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2022/02

Bespoke Tailor Dittos.
  • 【 K様の御注文:HARTWIST 】

    2022.02.22 Bespoke Tailor Dittos. お客様のご注文

    【 K様の御注文:HARTWIST 】

          2月は早いですね~、のこり一週間もありません。 この寒いうちに、、、、 2月に入り、ヘビーな TWEED SUITS を御納品させて頂きました。   何故か TWEED には独特な魅力があり、惹きつけられます。 皆様の御愛用されている TWEED は どんなTWEEDでしょうか!?       今週は K様のツィードスーツを御紹介させて頂きたいと思います。 TWEED、熱が入ります(笑)。                 ご遠方よりお越し下さるK様は、とても寒くて雪の多い地方にお住みで御座います。 故にまだまだ十分にツィードをご堪能頂けるとの事で良かったです。 大変お待たせ致しました。   そんなK様におかれまして、この度のスーツは当店での記念すべき1st-SUITSとなります。 ツィードで、かつ HARTWIST を BESPOKE にてご注文を頂戴致しました。 長きに渡り共にできる相棒をお仕立てに、クラシックな三つ揃いを御所望で御座います。   生地種も豊富で選ぶのも迷ってしまうツィードですが、 K様の頭の中には既にイメージが御座います。 ベーシックな無地ベースの範疇で 何とも例え辛き絶妙で中間色な色味。 格子柄も多く展開されておりますが、強き主張はいりません。         お好みやイメージなどを御伺いする上で かなりお任せ頂いた部分も多い中、 私も頭の中にK様のスタイルを構築して参ります。 御控え目な氏のお人柄も踏まえつつ、 ON/OFF兼用でお使いされるとの事で 極ベーシックな物を御所望です。       ロイヤルファミリーの幸せそうな一枚。 BRITISH STYLE がお好きであれば、この御方のスタイルは間違いありませんね。   全体感のバランスがとても美しく、正に完成されたスタイルです。 細かく見れば色々とありますが、フロントカットなども特徴的です。 紳士服が一番エレガントであった時代であり、 現代におけるスーツというスタイルが確立された頃です。           HARTWIST 100% WOOL 560g     http://dittos.seesaa.net/article/477758968.html 【 TWEED:HARTWIST 】 詳しき生地の情報は、上記リンクよりご覧頂けましたら幸いです。   http://dittos.seesaa.net/article/445736143.html 【 X様のTWEED SUITS 】 X様のHARTWISTも素敵な一着です。     ・・・・・ブラウン、ですがグリーン味も。 カーキっぽい雰囲気ですが、ややブラウン寄りといった所です。 この選ばれた生地、実はヘリンボーン柄なのですが、、、、見えますか!? 柄合わせに また目を酷使しそうです(笑)。             2回目となる仮縫いです。 ここまで来ると精度も高く、大まかなバランスは既に確定しております。   実際に着用され、ユトリ感含め微調整を加えるべく最終的なチェックです。 綺麗ですね、、、手前味噌ながら惚れ惚れ致します。 デザインや仕様は至ってシンプルであり、ベーシックです。 それで、それが良いのです。 生地の個性を最大限に尊重し、堪能しながらお付き合い下さい。   三つ揃いで誂えておけば、様々にODDアイテムとの組み合わせも楽しんで頂けます。                 シングルのウエストコートには裾剣先がありますが、 色んなバランスやデザインがあり、 もっとカクっとしたカットも多く見受けられますね。 当店のフロントカットには拘りがあり、や はり歴史を重んじた経緯からのカットが施されています。   ヘビーウエイトなツィード、 上を見れば1000g級もありますが 560g でも十分にヘビーです。 K様の地元はお寒いでしょうが、東京であれば三つ揃いに グローブとストールがあれば冬を越せるでしょう。   そして、密に打ち込まれたチェヴィオット、、、仕立て映えするのですよ。 迫力もあり、もう立体感は彫刻の様に出来てくれます。 仕立て甲斐のある生地一つです。             内側には昔ながらに確りと深い腰幕が付けてあります。 フロントはファスナーを御選択です。 BESPOKEレベルでのファスナーフロントを後程ご覧下さいませ。               起伏に富んだフォルムが見受けられる事でしょう。 前肩から胸部のボリューム、そしてウエストに向かいシャクレます。 ラペルの刻み部も緩やかな内巻きに。   袖の具合はレングスと共に、その方により当然カーブ具合なども変わります。 コッテリとアイロンが効いたクセ取りの賜物です。           私なりにK様へ落とし込まれたバランスであり、スタイルです。 素朴さがありつつも、エッジの効いたカット、そして仕立てによる立体感。 BESPOKE はK様の為だけに設計され、全てハンドメイドで時間を掛けて仕立てられます。 唯一無二の相棒が誕生です!               背中心も、上衿との連動も、フラップも、、、 完璧にヘリンボーン柄合わせが成されています! が、分かりませんよね、、、。   職人の自己満でOKです!             さて、いよいよK様の御来店です。 ご遠方より この度もご足労頂き誠に有難う御座います。   素晴らしいトラウザースです。 前中心はファスナーですが、あたかも縫われているかの様に 前端が吸い付く様に処理されています。           ある程度の太さであれば、そこまでクセ取りのS字に拘る必要はありません。 とは言え、姿勢も加味しなければ成りませんので これら度合いも仮縫いで確認しつつ、最適なフォルムが表現されます。   折り返し付きの裾上げ、傾斜が付けられている効果が見てとれる事でしょう。                       如何でしょうか! K様は終始ニコニコで喜ばれておりました。 様々に動き、試し、 『 フロントを開けていても格好良い!』 当たり前です、自信作です(笑)!   フロント釦を閉じていなくてもウエストのシェイプが活きている事、 とても大事であり その様に服が仕立てられているという事です。           確りされた肩が特徴なT様、後姿も素敵です。 フロント釦は開けている状態です。               ・・・・・さて、そろそろ締めに参りましょう。   3P、、、実は 4P-SUITS で御座います。 やはりFLAT CAPがあると良いですよね! 俄然まとまり感が違います。 もともとは被り物を含めてスタイルは完結されておりました。     K様は被り物もお好きな方ですから 上着と帽子だけでも楽しんで頂けますよね。   K様の地元では雪と付き合う期間も長く、 3月になれば多少 雪から雨に変わるそうですが、 何カ月も太陽を拝めないとの事、、、、。 横からも降りつける雪や雨により、 丈の長いトレンチなどのレインコートは欠かせぬそうです。 長靴も欠かせぬそうですから状況に応じ 4Pをバラしての御着用も多分にあるとの事で御座いました。                 K様、このツィードスーツは当然新品であり、コテコテにプレスも効いています。 この日よりK様に嫁ぐにあたり、スーツ自体も緊張しています。   御着用してあげる事により、少しずつその緊張がほぐれ、 馴染み、寄り添って参ります。 K様御自身も このリアルな MY SIZE に慣れて下さい。     HARTWISTはガチガチのツィードです。 これをご自身で柔らかくするのです。 沢山御着用頂ければ、その相棒はK様の動きに合わせ少なからず形を変えて参ります。 芯も馴染み、柔らかくなります。 このピッカピカな新品感を少しずつ取り除いていき、新品感が無くなった頃 きっと魅力的な味わいになっている事でしょう。   10年たった頃には、必ずや掛替え無き相棒となっている事に間違い御座いません。 是非御堪能頂けましたら幸いです。     K様、素敵な御注文を 誠に有難う御座いました。               では皆様、次にBLOGでお会いするのは早くも3月です。 年度末ですから何かとご多用の事と思われますが、 どうか引き続き宜しくお願い申し上げます。   今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。            

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  • 【 T様の御注文:TOP COAT 】

    2022.02.15 Bespoke Tailor Dittos. お客様のご注文

    【 T様の御注文:TOP COAT 】

          こんにちは。 2月は雪も降りますので油断出来ませんしまだまだ寒い日が続いております。   この冬は『 寒い!』という強いインパクトを与えてくれた事は経済的にも良い事であり やはり季節は季節らしさを感じたいですよね。   装う上でもオーバーコートは冬の欠かせぬアイテムであり、 ストールからグローブまで色々と重ね着こそ冬の楽しみでもある訳です。 ウール、エスコリアル、カシミアからキャメル、贅沢なグァナコからヴィキューナに至るまで 様々な獣毛の性能や個性を存分にご堪能頂ければと思います。   では、そんなオーバーコートにも様々なポジションが御座います。 どんなシーンで、どの様に着用されるのかによって生地は勿論の事、 デザインや仕立て、仕様等ふくめて吟味して頂けます。               さて、今週は素敵なコートをご注文して下さりました T様のTOP COATを御紹介させて頂きます。 ≪ TOP COAT・・・軽めで軽快なコート、合物のコート ≫     大変 御贔屓にして頂いておりますT様、当BLOGでも ご登場・ご協力頂いておりまして 誠に有難う御座います。 モデルさんの様に背も高く容姿端麗な御方であり、 T様レベルですと 良過ぎて適合する洋服を探すのは困難となる程でしょう。 羨ましいお悩みでもありますが、もう何を着ても格好良いわけです。   http://dittos.seesaa.net/article/479122563.html 【 T様の御注文:VINTAGE SUITING 】       T様はクラシックなスタイルを好まれつつ、スーツは2Pでの御愛用です。 この度 コートを仕立てるべく御要望をお伺いして参ります。   『 エレガントで重厚感のあるダークなチェスターフィールドコートは着ない! 』 車での御移動も多く、軽くサラリと軽快に着用出来るコートにしたいとの事。   そして、T様のお好きなこの御方、、、、 『 こんな感じなら良いかも知れない。 』           当店の顧客様も多くの方々がお好きなJ.ボンド。 ご要望を確りと打ち合わせの上、把握して参ります。   丈も短く、比翼仕立てではない貫通釦のフロント仕様、 打ち合いも浅く Vゾーンも大きく取られています。 もはやジャケットが長くなったという印象ですね。 だからこそ、ODD JKの延長線上として捉えられ、 お気軽で良い意味でのカジュアル加減が加味されるわけです。     オーバーコートの主体となる役割は防寒です。 打ち合いの広さや胸元具合、そして着丈などは防寒に直結するところで御座います。 それを敢えて逆行していくと こういった表現になり、 イタリア系の物に良く見受けられるでしょう。 ですが 今回はM16のエージェント、J.ボンドが御着用ですので!! (あっ、ボンドもBRIONIからイタリア製ですね、、、。)               ご要望を踏まえ、 T様のコートへと落とし込まれたTOP COATを具現化させて頂きました。 シンプルでさっぱり、丈はそれなりにありそうですが T様は背が高いので、 やはり御本人様が着用しないと雰囲気が出ないですね!   では、この度のコートにお勧めさせて頂いた生地は!?               Joshua Ellis   Pure ESCORIAL 475g     ダークコートの与える強さを避けるべく、 色は上品で柔らかい印象なミディアムグレー。 贅沢なエスコリアルで織り上げられたこの逸品は、起毛と共に長めな毛足を残しつつ、 しっとりとしたカシミアの様な肌触りを楽しませてくれます。   ウエイトもコート地としては軽量級であり、正に春秋をも含めて比較的に 広いシーズンを楽しんで頂けるウエイトで織り上げられております。   T様のご要望にピッタリ!  ですよね。 直ぐにお気に召して頂きました。     テーラードのコートとして 想定されるのであれば設計としても当然ながら スーツやジャケットのアウターとして仕立てますが、着こなす際には もっとお気楽にニットの上からでも軽く羽織って スポーティーに着こなされても様になる事でしょう。             T様が御着用されると 俄然 膝上丈であり、 打ち合わせ・リクエスト通りの丈で御座います!   丈が短ければ その分 足さばきなど機能性は高くなります。 丈や色による印象だけでも 堅苦しさ無き 良い意味で砕けた感じとなりますね。 無彩色なグレーで落ち着きもあり、ONタイムにも当然ご利用頂けます。             仕立て上がりました。 ウエストのシェイプと共に美しいシルエットを奏でます。 ウエストの絞り具合は T様のお好きなメリハリ具合にて仕上げさせて頂いております! 単にボクシ―やフレアのシルエットでは無く、そこはお好みが御座います。   そもそも論として、もともとドロップ寸の大きい逆三角形な御体型ですから 身体に合せれば自ずとこうなりますよね。   とても綺麗で インナーであるスーツの上着を着ていないかのように自然です。                 ご自身ではなかなか見る事の出来ぬ後姿、とても素敵です。 こんなにも身体のフォルムに寄り添ったコートは、、、 街中で婦人物だとしてもなかなか見受けられないでしょう。   背中に比べ、袖の脇下には少し皺が見えますね。 これは谷袖に型紙で意図的な運動量を少しだけ与えております。   こんな ほんのりとした些細な味付けが知らず知らずに着心地へも反映していると言えます。             毛並みをお見せしたかったのですが、、、、もっと寄らないと分かり辛いですね。 ですが、しなやかでシットリとした質感は感じ取って頂けるでしょうか。   お休みの日は このTOP COATを ODD JACKETの様にも楽しまれて下さい。   ご要望を最大限に尊重し、 最高の仕立てと素材にて具現化する、これが誂えで御座います。     T様、この度も素敵な御注文を誠に有難う御座いました。 エスコリアルの温もりを存分にご堪能して頂けましたら幸いです。                   ・・・・・如何でしたでしょうか。 当店ではチェスターフィールドコートのご注文が多いながらも、 今回のような様々なるポジション、固有のイメージやご要望を お持ちであられる顧客様のコートも御座います。   ご注文されるにあたり、イメージとなる写真などがあれば確かに分かりやすいですが おぼろげで抽象的なお話だけでも構いません。 私自身も一緒にイメージを膨らませ、様々に御提案させて頂きますので 少しずつ形(デザインや仕様)にさせて頂ければと思います。   生地に付いても勿論同じです。 ご希望があれば探す事が出来ます。     ご自身様におかれまして 最高となる一着を是非御誂え下さいませ。                 では、今週も最後までお付き合い頂きまして 誠に有難う御座いました。 世知辛い状況化、寒さとの付き合いももう少し必要です。 皆様 どうかご自愛下さいませ。                

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