まだ10月ですが、気温は12月下旬レベルの寒さまで下がりもしました。

お店では時間により既に暖房を入れております。

 

装いを楽しむ意味では嬉しい限りであり、もうTWEEDも着用し始めたところですが

皆様は如何でしょうか。

 

 

 

 

 



 

カジュアル化が進んだ昨今、

スーツよりジャケットスタイルが多くなった方々もおられる事と思います。

常にエレガントな F.アステア氏 は、

上着がシンブルの場合 比較的に2釦スタイルが多いですね。

格子柄からも分かる様に、大きくCUTAWAY されたフロントカットは

より軽快さを感じさせてくれます。

 

 

 

 

今週は、当店でのBESPOKEは初となる

O様のJK&TRを御紹介させて頂きたいと思います。

とても生地に詳しく、自ずと付加価値性の高い生地や珍しい生地にも

大変ご興味が強く、この度は極上でレアなVINTAGEでのご注文となりました。

 

 

 

 



 

シングルブレスト 2釦・ノッチドラペル。

ラペルはややシャープでコンサバな印象にてリクエスト頂きました。

スポーティーなジャケットであり、胸・腰含めポケット類は

全てパッチポケットですが、腰のみフラップを追加でリクエストです。

 

控えめでベーシックなネイビージャケットは

紳士にとって欠かせぬジャケットでもありますね。

そのアイテムに拘りの食材を選び、

ハンドメイドにて調理させて頂きました逸品です。

 

 

 



 

VINTAGE MOXON

90％　LUMBS SUPER 90’s WORSTED

10％　CASHMERE

 

RUSSIAN TWILL

320g

 

http://dittos.seesaa.net/article/453049453.html

【 VINTAGE MOXON②】

 

 

とにかく色が良い、、、

そして表情豊かなロシアンツイルの織り柄は絶妙に個性を醸し出します。

肌触りが良い事は言うまでもありませんね。

ウエイトからも秋口から寒さ残る春先まで

広く御着用頂けるジャケッティングで御座います。

品のある艶やかで控えめな光沢感は

正にそれぞれブレンドされた原毛の良さが滲み出るというものです。

 

確かO様分が最後の1着で御座いました。

これは私も欲しかった生地ですが 本当にもうキリがありません（汗）!!

 

 

 

 



 

ウエルトステッチが程好く浮き出ていてかなり良い感じです。

最高のジャケットをご期待下さいませ。

 



 

 



 

 

 

 

 

 

 



 

 

ソフトで優しい着心地を約束された素晴らしいジャケットに対し、

トラウザースにはコシ（ある程度の強度）が必須となります。

下半身を確りと安定的に支えてくれる

これまたレアなVINTAGEより お選び下さりました。

 

 

 

BEDFORD CORD

これは本来 乗馬服などにも使われる

ヘビーウエイトでかなり丈夫な生地であり、まるで絨毯の様です。

この歴史あるクラシックな ベッドフォードコードを

タウンユースに使いやすくと企画された やはり拘りの詰まった素晴らしいシリーズです。

 



 

VINTAGE　：　TAYLOR & LITTLEWOOD

BEDFORD CORD

 

100％　ALL WOOL

370g

 

http://dittos.seesaa.net/article/440402569.html

【 VINTAGE BEDFORD CORD 】

 

この生地はかなりのカラーバリエーションが揃い、

その多くは何と交織織でもあるのです。

 

ご覧の様に 細畝コーデュロイのウール版と思って頂けると印象は近いでしょう。

お選び下さった色は やはり定番で万能職でもあるグレーベース。

しかし裏側はネイビーなのです。

 

（この上記写真は、表：ブラウン×裏：ネイビー であり、O様の生地とは色違いです。）

 

この裏に来るネイビーは、表側から見た時に

主体となるグレーの畝と畝の間に垣間見られ、より畝が浮き立つように表現されます。

 

裏がネイビーやブラウン、チャコールグレーなど多彩であり

一種の生地で これだけのカラーバリエーションを作っても需要があったという事も窺えます。

残念ながら同社はもう御座いませんし、こんな手の込んだ生地は現行品ではありません。

 

 

 

 

 



 

吊り用のトラウザースを御紹介する事が多き中、

ウエストコートを考慮に入れなければ ベルトレスのスタイルは欠かせません。

 

フロントにはフォブポケットを付けられ、

ファスナーでは無く 昔ながらに釦の比翼フロントでリクエスト頂きました。

 

柔軟性に富み、弾力が高くて皺になり辛い、、、

この生地はトラウザースに超お勧めですが、勿論スーツでも。

企画され、デビュー当時の需要の多くは

多分 三つ揃いのスポーツスーツが多かった事でしょう。

正に日常的な普段着たるスーツです。

 

 

 

 



 

テーブルの溝模様に対し、脇のシームが直角に置かれています。

この裾口幅に対し、前後差で3㎝の傾斜を付けたターンアップにて。

見栄えと収まりが俄然変わります。

 

この生地は 既に完売色も出ておりますが、まだ在庫は御座いますので 是非お勧めです。

私も無くなる前に欲しい所ですが、どの色にするか本当に迷ってしまいます！

 

 

 

 



 

当店でお受けするスーツのご注文は3Pでの比率が高く、

そのトラウザースは基本吊り用であり、あるべき姿でもあります。

しかし、ウエストコートを考慮せぬ 2P-SUITSやJK&TR などのご注文では

やはりベルト用やベルトレスのスタイルがご注文の主体となります。

 

単純にお好みやスタイルにてお選び頂けましたら幸いです。

 

O様、細身でシャープなシルエットながらも

2-PLEATSのクラシックな顔立ちがそそりますね、とてもお似合いで御座います。

 

 

 



 

 

お尻のポケットは両側でのリクエストであります。

尻周りには大抵の場合、WとHとの差寸を埋めるべく ダーツが摘ままれます。

1本の時もあれば2本も、これも基本的には上記差寸（ギャップ）の大きさに関係しています。

尻縫目側のダーツがポケットから外れているのが分かりますでしょうか。

 

そこまで把握されておられる方々は極稀だと思います。

ダーツが2本だとしても、多くの下物は尻ポケットの口径内に収まっているでしょう。

こんな所にも確りとした狙い・意図があるからこそ、2本ダーツの場合は1本外しています。

 

ベルトレスのトラーザースは基本的にWサイズJUSTか、少しタイト目で合わせます。

微調整はサイドのアジャスターですね。

片やベルト用では、ベルト自体で調節が可能な為

ベルトレス程シビアに合わせなくても良いという事になります。

 

 

ベルト、、、、そう言えば 私はもう数十年使っていないです。

そもそも随分と昔より、所有すらしていません。

最後に購入したベルトは、HACKETの日本撤退が決まり

青山路面店の閉店SALE時に買ったリボンベルトだったような記憶が微かに、、、。

 

 

 

 

 



 

とても良い色味です、凄く雰囲気を持ち合わせた生地です。

O様のベーシックなスタイルにとてもフィットする素晴らしいジャケットとなりました。

 



 

 



 

 

 

 



 

すみません、、、なんか自然な感じを撮りたかったのですが

私の撮影センスが無さ過ぎて上手く撮れませんでしたが、

O様がお喜び下さり 素敵である事には変わり御座いません。

 

お次は これまた珍しいTWEEDを使ったスポーツJKと、

ハードなTRをお選び下さりました。

次回も是非ご期待下さいませ。

 

素敵な御注文を頂戴致しまして、誠に有難う御座いました。

 

 

 

 

 

・・・・・如何でしたでしょうか。

様々な生地を御用意しておりますが、VINTAGEにはVINTAGEの魅力があり

織られた頃の時代背景や当時の匂いの様なものに

思いを馳せながら着こなしを楽しむのも乙なものです。

 

お好きな方は是非お声掛け下さいませ。

 

では、皆様のお越しを心よりお待ちしております。

急な寒さに風邪などひかれぬよう どうかご自愛下さいませ。