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【 150th ANNIV:N様のご注文 】
2026.01.20
お客様のご注文

エレガントな英国王のスタイルは正にクラシックの極みであり、 現代における伝統的なブリティシュスタイルへの誇りと共に王の拘りも凝縮され、 その洗練されたスタイルは世界中の紳士服にとっても指標となっています。 同時に王の装いには英国産のウールやそれを仕立てる職人達、 そして服に限らずモノ作りにおける全ての職人方における技術を踏まえ、 伝統産業を支え続ける英国文化に対しての最高たるアンバサダーでもあるのです。 着こなしにおいては保守的なスーツを彩るシャツやタイ、 そしてチーフなどは淡いパステルカラーなどの組み合わせがしばしば見受けられます。 王は水彩画家としての顔もお持ちだそうで、 そんなセンスも生かされているのかも知れませんね。 さて、今年も沢山の素晴らしい顧客様方のご注文を紹介させて頂きたいのですが 初陣を飾って頂くのは 長きに渡り多大なるご贔屓を頂戴しております N様のご注文をご覧頂きたいと思います。 背が高くてシュッと引き締まっておられ 手足も長くて とてもスタイルの良いN様、お付き合いは20年以上に渡ります。 体型も姿勢も とにかく初めてお会いした頃と変わらず本当に素晴らしい というより尊敬に値します。 その間 どれだけ私は、、、お恥ずかしい(汗)。 いつも謙虚でお控えめ、お優しくて常に学ばせて頂く事ばかりです。 N様もダブルブレストがお好きでありエレガントでお控えめ、 端正なスタイルの英国王へオマージュも込めてご注文を頂戴致しました。 着こなしについても上品な小物使いや淡い色使い含め、 そんな所も似ていらっしゃると思っております。 ベーシックなネイビーのスーチング、この度お選びになられた生地は、、、。 WILLIAM HALSTEAD =150th ANNIVERSARY= HOPSACK 53% CASHMERE 47% SUMMER KID MOHAIR ABOUT 280g http://dittos.seesaa.net/article/514895996.html 【 特別な周年生地、そして、、、】 極上で本当に贅沢な生地を創業150周年記念となる限定生産で 織り上げた W.ハルステッドのホップサックです。 発売と同時に完売との事、世界中で多くの方々が手に入れる事が出来無かった事でしょう。 個性の反するカシミアとキッドモヘア、敢えて平織のホップサックにする事により 幅広いシーズンを楽しめつつ、オッドジャケットへの対応も加味したのかも知れません。 裁断が、仕立てるのが楽しみではありましたが、 貴重すぎ かつ買い足しも出来ぬ極上生地です。 緊張しましたよ! トラウザースはシャープなシルエットを好まれ いつもの 1-PLEAT 、 そしていつものサイズで仮縫いです。 美しいペールグリーンのシャツ地は SUPER RIVA 、 クレリックスタイルで以前ご注文頂きました。 N様におかれましては このスーツを春夏用として捉え、 三つ揃えは前提ながら ウエストコートはバックレス仕様に! 春秋は短く、夏は長くなり 春夏用のワードローブ強化も御座いましょう。 この仕様は BESPOKE でしかお受け出来ないのですが、 その効果は本当に大きく 先人たちの切実な思いより生まれた仕様なのでしょう。 春夏でもウエストコートを嗜まれる紳士の方々は是非一度 お試しされてみて下さい。 ブレイシーズは限定シリーズの『ボンドカー』、御愛用有難う御座います。 目立つ事なく控えめで端正なバランスは N様のご注文により 生み出されたスタイル(バランス)ですが、 勿論 英国王スタイルへのオマージュも内蔵しております。 N様はスリムに見えますが、胸板は厚くてウエストは細い、、、 ドロップ寸が大きいのでフロントは『通しグセ』を採用しております。 バックは背抜き仕様で裏地も控えて少しでも通気性良く、 これでWCのバックレス効果も更に活かされますね。 背中縫代がガッツリとアタリになっていますが仮縫いなので、、、 仕上げでは勿論消しますのでご安心下さいませ。 では 袖丈の誤差調整のみで仕上げに向かいます。 いよいよ仕立て上がり、N様にご足労頂きました。 今トラウザースをお着換え中なのですが、本日お召のスーツもレアですよね。 エスコリアルとキッドモヘアを丁度半分ずつブレンドした貴重で珍しい生地、 Reid&Tayor製で2023年御納品させて頂きました。 N様はいつもフラワーホールを飾られます。 今日の可愛らしいお花、センターは粒ダイヤとの事! ご試着有難う御座います。 本日の装いポイントは高貴な『パープル』ですね! タイにも淡い藤色小紋が! N様には大変お気に召して頂いております シングル・7釦全掛けモデルは 裾剣無しのスクエアが特徴です。 とてもエレガントであり、いつもながら本当にお似合いで御座います、、、 N様らしさが凄く上品でもあります。 ダブルブレストは特にカット(型紙)次第で顔立ちや雰囲気が変わります。 当BLOGでも顧客様により様々なダブルの顔をご覧頂けるでしょう。 写真では色目が少し鮮やかに写っていますが、実際はもっと濃くて渋いです。 平織なのでマットな顔立ちになる筈ですが、とても光の印影が綺麗ですね。 カシミア、そしてサマーキッドモヘアの獣毛自体が細くて上等ですから 艶やかな獣毛たちのポテンシャルが勝手に滲み出るのです。 これが綾織りだったら もっと、更に艶やかですから そうすると色気があり過ぎて好みも分かれる所でしょう。 150周年生地、極上な食材に調理法、素晴らしい料理だと思います! 袖口にはターンバックカフを付け、 英国王オマージュにクリーズラインもリクエスト頂きました。 N様の上品さと装いスタイルの上品さ、そして記念生地の上品さが 見事にマッチしているようで今回も本当に素敵なスーツとなりました。 この度も素敵なご注文を頂戴致しまして、誠に有難う御座いました。 ・・・・・如何でしたでしょうか。 本日は『大寒』です、本来ではこれから一番寒いですから 皆様どうかご自愛くださいませ。 暖かい装いを楽しみつつ、当店にも足をお運び頂けましたら幸いです。 何卒 宜しくお願い申し上げます。
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【 CHESTERFIELD COAT:T様のご注文 】
2025.12.02
お客様のご注文

皆様 こんにちは。 先月末はイレギュラーなお休みを頂きまして、大変ご迷惑をお掛け致しました。 遅い夏休みを頂き、温泉と共に見事な紅葉を満喫して参りました。 自然の美しさに感動しつつ穏やかで豊かなひと時を過ごす事が出来ました。 さて 12月を迎え、そろそろ本格的にオーバーコートが活躍してくれる時期となって参りました。 ベーシックで素敵なチェスターフィールドコートをお召しで御座います。 打合いは深く仕立てられておりますが、下前端が内側に折れ曲がっているので見えませんね。 御仁はやはりシガーが欠かせぬようです! エレガントな美しきシルエットのチェスターフィールドコートは シングルブレストのピークドラペル、腰ポケットは片玉縁で仕立てられているようです。 A.イーデン氏のスタイルは本当に見事で学びが多く、 特にこのコートはイメージされる顧客様も少なくありません。 氏は背も高くスラっとスタイルも良いので羨ましい限りですが、 体型は皆様それぞれがお持ちである個性でもあります。 どんな方でも その方なりの魅力や「らしさ」を感じられるような洋服を 誂えて参りたいと思っております。 今週はやはり氏のチェスターFコートも意識しつつ ご注文下さりました T様のオーバーコートをご紹介させて頂きます。 Leichtfried Loden (ライヒットフリード) 1884年創業 オーストラリアの老舗ミルであり、 特にローデンクロスに関しては専門となります。 LODEN COAT(ローデンコート)、皆様は耳にされた事がありますでしょうか。 その歴史は オーストラリアの貴族たちが狩猟用に着ていた防寒コートに始まります。 ポジションはイギリスでのカバートコートにとても近く、 カバートコートは主にカバートクロスで仕立てられます。 ローデンコートにはローデンクロスという生地があるのですね。 LODENの語源は LODA=獣毛で織った毛布 からきているそうです。 LODEN CLOTH 防寒性と保温性、耐久性もねらい とにかく縮絨させます。 強い圧力と蒸気により繊維が絡んで結合し、 フエルトの様になるウールの特性が利用されています。 本当に密でギュッと目が詰まっていますから防風性にも優れていますし、 ウールの毛に含まれる油脂は撥水性もあるのです。 昨今のフランネルなんて子供かと言わんばかりの密度(ウエイト)は強いハリコシがあり、 生地がハードな分 着る方もハードですよね、それがローデンクロスです。 近年では高級なるアルパカもブレンドされ、その高き性能を持つアルパカが加わって より盤石なCOATINGに昇華され、カラーバリエーションも 定番のローデングリーンを筆頭にかなり広がりをみせています。 LODEN CLOTH 80% WOOL 20% ALPACA 540g 毛足も滑らかで艶やかさがあり、生地厚はイメージより分厚く感じられないでしょう。 圧縮しているので それだけ密度が高いのですね。 品を感じさせるチャコールグレーをお選び頂きました。 もともとT様は打ち込みよく、ハリコシのある英国地が大変お好きであり このローデンクロスは正に打ってつけでは無いでしょうか。 とても体格の良いT様、長きに渡り誂え服を御愛用されて参りました。 光栄にも当店BLOGよりご興味をお持ち下さり、 先ずはH.S ORDERよりお付き合いが始まりました。 此度のコートは当店でのBESPOKEでは2着目となります。 長き誂えの御経験もあり、既にカシミアのコートはお手持ちが御座います。 故にデリケートとは真逆にタフでラフな環境(天候)にも気にせず着用出来るコートという事で ご紹介させて頂いたのがローデンクロスとなります。 先にも触れましたが、もともと打ち込みの良い確りとした英国地がお好みですので このローデンクロスも直ぐにお気に召して頂きました。 お手持ちのカシミアコートと比べ、よりクラシックでエレガントに、 そして重厚感のあるチェスターフィールドコートをご所望下さりました。 腰ポケットは片玉縁、チェンジポケットも携えたスラントでのご注文となります。 チェスターFコートは丈も重要な要素であり、膝丈から膝ホールド丈で誂えられ レングスは防寒性についても直結致します。 同時に本来ではチェスターFコートはフォーマルウエアの上から着用出来るコートですから テールの付いたモーニングコートやイブニングテールコートなど ドレスコートの裾がはみ出してしまうようではなりません。 背面と比べ前面はボリュームがある分 取られて前裾丈が 不足がちになりますので確りと見合った算出が必要です。 着丈が長くなればなる程に足さばきに必要なケマワシ分量が必要となります。 確かにセンターベントは有効に機能しますが、 この優雅な分量はシルエットと共に美しきドレープをも生み出すのです。 ただし、前面にボリュームがある場合は前裾が跳ねやすくなりますので 補う為のカットと共にテクニックが必要となります。 外観からでは分からぬよう既に内蔵されておりますよ! T様の 当店1st BESPOKEは本日ご着用下さっている三つ揃いです。 インナーより展開したオーバーコートですから肩傾斜や非対称度合い、 AHの深さや幅、位置、更にネック周り、 そしてウエスト設定のラインに至る全てがインナーに準じています。 インナー型紙の精度が高ければオーバーコートは仮縫いを省いても 十分なんレベルで仕立てる事が可能ながら、やはり生地の特性やお好み加減含め 仮縫いたる役目を確りと果たしてもらいます。 さぁ、微調整を加えていよいよフィニッシュへと進めて参ります。 お仕立て上がり、早速 ご足労下さりました。 上襟にはベルベットを掛け、袖口はターンバックカフにてご注文です。 T様、凄くお似合いで風格もあり 本当に素敵です。 外套ですからインナーであるスーツの上着が見えるようではなりません。 全てをホールドし、シングルブレストでも風の侵入を防ぐため 打合いは深めに取られます。 それが第一釦の位置(下衿返り止まり)だけではなく、Vゾーンがコンパクトになる要因です。 改めてになりますが、外套であり防寒着なので必然たる考慮となります。 あとは必要であればストールとグローブを! 背中のラインへ綺麗に寄り添うフォルムはクセ取りの賜物です。 右肩下がり度合いがやや強めですが、実は私の方が更に強めです! このレベルの度合いであると左右対称に作られた洋服では どれだけ歪が生まれるか安易に想像がつく事でしょう。 T様におかれましては誂え服のご着用経験も長く、 御理解もされておられる事でしょう。 しかし、、、重厚感と存在感もあり 頼りになる『漢の背中』ですね。 良い構図にも関わらず、、、大変申し訳御座いません! オートフォーカスなカメラながら、いつものように顔をフレームから外すと カメラはどこにピントを合わせれば良いのか、、、となってしまってピンボケです。 T様、すみません(涙)‼ ・・・・・如何でしたでしょうか。 最後の写真は誠に恐縮ながらも、、、素敵なオーバーコートをご注文頂きまして 誠に有難う御座いました。 そろそろ本格的に活躍してくれる時期となりましたので、 気遣いなくドシドシご着用頂き馴染ませて下さいませ。 来店の春夏に向け、次注文のリネンスーツも是非ご期待くださいませ。 近年 夏は強く、春秋短く、冬はどうなのか⁉ とは言え、紳士にとって スタイルとしてもオーバーコートは 魅力的であり欠かせぬアイテムでもあります。 仮にチェスターフィールドコートを仕立てるにしても、 カシミアからローデンクロスまで生地の個性は様々です。 皆様の価値観ではどんな生地が宜しいでしょうか。 是非とも素敵なオーバーコートを仕立てるべく、 個性豊かなコーティングをご覧になりに来てくださいませ。 先日 素敵なコーティングの出物も買い付けましたので、 こちらもそのうち届く事でしょう。 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
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