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Bespoke Tailor Dittos.

【 CASHANOVA:M様のご注文 】

2023.09.05お客様のご注文

 

 

9月に入りました。

今年もあと4か月、残りは少しでも早く秋冬の装いを楽しみたいですね。

 

 

 

mo1

 

クラシックな三つ揃いを着こなすエレガントな紳士たち。

センターの方は落ち着きのあるグレーのスーツ、

下衿に指している花はカーネイションでしょうか。

インナーにはクレリックカラーシャツ、首にはボウタイを締め

その赤からお花を選んだのかも知れませんね。 素敵な指し色になっています。

 

ピタッとしたウエストコートにはアルバートチェーンが渡り、

股上深き吊り用のトラウザースは優雅なゆとりが美しきドレープを生みだします。

 

懐の深いグレーのスーツ、靴はブラックでもブラウンでも

等しく調和をもたらせてくれます。

 

こんなイラストを見ているだけでもスーツというものが

どれだけ紳士の魅力を引き出し、際立たせてくれるのかが分かるというものです。

 

 

 

 

 

mo2

 

独特で個性的なストライプのグレースーチング。

こんな縞柄は現行品では見ませんね、こちらは VINTAGE となります。

遠目には縞も溶け込み、ほぼ無地のスーツに見えます。

 

今週は大変な御贔屓を頂戴しております M様のご注文を 紹介させて頂きます。

 

 

 

 

 

 

no3

 

 

VINTAGE WAIN SHIELL

 ( by MOXON )

CASHANOVA

 

75%  LUMBS TASMANIAN 100‘ G.Bale

25%  Cashmere

340g

 

 

 

http://dittos.seesaa.net/article/484374410.html

【 至高たるヴィンテージ:CASHANOVA 】

 

 

 

 

正に至高で贅沢な逸品です。

往年のモクソン製であり、1/4もカシミアをブレンドしながらも

確りと打ち込まれ、カシミア独特の軟さはありません。

確かにスーチングである品質、ウエイトは340gと3シーズン範疇ですが

カシミアの性能により生地厚体感より温かいと言えるでしょう。

 

ヴィンテージは有限在庫であり、減る一方です。

CASHANOVAもお陰様により随分と品切れが増えましたが、

まだ幾つかベーシックどころも御座います。

可能であれば是非手に入れておくべき逸品である事に間違いありません。

 

 

 

 

 

mo4

 

M様は当店H.S ORDER にて随分と多くのワードローブを構築されて参りました。

お仕事柄も含め、こよなくスーツを愛される体格の良い紳士で御座います。

今回はBESPOKEへステージアップされ、

最高ステージでの記念すべき1stオーダーとなります。

 

体形は個性であり、その方々『らしさ』も表します。

骨太でガッチリとして厚みのある男らしきそのご体型に対し、

裁断術と縫製術を巧みに融合させて生み出されるハンドメイドです。

そこには手作りでしか出来ない技術、テクニックが多分に御座います。

 

ハンガー面、そしてご試着され直ぐに今迄との違いを体感・実感されました。

当然ながらステージが違いますので、むしろそうでなければ成りません!

 

生地はご紹介の様に 1stオーダーより極上で最高のレアものをお選び頂いております。

 

 

 

 

 

 

mo5

 

当店に来られる前より三つ揃いを御愛用されておられました。

当店で仕立てられ、改めてその三つ揃いたる あるべき姿に

ご納得とご共感を頂けた事と思っております。

全てのサイジング、バランス含め 全然違った事でしょう。

そしてこの度 当店誂えの最高ステージですが

今までのH.S ORDER のご愛用経験もやはり活きている訳です。

多岐に渡る様々なステージの違いに驚きと気付き、そして喜びと満足がある事を

御堪能して頂くべく 丹精込めてお仕立て致しております。

 

 

腹部の帯(W-BAND)は床と平行で綺麗にウエストをホールドしておりますが、

帯下の股上線を型紙で見れば全然直線ではありません。

前中心線然り、お身体にボリュームがあればあるほどに

複雑な曲線使いがカットで生かされ、それをコテにより立体的に仕立てるのです。

 

 

 

 

 

 

mo6

 

胸板厚く、肩は怒り肩傾向、上半身のボリュームはポパイの様ですね!

腕がお短めなこともM様の個性で御座います。

 

ウエストコートは襟付きをリクエストされました。

 

 

 

 

 

 

mo7

 

左側袖丈、シャツのカフスがより多く覗いていますね。

これは腕時計ホールドサイズでシャツ(カフス)を誂えておりますので、

やはり右と比べれば左側カフスは落ちやすくなるのですね。

左右親指先からの距離で見極める必要があります。

とはいえ、ベストではない誤差もありますので微調整を‼

 

 

立体的な胸に寄り添う上着の胸部、カットもそうですが、

土台である芯自体のカットや作り込みも重要ながら、

その立体にした芯に前身頃を馴染ませるテクニックは大変重要な工程でもあります。

そもそも論として、芯自体もONLY ONEで

設計・構築される事もBESPOKEならではとなります。

 

ボリュームのある御体型でもウエストはエレガントなシェイプを奏で、

紳士服たる美しきフォルムを作り出します。

 

 

 

 

 

 

mo8

 

 

袖を外してアームホールの深さや幅、位置なども確りとチェックします。

M様は体型サイズも大きいですから今まではアームホールも

相当大きな上着を着てこられたご経験がおありでしょう。

お好みも踏まえ、機能性と着心地、見栄えを上手く融合させます。

 

そのアームホールから見えるシャツ、こちらは今年のフェアでご注文頂きました

C.RIVA:リシオのタッターソール、光栄ながら私ともお揃いです!

この暑き最中、一番涼しきシャツ地でもありますよね。

どうも有難う御座います。

 

 

さあ、微調整を加え

次はいよいよ最終FITTINGへと仕上げて参ります。

 

 

 

 

 

 

mo9

 

ご納品当日、この日もリシオのシャツでお越し頂きました。

もう毎日暑いですから当然リシオは大活躍となりますよね!

 

 

 

 

 

 

 

 

mo10

 

ハイバックの仕様を選ばれ、尻ポケットやアジャスター類は一切排除。

この潔き後姿は正に誂えでしか有り得ないでしょう。

せり上がる腰周りの添いも良く、穿き心地と安定感が違いますよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

mo11

 

手入れの行き届いたクラシックな靴。

グレーのスーツが一層引き立ちますね。

 

裾は折り返し付き、当店H.S ORDER でも傾斜を付けていますが、

BESPOKEはさらに強い度合いで傾斜が付いています。

ここもお気付きになられていましたね、流石で御座います。

 

 

 

 

 

 

 

mo12

 

ウエストコートは如何でしょうか。

背中はダークグレーのペイズリー柄、お身体へとても綺麗に寄り添います。

トラウザースへの連動性も綺麗ですね。

 

御覧の様にウエストコートを着用すれば、

トラウザースのハイバックはすっかり隠れてしまいます。

派手かな・目立つかな!? と思われる方でも

三つ揃いであるならば是非お為にしなられてみて下さい。

 

mo13

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

mo14

 

H.S ORDER シングル用の襟は上着の様に身返し襟で構築されています。

今回のBESPOKEでは後付けによる仕様をお選び頂きました。

胸部襟周りの立体的なボリューム感はかなり抑えられますので

Vゾーンもスッキリするのが特徴です。

 

古くからのBESPOKEではとてもポピュラーな仕立て方であり、

襟を別途作りますので前身頃に柄合わせが出来るのですね。

故に古き写真含め、古着では柄合わせされたものを沢山見る事が出来ます。

勿論 柄合わせも出来ますが、、、身返った襟の雰囲気も残したく

身返し襟地の目で裁断しています。

身頃柄合わせもご興味があれば是非リクエストして下さい!

 

 

BESPOKEでは襟の仕様はどちらでも、如何様にも

お選び頂けますのでご自由に選択頂ければと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

mo15

 

 

とても決まっていますよ!!

ご姿勢と共に少々こわばられている様ですが、緊張されておりますよね!?

すみません、、、カメラを向けられれば 私も他の顧客様も同じで御座います。

ご協力誠に有難う御座います。

 

M様 とても素敵でお似合いです。

 

 

 

 

 

 

mo16

 

 

普段 ご自身では見る事の出来ぬ後姿、

こんなにも堂々として立派なお身体を包み込んでおります。

普段よりご愛用される NO-VENT による腰回りのエレガントな感じを見れば、

黄金期のスーツが何故みなNO-VENTであったのかもご理解が進む事と思います。

 

 

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mo19

 

ご協力有難う御座いました、やっとほぐれて参りましたね!

素敵な笑顔を頂戴致しました。

 

口頭でもご説明しましたが、プレスしたてで新品のスーツは本日M様のもとへ嫁ぎます。

洋服自体も緊張しています。

着用を重ねる毎にほぐれ、寄り添い、一段も二段も

ハンドメイドは良い意味で進化して参ります。

ご納品時はスタートに過ぎず、ここからM様色へ染め、育て上げてください。

 

この度も素敵なご注文を誠に有難う御座いました。

お次のご注文も是非ご期待くださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・如何でしたでしょうか。

是非 皆様も素敵な相棒を誂えに、、、、

御来店を心よりお待ち申し上げております。

 

 

今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
Bespoke Tailor Dittos.