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Bespoke Tailor Dittos.
  • 【 LOVAT TWEED ③ 】

    2024.08.13 Bespoke Tailor Dittos. 生地に付いて

    【 LOVAT TWEED ③ 】

          夏の花と言えば向日葵、そして花火も夏の夜空に咲く花。 愛らしい夜の向日葵を見ながら 残暑お見舞い申し上げます。       その美しき大輪は爆音と共に魂へ響き渡ります。 花火師のプライドと情熱を掛けた競技大会の一幕、 正に卓越した職人達の織りなす技に感動せずにはいられませんね。             今頃はお盆休みの方々も多い事と思います。 皆様ゆっくりとお過ごしになられおりますでしょうか。         当店シャツのご注文は静かに一時休止を迎えました。 告知からこの約一か月間で本当に驚くほど沢山のご注文を頂戴致しました。 ACORNとRINGHARTの英国シャツ地もお陰様により無事に全て完売で御座います。 本当に有難くて光栄ながらも、寂しく、申し訳ない気持ちでいっぱいです。   これら沢山のご注文は、それだけ多くの方々が当店シャツを 支持して下さっているという事に他なりません。 今後はリスタートがきれるよう全力で努力して参ります。   私も工場さんも嬉しい悲鳴で一杯であり、、、本当に有難う御座いました。 お仕立て上がりまで暫しお時間を頂戴致しますので 何卒宜しくお願い申し上げます。                       先週は彩鮮やかなシェットランドツィードをご紹介させて頂きました。 右側の紳士は 鮮やかなマンゴーイエローのシェットランドセーター、 靴下やチーフで確りと色を拾い大変お洒落なカントリースタイルですね。                 国王ジョージ5世、となりにヨーク公(後の国王ジョージ6世)。 お若いヨーク公の完璧なスポーツスーツの出で立ちは息を飲むほどに素敵です。   かなり大きな格子柄が映えるツィードはパドックカット、 当時はエドワード8世も良く着ていたタブカラーのシャツもまた乙です。 なんてエレガントなのでしょう、、、、。             後のエリザベス女王と共に。 これまたクラシックな三つ釦のウインドーペーン柄ツィードは ジャケットスタイルでの着こなしです。 カントリーであっても品があり、 本当に魅力的なスタイルを持たれた御方です。           一日でも早くツィードを着られるくらいに寒くなってほしい(笑)。 先週のシェットランドツィードは基本上物用です。 ではスーツでの着用を前提とするなれば、、、。   今週は LOVAT TWEED より、 この秋冬用へと仕込まれた素敵な生地をご覧いただきましょう。                   LOVAT MILL SCOTLAND   1868年創業の老舗ミル、エステートツィードを復刻すべく 立ち上げられたブランドがラヴァットです。 もう当店のBLOG読者な方々であれば説明はいらぬ事でしょう。       詳しき同社の内容につきましては、 是非下記リンクよりご覧頂けましたら幸いです。   http://dittos.seesaa.net/article/486092629.html 【 LOVAT TWEED① 】 http://dittos.seesaa.net/article/486188253.html 【 LOVAT TWEED② 】                 KIRKTON   チェビオットのウールで織られたツィードであり、 人気も高きカークトンは、500gです。 確りと打ち込まれ、ハリコシ感じるこのタフさは正にツィードスーチング! 重過ぎないそのウエイトは、カントリーサイドのみならず デイユースとしても広く愛用されています。             ベースはクラシックな TWO AND TWO 、 オレンジが効いたウインドーペーン柄を重ねてあります。   渋みの中に程好いアクセント、使いやすそうですね。                   I様より頂きましたご注文は スポーツジャケット。 BESPOKEでのご注文なので、現在 順番待ちで御座います。   この冬にはお納めさせて頂きますので、 是非お楽しみにされていて下さいませ。                   次は古より ガチ勢に多大な支持を受け続ける リアルガチなツィードです!                 ETTRICK   昔から熱心なフィールドスポーツ愛好家に愛用されてきたエトリック。 640gと迫力のあるタフネスな地は相応の環境下で求められるからこそであり、 更に表面にはシャワープルーフのテフロン加工が施された 全天候型のツィードとなります。   お洒落着的なカントリーファッションという前に 実はギアでもあるのです。   タウンユースでここまでのハイスペックが必要かどうかなんて愚問なのです。 その性能と耐久性たる高スペックでガチなギアに魅力を感じるかどうかです。 例を出せば、正に野良着でもあり同じく高スペックなBarbourを 挙ってタウンユースで愛用される方々の多い事をみれば 男が本能で求めてしまう(擽られてしまう)何かがそれらには宿っているのでしょう。               ETTRICKより   ヨーク公の着用されていた滅茶苦茶に格好良いプラスフォワーズのツィードスーツ、 この生地はかなりイメージが近いので気になっています! グレンプレイドベースへの更に重ね格子、氏の着るツィードほどではないですが 格子のサイズも大きめで迫力があります。   ブラウンとグリーンが掛け合わされた絶妙なアースカラーに マルーンの差し色が映え、お気に入りな一つ。                 これまたクラシックな派生ガンクラブチェックのエトリックは 英国贔屓なA様よりのご注文です。 ガンクラブチェックはシンプルなシェファードチェック同士を 2色使いで構成された柄であるとされています。   こちらは更にオレンジのオーバーペーンを重ねてあります。 カントリーな雰囲気がとても漂い、ツィードらしさも満点ですね。               ここまで色味が多用されていると、合わせるアイテムは何でも合います。 A様より HOUSE STYLE ORDER にて ODD JACKET のご注文で御座います。               地味にパープルの差し色がニクイ! HOUSE STYLE ORDER ですからお仕立て上がりもご覧頂きましょう。                   模範解答の様なディテール、正にカントリーなスポーツコート(ジャケット)です。 立体的なボリューム、ウエストのシェイプ、 仕立て映えするに決まっている最高のツィードです。   ハンド仕立てによるオプションもお付け頂き、 当店HOUSE STYLE ORDERの最高スペックでのお仕立てとなります。 検品も済ませ、私が更にコッテリとクセ取り2次プレスを施し、 これで本当に完成です。   生地を間近で見ていると、多色使いもウリなツィードは 一見『派手かな?』と見えがちでもあります。   しかし、この様に洋服となってみると それら色糸は格子柄と共に馴染み、 格子の主張はあっても多色な派手さなど全く気にならないのです。 バンチで選んでいると こんな所も難しさと言えますね。   故にバンチから選ぶ場合は、必ず離れて見てみる事も大事です!             HOUSE STYLE ORDERでのレギュラーカットは、 細腹を切った 3面1ダーツのカットとなりますが、オプションにて 当店BESPOKEの様に 最早古な2面2ダーツ裁断を選択する事も出来ます。   細腹が無いので、腰ポケットのフラップは下 方全ての柄が合いますので綺麗ですね。 シルエットの出方も微妙に変わります。   A様、ご着用は暫くお預けですが 冬の到来を楽しみに待ちましょう! 素敵なご注文を誠に有難う御座いました。                     ・・・・・如何でしたでしょうか。 一言に『 TWEED 』 と言っても実はかなり幅が広く、 産地や羊で分けられたりしています。   スーツで仕立てておけば バラしての単品使いはコーデの幅を広げますが、 そもそもスーツは着ずオッドジャケット(コート)として使いたいのか、、、 皆様の価値観やご着用されるスタイルによりツィードもお勧めな種が変わります。   ツィードには独特な魅力があり、 気分を頗る高揚させてくれる何かがあります! 皴にも汚れにも強く、小雨なら傘だって不要でもあります。 そんなタフで気楽な付き合いを、長きに渡り深く信頼し、 自身の相棒として人生を共にするのです。   今年の秋冬用に 是非皆様も素敵なツィードを探しにいらして下さいませ。 お待ちしておりますので 何卒宜しくお願い申し上げます。                   ・・・・・来週のBLOG更新はお盆休みとさせて頂きます。 お店自体は定休日以外 通常営業となりますので、いつでもご連絡くださいませ。   次の更新は、8月27日(火)を予定しておりますので どうか引き続きよろしくお願い申し上げます。                  

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  • 【 彩 シェットランド ツィード 】

    2024.08.06 Bespoke Tailor Dittos. 生地に付いて

    【 彩 シェットランド ツィード 】

          明日の8月7日には『立秋』を迎えます。 しかし、厳しい暑さは暫く続きそうですが、、、 この暑き最中 洋服業界は次第に秋冬へシフトして参ります。   暑い夏だからこそ、涼しい秋、そして寒い冬が恋しくなります。 寒い日々は必ずやって参ります! 今週は買い付けていた生地が早々に届きましたので ご紹介させて頂きたいと思います。     皆様の頭の中を強引に秋冬へ‼                       =立山黒部アルペンルート=   正に錦秋、言葉を失うほど壮観な景色は自然の織り成す芸術です。 美しき色付いた山肌、透き通った空気、魂が洗われる様です。 標高も高いので 秋の季節では気温も10℃を切ります。   色鮮やかな山肌は正にツィードの様、 ツィードの生まれた背景が分かるというものです。   どうでしょう、少しは気持ちが涼しくなったでしょうか(笑)。                   = SHETLAND TWEED =   今度は人間が生み出したカントリーサイドの彩を ツィードで表現した美しい生地達です。   シェットランドツィードとは、スコットランド北端の シェットランド島に生息する羊毛で織られたツィードです。 ここの羊さんは海辺では海藻も食べるそうであり、 とても柔らかい羊毛で糸に膨らみがあり、軽量ながらも保湿性が高く、 古より親しまれてきました。 この羊毛はシェットランドセーターや フェアアイルセーターなどでも超有名ですね!   それにしても、セーターの様に美しいカラーバリエーション、、、 軽くて軽快なシェットランドセーターを纏う様に このツィードを楽しんでみませんか⁉   こんなにも色とりどりな素晴らしいツィードたちを、 生地の高騰やむなし昨今では有難い『出物』での仕入れです。 改めて言っておきますが、かなりお得で嬉しいお値段となっております!                       BATLE & ROBINSON   1950年創業のメーカーであり、ノースヨークシャーに御座います。 始めて耳にしたメーカーですが、このネームでこれら生地が展開されています。               Abraham Moon & Sons   1837年創業の老舗ミル、同社は英国の織元工場としては欠かせぬ存在です。 この年はビクトリア女王が英国王位を継承した年でもあるのです。   同社は原毛を仕入れ、糸に紡績して生地に織り上げ、 仕上げに至るまで全て一貫して行える工場を持ちます   ミルは黒子的でもありましたが、昨今では洋品小物でも ネーム含めて扱われていますから知っている方も多い事と思います。 長き歴史の中では軍服地も沢山供給してきましたので、 同社のヘリテージコレクションは圧巻でありつつ 正にリアルでもあるのです。   今回のシェットランドツィードは、信用高きこのムーン社が織り上げています。 では じっくりとご堪能下さいませ。                   FOREST GREEN   平織地のホームスパン、フォレストグリーンは正に深き森のよう。 中にはカラーネップがツィードらしいアクセントに! 落ち着きと共に安心感さえあるアースカラーで是非如何でしょうか。                         MOSS GREEN   苔の様な緑色、ツィードでは様々な色糸で織られるので 黄味が良い塩梅で出ていますね。 ド定番のヘリンボーン柄でモスグリーン、 正に鉄板ツィードです。                           GOLD   これも美しい! 金色の麦畑が目の前に広がるようです。 複雑に絡む色味は深みを与え、イエロー系ながらも 大人の落ち着きさえ感じさせてくれるのはツィードならではですね。   経糸にダークな色味、緯糸にゴールドでの交織なので クラシックなピンヘッド調な表情がまた素晴らしい。                           RUSSET   ラセット、赤褐色や朽葉色という意味であり、 正に紅葉と共に英国カラーには欠かせぬ色味。 しかし、、、、これは特に写真での色出しが難しい! 写真では鮮やかさが見受けられますが、 もう少し落ち着きと赤茶味が現物では感じられるでしょう。 先のゴールドに兄弟の織地で ピンヘッド調な顔立ちは とても表情豊かです。   紅葉にも欠かせぬ色ながら、レンガ色にも通じ とても魅力的な暖色です。 日本の紳士方にもこういった色をもっと楽しんで頂きたい!                             PURPLE   ツィードのパープル、魅惑的でハートを撃ち抜かれたようです。 まるでラベンダー畑に足を踏み入れたかの様ですね。 知的で高貴な紫のツィードをどんなコーデで楽しみましょうか! 紫は赤と青で構成される色なので、 その両色は相性が良いですが黄も頗る映えてくれます。                               DUCK BLUE   これもなんて綺麗なダックブルーなのでしょう。 とても魅力的な中間色ですが、生地の色味としてはあまり見ませんよね!   MADE IN GREAT BRITAIN この生地だけ上記生地達とは出どころの違う生地ですが、 同じくシェットランドツィードで御座います。 ダックブルーとは鴨の羽の色とされていますが緑の混じった明るめな青を指します。   クラシックなヘリンボーン柄ですが、 この生地を見れば正に明るい青と緑で構成されているのが分かるでしょう。 なんてシャレオツな‼                                   如何でしたでしょうか。 計6色の彩鮮やかなシェットランドツィードは まるでニットのカラーバリエーションを見ているようですね。   ソフトで軽く、カーディガンを羽織るかのように優しく纏うツィード、 それがシェットランドツィードの特徴であり魅力です。 皴にも強くこんなツィードを羽織って紅葉でも見に行きたいですね。               シルエットが細くないトラウザースであればスーツでも良いですが、 メインは上物用が無難なところです。 故に下物はフラノやキャバルリーツイル、 ホイップコードなどもお勧めながら ここはカラーバリエーション豊富でタフな コーデュロイで色を楽しむのも素敵です!   http://dittos.seesaa.net/article/502491190.html 【 2024 / brisbane moss 】             シャツの受注停止まであと僅か、皆様のお陰により目も回る忙しさですが、、、 落ち着いた頃に店頭の生地も入れ替えたいと思っております。   暑き最中では御座いますが、涼しい店内で秋冬へのご構想を膨らませましょう。 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。          

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