプのフラノは 愛されてきたクラシックなスーチングの一つであり それを支えていたのが FOX BROTHRS なのです。 当時を顧みれば、フェローズのイラストなどでも 直ぐにそれと分かる 魅力的なチョークストライプのフランネルスーツを見る事が出来ます。 ネイビー⁉ グレー⁉ 微妙に渋い色味のチョークストライプは ダブルブレストで仕立てられ、アクセントな赤いブートニエールがとても映えています。 このストライプ、良く見ればダブルストライプな縞柄なのですね! 今週は多大なる御贔屓を頂戴しており、確固たるご自身のスタイルを持たれた H様のご注文を紹介させて頂きます。 FOX BROTHERS = FOX SILVER SCREEN = 100% WOOL ABOUT 545g http://dittos.seesaa.net/article/501128125.html 【 FOX SILVER SCREEN:2023AW / DIRECTOR’S CUT 】 ( 生地の詳しきご紹介は、上記リンクよりご覧下さいませ。) これぞ正しく往年のフランネル、FOXの真骨頂です。 縮絨され、密々で肉厚、起毛でボケた縞はチョークの線。 (奥に本当のチョーク線が見えますね!) 冒頭に登場してこられた方々の着用していたようなフランネルを、 Silver Screenの名のもと再現した企画シリーズです。 昨今のフランネルはこのシリーズから見ればみな子供の様です! ソフトでかつウエイトも軽くなり、それはそれで市場の声に耳を傾けたからこそ。 ですが、ダグラス氏が表現したかった生地、是非皆様に着て欲しい、 見て欲しいと具現化された拘りのシリーズがこの生地となります。 これまたダブルストライプがニクイですし、 こちらの色はグレイシュネイビーとなります! 日頃より御愛用されているボウタイが素敵です。 キュっと絞り過ぎない結び目だって意図的です。 ダブルブレストの堂々としたラペルは往年の時代を彷彿させてくれ、 短くコンパクトな丈こそがキモ、本当にエレガントです。 御機会があれば、マニアックに当時に見受けられた前身頃に柄合わせのラペルも乙ですね、 リクエストがあればいつでもお仕立て致します! 上質なスェード⁉、バックスキンでしょうか。 これまた、、、、いつも素敵な靴ばかり、 それでフランネルの仮縫いの日に履いてきて下さる。 本当に誂えを楽しんでおられるお姿でもあり、ご注文時、仮縫い時、 そしてご納品時と各機会の楽しみを重ね御堪能頂いております。 拘りぬかれたバランス、些細なディテールが全て結合してまとまり 美しきバランスを生み出しています。 腰ポケットの絶妙なスラント角度も御指定通り、H様の求められている 美しきバランス(スタイル)は私の頭にも勿論確りと蓄積されております。 いよいよお仕立てあがりです。 手前ミソながらとても良い出来栄えで御座います! 日が暮れると既に寒いですから、先日より着始めたとのトップコートと共に ダークスーツにて御来店下さりました。 トラウザースの帯、上前持ち出しは通常前カンを使用しますが H様は釦仕様がご自身のスタイルです。 仮縫いでは既にご体験済ですが、このフラノがもたらす安心感、 守られている感は凄いですよね、とんでもない迫力です。 ツィード同等のウエイトですから馴染ませるまで少し時間もかかりそうです! お仕立て頂きました ACORN のP.O.Wチェックシャツ、 お決まりのフレンチカフスにボウタイ、 このフランネルのスーツにも凄く合います。 ウエストコートは生地もハードゆえ 微塵の皴も無く甲冑の様ででもありますね。 勿論 お身体に合っており、そのお身体の立体にそぐう仕立てがあってこそ。 何も言う事はありません、、、凄く魅力的であり、 本当にH様らしさが滲み出ていて素敵です。 ダグラス氏もこの生地は『是非ダブルブレストで』との事でした様ですね。 仕立て上がったらお写真をお見せする約束です。 ブラックの靴はレイジーマンときましたね。 確かにお着換えがあるので好都合でもあります! 美しいスーツです。 打合い深く、コンパクトなVゾーンからウエストコートは見えません。 見えないからいらない、着ないという事ではありませんがご着用はご選択出来ます。 本当にエレガントで銀幕より出てきてくれたようです。 ただリアルに当時の服を再現しようとするなれば、 もう少し違う価値観を加える必要があります。 その価値観が必要か否か、そこがとても重要なのですね。 忠実に再現、復刻された様なOLD SUITSを求められている訳ではないからです。 時代は進むもの、生活や価値マンも変わりますし、技術だって進化します。 ご注文されるスーツに何を求められているのか、何を重要視するのか、 設計(型紙)から芯、パットなどの付属類、 更にはそれらをまとめる調理法です。 BESPOKEでは設計や中身も一律ではないという事ですね。 とてもお気に召して頂き、光栄にもご着用されたまま帰路につかれました。 この素朴なフラノの質感、どことなく懐かしさと安心感があり、 良き意味で「新品さを感じない!」とのお言葉を頂戴致しました。 本当はスーツも緊張状態ではあるものの、F.アステア氏の様に 仕立てあがったばかりのスーツを壁に投げつけ、、、、 なんて実際にはされませんよね。 新品の真っ白なスニーカーが気恥ずかしいのに同じく、 新品なのに今日着て来た服かのような馴染みというかシックリくる フィーリングのようなもの、それを感じさせてくれるスーツこそ 良い仕立てとも言われています。 もう何着もお仕立て頂いているからこそ 型紙の精度も高く、 着用実績は自ずと身体が覚えます。 基本的にいつもと同じバランス、サイズだからこそ その時に選ばれた生地の個性を十二分に感じる事が出来るのです。 H様、この冬よりガンガン着て下さい、ローテーションなんて考えなくても このフラノなら一晩寝れば全然大丈夫でしょう! この度も素敵なご注文を誠に有難う御座いました。 ・・・・・年末差し掛かる折では御座いますが、 来週のBLOG更新はお休みさせて頂きます。 次回は 12月24日(火)を予定すると共に、 本年最後の更新となります。 どうか引き続きよろしくお願い申し上げます。
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【 DOBCROSS:T様のご注文 】
2024.12.03 お客様のご注文
12月に入りました、これから慌ただしくなりますね。 今週は好天の日も多く、BLOGをご覧下さる皆様方におかれましては スーツやオーバーコートなど テーラードの服をご満喫されている事と思います。 A.イーデン氏の様なチェスターFコートを誂えたくなるような 素晴らしい BLACK CASHMERE を出物で入手し、 無地に届いておりますので是非お勧めで御座います! ONではやはりダークスーツが一番シックリときますね。 ネイビーの三つ揃いはベーシック且つ欠かせぬスーツですが、 シンプルだからこそ 生地や仕立ての差が分かりやすくもあります。 手にするグローブはペッカリーでしょうか、 細巻の傘と共にエレガントで渋い英国紳士を感じさせてくれます。 反面OFFではフラノやツィードなどで アースカラーをベースにした格子柄のスーツも欠かせません。 紅葉狩りやご旅行含めカントリーサイドでは欠かせませんし、 普段のタウンユースでもそんなカントリーに想いを馳せ クリスマスに染まりつつある街の散策や、 夜になればイルミネーションでも見に行きましょうか! さて、今週は極上の生地で三つ揃いを誂えて下さった T様のご注文を紹介させて頂きます。 T様におかれましては当店での初注文となります。 この度お仕立てになられるスーツへ込める想いや用途をお伺いし、 生地はお見立てより直ぐに決まりました。 しかし、スタイルは3Pに興味があるものの 2Pにしようかと迷われます。 今までに何度か試した事もあるが なんかシックリとこないので 自分には合わないのではないかとの事。 『 絶対にそんなことはありません! 』 そんな理由であれば是非とも当店で三つ揃いをお試しください。 温かくなってきたシーズンや、そこまで畏まらないシーンなどでは ウエストコートを省き、2Pで着用すれば良いだけです。 そもそも論としてスーツは三つ揃いが前提であり、その様に設計・構築されています。 故に厳密にはウエストコートを省いた2Pのスーツは 略式というポジションでもあり、それが普及して一般化したのです。 T様のような方こそ 当たり前の様にサラリと三つ揃いを着こなして頂きたいですし、 三つ揃いでお持ちであればウエストコートの着用は選択出来るのです。 今までの三つ揃いやウエストコートへのご経験は一時棚上げさせて頂き、 新鮮なお気持ちで私に託して下さいませ。 紳士がスーツを着用して似合わない、、、 確かに着慣れも必要ですが 似合わぬ訳がない。 もしそう思わせたのであれば私達TAILORの責任です。 T様におかれまして、今後の様々なシーンにおいてエースとなるべきスーツでもあり スペアのトラウザースも含め結論的には 計4P-SUITS にてご注文を頂戴致しました。 John Cooper & Son DOBCROSS 98% Super140 WOOL 1% CASHMERE 1% SILVER MINK 340g http://dittos.seesaa.net/article/498354262.html 【 DOBCROSS 】 とんでもなく高品質なスーチングでありますが、既に廃版が決まっています。 なんでも高騰している昨今 新たに織れば幾らになってしまうのでしょうか。 ドブクロスとは旧型の織機名であり、開発された地の名でもあります。 詳しくは上記リンクよりご覧下さい。 往年のVINTAGE SUITING では普通であった品質(旧型織機)を、 無理やり現代で復刻したようなものですね! 色柄によっては既に入手できません。 ある内に、、、それもあってスペアトラウザースを お付けになられたのはご懸命な判断で御座います。 吊り用のトラウザースはほぼ初めてだと思いますので、 この度は本質的なあるべき三つ揃いの真骨頂をご体験頂きます。 吊り用のトラウザースはメリットがかなり多く、 慣れればベルト用より綺麗に穿けつつ 楽でもあるのです。 ウエストサイズはベルト用と違って締めつける事なく、 敢えて遊びのあるサイジングで誂えます。 深き股上は腰位置高く 脚長でスタイルを良く見せ、 三つ揃いとしての調和を図る意図的な設計となります。 リアルなウエスト位置より高い股上ゆえ吊っていなければ そのポジションを維持できません。 この腰(ウエスト)位置設定は ウエストコート、そして上着にも連動しており、 だからこそ三つ揃いでの調和がとれるのです。 現在 一般的な2Pのスーツがアンバランスで調和がとれていないのは、、、 トラウザースを吊らなくなり、リアルな腰位置までウエストライン(股上)を 下げたにも関わらず、対となる上着のウエスト設定位置はそのまま、、、、なのですね。 下物を下げたのですから 当然上下での各ウエスト設定位置がズレる(間が抜ける) というギャップが生まれる事になります。 クラシックなテーラードであるという範疇におき、 例えば 上着が3釦ならセンターの第2釦位置、 2釦なら上の第1釦位置、誤差はあれど この留める釦位置が その上着での 設計上のウエスト設定位置と言えます。 その設計上なウエスト位置は身体のリアルなウエスト位置ではなく、もう少し高めなのですね。 ベルト用トラウザースのベルトで締める腰帯位置は 上着で留める釦位置よりもっと下にありますね、股上だけを下げたからです。 吊り用トラウザースの腰帯位置は その留める釦位置の付近にいるという事です。 更に抗えぬ事実として、欧米人と比べて日本人の多くは手脚の長さが短めですね。 同じ身長だとしても腰の位置が結構違うので 余計顕著になってしまうという側面も御座います。 では、2Pの上下スーツで調和を取ろうとするなれば 吊らないので落ちてしまう分 股上を低くしたトラウザースに合わせるべく、 上着のウエスト設定ラインをベルト用トラウザースの腰位置(帯位置・リアル腰位置)まで 下げる必要がありますが、そんな上着は、、、、、。 推測ですが、T様がご経験なされた三つ揃いやウエストコートの類は 設計上の不調和、サイズ感含めたバランス構築に問題があった可能性が考えられます。 もう一つ 吊り用のメリットです。 お年を召されれば どうしても身体は緩み 余計な肉も付きがちです。 腹部が大きく立体的になった場合、その隆起したウエストポジションで ベルト用トラウザースの腰位置(腰帯・股上)をキープし続ける事は不可能です。 歩けば、座れば、動けば必ずや ずり落ちます。 ですが、吊り用では どんなに動こうがトラウザースの腰位置は絶対に変わりません。 これは 大変重要な事でもあるのです。 シングルブレストのウエストコートは襟付きにされました。 襟は古来より後乗せ仕様にてのお仕立てですが、 これは上着を着てもVゾーン周りがスッキリとして嵩張りません。 しかし、上着の様に身返しより返す仕様も勿論お仕立て可能で御座います。 三つ揃いとは3アイテムで一つの服であり、何よりも調和が大切です。 ウエストコートには適正なユトリを内蔵させているものの、 釦を締めれば身体のラインが出る程のフィッティングです。 だからこそ「大は小を兼ねる理論」で作られる既製服の様に 背中のベルトで絞り込む必要がありませんので、 実際には背ベルトなんて飾りの様なものなのですね。 お座りになってみて下さい! 穿きなれたトラウザースと比べ、帯位置が随分高く、 ウエストコートもそれなにフィットしています。 それぞれに適正なユトリを入れていますが、ここからはお好みです。 きつく感じなければ十分であり、むしろ このあるべきサイジングに慣れ、基準とされて下さい。 ご心配であればユトリを増やす事も可能です! 今回は2回目の仮縫いですから、初回ほどにインパクトは無い事と思います。 上着も至ってベーシックでクラシックに。 紳士服は歴史であり、源流は大英帝国です。 多くのスタイルは英国より生まれ、その派生に過ぎません。 クラシックな服を作るには歴史を学ぶ必要があり、 それなくして服の説得力なんて生まれないでしょう。 あとはBESPOKEでもありますので、T様のご要望を反映の上で 私の解釈や美意識を介し表現させて頂く事になります。 スーツのルーツは軍服にあれど、このスーツは軍服ではありません。 では何が変わり、何を尊重するのか、、、勿論着心地も重要で御座います。 かなり語っていまいましたが、、、仕立て上がりで御座います。 T様にご着用頂くのが楽しみです! 写真では伝わりませんが、 深みのあるダークネイビーの肌触りはとてもシットリとしつつ、 打ち込みが良いのでクセ取りも大変良く効きます。 素材の良さからくる自然な艶、溢れてしまう気品のオーラはご注文主様のもの。 当たり前のものだからこそ最高の食材を使い、最高の調理にて。 ご多用の中、早速ご来店頂きました。 お住まいは近くではありませんが、お仕事で日本各地を巡られております。 壇上で人様の前に立つ事も多いとの事で 是非これからは誂えられたこの三つ揃いと共に! 穿かれるとトイレでの「小」が随分楽だとお気付きになるでしょう。 フロント開閉の開き止まりが下まで深いのですね! 既製品含め多くのトラウザースは昔と比べ 開き止まり位置が凄く高くて「小」も、、、。 こんな所も製造的効率化優先ゆえに退化してしまった部分と言えます。 やはり黒靴が似合います。 シングルで上げた裾のレングスもベストバランスですね、 傾斜の恩恵が凄く出るのです。 裾口(内側)にはグルリと一周するキックバックテープ(靴擦れ)が 付けられていますが、これも意味があり必要だからこそ、、、 とは言え巷では見慣れぬ仕様かも知れません。 バランスの取れた三つ揃いは、上着を脱いだお姿もエレガントで素敵です。 T様、今までお持ちであった三つ揃いとは 大きく印象が変わったのではないでしょうか。 先に語り挙げた各アイテムのウエスト設定位置、 これらが調和しているからこそ生まれる美しさがそこにあります。 と 言いましたが、本来クラシックなスーツとはそういうものです。 あるべき姿を素直に表現しているだけであり、 先人たちの功績たる賜物で御座います。 ネック部はシャツのカラーに寄り添い、 肩も同じく曲線に上手く馴染む様でなければなりません。 もしインナーたるウエストコートが身体に合っておらずに皴が寄っていれば、 それは上着を着用しても響いてしまいますね。 昔の様なヘビーウエイトの生地ならいざ知らず、現代の生地は明らかに軽く、 薄くなる傾向にありますので よりシビアでもあるのです。 T様 素敵です、、、、素晴らしくて本当にお似合いで御座います。 お待ち頂いた甲斐が御座いましたでしょうか。 胸部の豊かで立体的なボリューム、 これも設計や芯含め仕立て術の成せる技です。 同時にエレガントなウエストのシェイプや前肩ショルダーが一層 その胸部のボリュームを引き立てます。 ご自身では見えぬ後姿、背骨はS字に湾曲していますが その腰の括れに寄り添い、尻のふくらみに繋がります。 ベントを切らぬスタイルこそ一番エレガントであり、 それこそ誂えでなければこうは参りません。 ノーベントは探しても売っていないですから誂えるしかありませんね! 今回 T様におかれましてはノーベントも初挑戦で御座いました。 凛々しき後姿は如何でしょうか。 T様より素敵な笑顔を頂けました。 これからのお仕事が、ご出張が楽しみになる様なスーツになりましたでしょうか。 スーツもパリッとプレスされ、仕立てあがったばかりで緊張状態のまま嫁いでおります。 T様がご着用下されば下さるほどに緊張はほぐれ、寄り添い、馴染んで参ります。 手作りの品は完成時が品質的最高到達点ではなく、 ご自身が育て 更に高みへと登りつめ、見た目は変わらなくとも 掛け替えなき相棒へと変貌を遂げてくれるのです。 T様、この度は素敵なご注文を誠に有難う御座いました。 この度のスーツは3シーズン用でしたが、季節を味わう春夏物や秋冬物、 そしてこのスーツに見合うオーバーコートなど 御必要となればいつでもお声かけ下さいませ。 またお会いできる日を心より楽しみにしております。 装いには様々な『力』があります。 服を介し自身を表現する事でもあり、そんな服が自信に繋がったり、 行動力さえも躍進してくれる事でしょう。 お洒落 ≒ 着飾る事は女性だけのものではありません。 男性には男性の着飾り方があり、仕事や人生をも楽しく 充実したものへと活躍してくれる事でしょう。 男性は特に 衣・食・住 の『衣』をもっと楽しむべきです! 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
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