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Bespoke Tailor Dittos.
  • 【 Bespoke Shoes 4 】

    2024.06.11 Bespoke Tailor Dittos. 日記

    【 Bespoke Shoes 4 】

                    ≪ 五十鈴川 御手洗場(内宮参道)≫       自然が豊かで空気も透き通るよう。 瑞々しき万緑の宮域林、五十鈴川の清流で身も心も清められ、、、、。 なんて美しいのでしょう。   この御手洗場に敷き詰められた石畳は、 1692年 徳川綱吉の生母が寄進されたと言われています。 ゆうに300年以上も この変わらぬ美しき情景、 感慨深く心に染みわたるようです。           皆様 こんにちは。 例年であれば関東甲信も既に梅雨入りしている頃ですが、 今年は随分と遅れているようです。 梅雨の到来まで 今を存分に春夏の装いをご堪能下さいませ。                     さて、今週は紳士の装いに欠かせぬ靴について。 当店に来て下さる顧客様方は革靴を数十足と お持ちである方も少なくはありません。 テーラードクロージングを愛する方々にとり、 やはり靴も欠かせぬ愛すべきアイテムである事でしょう。   私事で恐縮ながら、今や世界に名を馳せる 福田さん のところに頼んでいた靴が出来上がったとの事! 新しい靴が嬉しくて、、、是非 私の自慢にお付き合い頂けますでしょうか。 誂える意味と楽しみな期待感、ささやかながらも お楽しみ頂けましたら幸いで御座います。                       いよいよ、、、 この写真と共に、メールにて出来上りのご連絡を頂きました。 福田さんのインスタ写真だったのですね!                   名店G.CのBESPOKE SAMPLEには、 昔から一目惚れというか勝手に憧れていた靴がありました。 一足目から仕立てて頂く靴ではない事は重々承知ながらも、 いつかは履きたい、手に入れたい靴の一つでした。   既製靴では合わぬ私の足、特にスリッポンともなれば 尚更誂えでなければ満足に履く事さえ罷りならぬ足でもあります。 故にスリッポンへの執着は余計に強いのかも知れません。 此度の靴でBESPOKEとしては4足目、 気付けばその内 計2足がスリッポンでもあるのです。                   後に福田さんより教えてもらったお話ですが このベルテッド・ローファー(G.C)は、Baron de Redeというフランス人の貴族が A.クレバリー氏に依頼・製作してもらったモデルだそうです。 この方はなんと300足以上もBESPOKEで靴を誂えていたとの事、、、。                   革のイメージは有りましたが、その中でも2択でかなり迷いました。 そんな様子を見兼ねてか、 『じゃあ、左右で両方使って仮縫いを組みましょうか!』 えっ、そんな、良いのですか、、、 ではお言葉に甘えさせて頂き、宜しくお願いします!   仮縫い靴が組み上がり、印象も随分と違います。 仮縫い靴は内部を確認する為にナイフで切り刻まれてしまいます。 毎度勿体無いと感じてしまうのですが、 『破片、貰っても良いですか!?』   本縫いには直ぐに掛かれないでしょうから ゆっくり決めてくれれば良いと言って下さりました。 福田さん、、、ありがとうございます!                 決定に時間はかかりませんでした。 より迫力を感じられるコチラに!   イギリスで買い付けてこられた ヴィンテージのフランス産シボ革 であるとの事。   スリッポンはどちらかと言えば軽快でカジュアル、 春夏系なイメージもありましょう。 私は通年通して利用でき、かつリネンからツィードまで合わせられる 普段履きの様な存在として欲しかったのです。 クリームを入れると少し濃く色味が深まりつつ、 ややアンティーク調な仕上げで!                   スリッポンで2足目、仮縫いの時点で既に完璧でいつも通り ガシッと掴まれているかのような穿き心地。 ここから更に微調整を加えFINISHへ。   隙間の全くない靴、しかも それがスリッポンで! この感触(履き心地)、この感激が分かりますでしょうか!                                       美しきフォルム、存在感のある革、憧れていたデザイン、 もう言葉は必要ありませんね。 あとは履いて自分の靴へと育てるばかり、楽しみです!                   3足目のリザードのローファーと比べ、 今回はトゥもオリジナルの雰囲気を尊重しています。 案外違いますが、中身である足は同じ、職人さんである福田さんの お考えやセンスも反映されている事でしょう。                 福田さんのお店にて。 驚くほどの吸い付き具合、皴入れも行いました。 「慣らし運転もしてくださいね」 との事でウキウキと持ち帰りました。                   自店にて、早速慣らし運転も! ロングノーズでモダンな感じではなく、 少し武骨で野暮ったさが残っている所も願い通り。 素敵、、、、(笑) 大満足です。   また一足、大切な相棒が増えました!                     ・・・・・如何でしたでしょうか。 既製品の靴を履ける方々が長きに渡り本当に羨ましかったです。   ですが今はそんな事は思いません。 服もそうですが、誂えには誂えならではの価値観と満足があります。 昔から続くあるべき純粋な手作りによるBESPOKEは、 BESPOKEでしか辿りつけぬステージが存在します。     昨今では洋服も例外ではありませんが、革靴の値上がりも凄いですね。 有名な既製靴を手に入れるのであれば、 日本国内には腕のある靴職人さん方が沢山おります。 BESPOKEという最上級ステージ、 上がってみなければ分からぬそのステージさえ 視野に入りつつあるのではないでしょうか。   服も靴も この先数十年と付き合う相棒を求め、 最上級ステージを味わってみるもの良いのではないでしょうか。 謹んでお勧め申し上げます。       という事で、今週は私事に最後までお付き合い頂きまして 誠に有難う御座いました。   どうかまた来週も 宜しくお願い申し上げます。                      

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  • 【 H様のご注文:H.Lesser&Sons 】

    2024.05.28 Bespoke Tailor Dittos. お客様のご注文

    【 H様のご注文:H.Lesser&Sons 】

              皆様 こんにちは。 今年の春も 『 至高のシャツ地フェア 』 に沢山の方々より 光栄なるご注文を頂戴致しまして誠に有難う御座いました。 至高な着心地を楽しみに、お仕立て上がりまで暫しお待ち下さいませ!   では、この流れでご連絡を二つ お伝えさせて頂きます。           【 新作:Dittos.TIE 】   現在 仕込み中であるクラシックな当店オリジナルタイの新作ですが、 最終的な仕立て工程で少し遅れが出ております。 来月の6月中旬までには仕立てあがる予定ですので、 改めて当BLOGでもご紹介させて頂きたいと思います。   今回もご期待ください、かなり自信が御座います! 仕込んでいる私自身が一番楽しみになっておりますが、、、(汗)。           【 東洋経済 ONLINE 】   博識で多彩な才能を持ち、服飾研究家の肩書を持たれる 飯野 高広さん。 靴やスーツの本も出されマルチにご活躍されておられますが、 今回は東洋経済さんでお仕事をされました。 大変光栄にもお声掛け頂き、微力ながらもご協力させて頂きましたが 当店の事もご紹介して下さりました‼ 飯野さん、どうも有難う御座いました。   是非皆様もお手隙な折にでも覗かれてみて下さいませ! 写真も豊富ですよ。   ≪こだわり叶える「オーダースーツ」失敗しないコツ≫ https://toyokeizai.net/articles/-/755234 東洋経済 ONLINE                     非の打ちどころなきエレガントなG.クーパー氏。 三つ揃いのダークスーツはノッチドラペルの本返り3釦。 氏の恵まれた体型の良さはさておき、完成されたクラシックなカットは 正に黄金比率で構成されたスタイルです。 全てにおき目立つところなく、強いて言えばこの写真は40年代ですが タイなども含め、その時代『らしさ』という特徴は見受けられます。   ゴージラインは襟ぐり線であり、高すぎず、低すぎず、 ラペル幅も広すぎず、狭すぎず、、、、 釦位置やポケットの位置含め全てが美しく調和しています。   その優雅なシルエットと佇まいには とても品があり本当にエレガントですね。             さて、今週は M様よりご注文頂きました 3シーズン用の クラシックなスーツをご紹介させて頂きたいと思います。   スーツがお好きな事もあると思いますが、お仕事を通じ いつもクラシックでエレガントな装いを嗜み、同時に清潔感や 品の良さまで感じさせる着こなしや笑顔が素敵な顧客様です。 しかし、その柔らかい笑顔とお人柄とは裏腹に、 お身体は男らしくて逞しいご体型をされています。 お若い頃より長きに渡り武道に勤しみ、 骨太で如何にもパワーがありそうなM様で御座います。   今回はどんな生地を選ばれたでしょうか!               H.LESSER & SONS LIGHTWEIGHT FINE WORSTED SUITTINGS 11/12oz     名門の名に恥じぬ格調高き最高のコレクションを静かに展開し続けています。 当店BLOGをお読みくださる方々であれば、もうご説明はいりませんね。   http://dittos.seesaa.net/article/499684657.html 【 FOR THE DISCERNING MAN 】     ウエイトは大体 350g であり、やや秋冬寄りな3シーズンスーチングです。 品質の良さは言うまでもなく、私が一番信頼しているマーチャントでもあります。   英国では、同社では350gレベルでも軽量級の扱いですが、 日本で考えれば着用期間が一番長く楽しめるシリーズであるとも言えます。   これまたクラシックなバーズアイに ブルーのウインドーペーンが重ねられています。                 M様はこのスーツが 当店BESPOKE としては4着目となりますね。 House Style Orderよりステージアップされ、既に一通りお持ちですから 今ではじっくりと吟味を重ね、 BESPOKEでの最高ステージを最高の生地で味わっておられます。                 今回のウエストコートは襟付き、 そして腰ポケットのみフラップ付きをご選択されました。 格子柄が重ねてあるので、そんなところも加味して 軽く『外し』を入れられているのかも知れません!   しかし逞しい、、、胸の厚さが違います!             チケットポケットを携えた3釦の本返り ノッチドラペル。 デザインや仕様などで遊ぶ必要は全くありません。 この極上な生地が活き、ディテールもアピールする事なく G.クーパー氏のスーツの様に着る方自体を引き立てる スーツでなければクラシックではありません。   この度も本当に素敵ですね、お似合いで御座います。               広くて逞しい背中、イセ込みもたっぷりと内蔵しています。 立体的な肩甲骨を包み込むと同時に、背中のユトリは機能性にも直結します。 適度な遊びは必ず必要であり、人間の優れ過ぎている関節や筋肉、 皮膚などに生地自体が対応・追従しきれないからです。 スーチングはスポールウエア地の様にストレッチ性が基本的にはありません。 最近は意図的に持たせた生地も少なからずありますが、、、 個人的にはクラシック範疇には入れたくないですが時代の流れもありましょう。     ではM様、微調整を加えてFINISHへと進行させて頂きます。               さて、お仕立て上がりです。 クレリックシャツがとてもエレガント、 ブルー地がウインドーペーンと馴染みますね。 小紋のグリーンが効いていますが、実はブレイシーズとも!     深き股上、最近はファスナーフロントがお気に入り。 前中心は縫われているかのように、 前端が巻き込まれているかのように内巻に仕立てられています。 これは縫製工場さん製では無理な技術であり、 手作りだからこそのクオリティーでもあります。   やはりファスナーフロントは圧倒的に楽ですよね!                 黒のパンチドキャップ、Best of the Bestな一足です。 紳士たるもの先ずは黒靴、頼りになる黒のオックスフォードはマストです。 皆様のマストは如何でしょうか。   因みに、見えるでしょうか、、、、。 トラウザースの前後にはクリーズライン(折り目)が付けられます。 裁断時、そのラインに格子の縦縞を拾うのは一番安易であり、 仕立ても楽ですが美しくありません!   格子柄の縞自体を拾うのではなく、 格子柄(マス)のセンターに通すのが美しいのです。 これにも理由があるのですが、普段気にされたことなど 無かったであろう格子柄の裁断レイアウト、、、 これも上着など含め どこで、どの様に裁断されているのかで その服のレベルやカッターの美意識が垣間見る事が出来るかも知れませんね。                 ご当日 着用されてこられたブレイシーズを拝借させて頂いております。 股上は以前と同じ寸法ですから そのままBESTでお好みな吊り具合になります。 が、ほんのちょい吊りすぎ⁉ なのでもう少しブレイシーズで調整しましょう! 少しだけ、、、M様は結構上げられる傾向にありますよね。   バックはポケットもアジャスターも排除され、 既製服では有り得ないディテールを削ぎ落されたバックスタイルでしょう。                 素敵です! シャツのカラーはラウンドをお選びでしたね。 このスーツの裏地はシルバー、私も大好きな配色です。                       この度も凄く素敵です! 本当にスーツがお似合いであり、それだけスーツがお好きで 着用されて来られたキャリアが着こなしにも出るというものです。   本当にエレガントですね、M様 改めて素敵です。                     すみません、、、、またオートフォーカスなのにピンボケ、、、。                 素敵な笑顔を頂戴致しました。 H.Lesserの生地は絶対に裏切る事はありませんし、 クラシックで当たり前な生地こそ H.Lesserであれば間違いありません。   M様、この度も素敵なご注文を誠に有難う御座いました。                   実はこの時のご注文も2着同時進行で御座いました。 もう一着のスーツは王家の羊、、、、、またのご機会に!!                   ・・・・・如何でしたでしょうか。 M様は夏でも常に三つ揃いをご着用されます。   お仕立てで少しでもお役に立てるよう ウエストコートはバックレスもご愛用されています。   そんなスーツがお好きな方に御贔屓にして頂けるという事は本当に光栄な事です。 スーツたちも更に寄り添い、掛け替えなき相棒となって参ります。   スーツに限らず是非 TAILORED CLOTHING をお楽しみ頂けましたら幸いです。 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。               ・・・・・誠に恐縮ながら、来週のBLOG更新はお休みとさせて頂きます。 次回は 6月11日(火) を予定しておりますので、 どうか引き続きよろしくお願い申し上げます。              

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