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Bespoke Tailor Dittos.
  • 【 VINTAGE:KID MOHAIR 】

    2023.03.14 Bespoke Tailor Dittos. 生地に付いて

    【 VINTAGE:KID MOHAIR 】

            皆様 こんにちは。 3月もまだ前半にも関わらず、気温は20度を超える日もありました。 急激な気温上昇に身体も追いつきませんし、 桜も驚いて焦っているのではないでしょうか。   先週には キッドモヘアでご注文下さったO様のスーツを紹介させて頂きましたが、 本当にデビューは近そうでもあり 早々たる夏の到来が怖くて仕方がありません。             T様にご注文頂きました キッドモヘアのクラシックな三つ揃いのスーツ。 この生地は Taylor & Lodge製 でした。           背が高くてスリムなT様、とてもエレガントに仕上がりました。 キッドモヘアの生地が放つ独特な光沢感とハリ・コシは、 美しい光の印影と共に立体的なフォルムをパリッと奏でてくれます。 ヒヤッとした涼感も感じられ、そのハリ・コシは肌離れ良く 暑くても爽やかにご着用頂ける事でしょう。               M様も長身でモデルの様なお方であり、このキッドモヘアは希少価値高き VINTAGE DORMEUIL:Super Brio で御座います。   昨今では春夏用のスーチングにおいて欠かせぬ展開を見せる キッドモヘアのシリーズではありますが、そのジャンルの元祖でもあるのですね。           Super Brio といえば、当店の貴重な在庫も残り3種であり それぞれに残量も僅かとなって参りました。 その3種は ネイビーとグレーのバンカーストライプ、 そしてライトネイビーのソリッドです。               春夏らしくダークトーンから逃れるようなライトネイビー。 ライトグレーと比べれば日本では馴染み薄かも知れません。 雨多き英国の天候の様にくすんだライトネイビーは 渋みと落ち着きをも感じさせてくれます。                 英国王もライトネイビーを御愛用されます。 爽やかで清涼感も感じられる春夏地ならではの 魅力的なキッドモヘアは如何でしょうか。               ・・・・・さて、そんなキッドモヘアを主体にしたスーチングですが 今季仕入れた ヴィンテージのお勧め地を2種 ご紹介させて頂きます。                       じんわりと光沢感を放つ美しきネイビー地。 ゴールドのハンギングシールにはタワーブリッジ、あそこですね!           VINTAGE WAIN SHIELL 60% KIDMOHAIR 40% WOOL   ABOUT 280g       モニターを通してみる写真の色よりも、実物の方がもう少し濃いです。 極一般的で皆様もイメージされるであろうネイビーの色味です。   1980年代製との事で、ビッグネームのSuper Brioに影を潜めますが 同時期に織られていた逸品となります。   こんなにもベーシックで定番のネイビー地が 無地で現存している事こそ、驚くも嬉しき貴重なスーチングでもあります。                 旧型織機で織られた貴重な生地は、同時期であれ Super Brio とも違う個性を放ちます。 写真含め、一見では分かり辛いでしょう。 しかし調理してみると結構違いが分かります。   どちらの雰囲気が良いかはお好み次第ですが、ヴィンテージのカテゴリーにおいて もはや混無地自体を探すことは大変困難であり、 目の前にあるご縁を大切にされるべき逸品だと思います。                                       次のキッドモヘアへ参りましょう。 次の生地は かなりトーン深き ダークネイビーの無地です。         VINTAGE JOHN FOSTER 60% KIDMOHAIR 40% WOOL   ABOUT 280g     クオリティーの面において、先のW.SHIELL、冒頭のS.BRIO、そしてJ.FOSTER 混率もウエイト感もみな同じです。 同じですが比べると全然違います!     この J.FOSTER製は 1990年代頃に織られた生地との事で、 他の2種と比べるとほんの若干だけ若いと言えますね。               この生地の個性はまた独特で、、、、 モヘアらしい光沢感がほぼ無く、パッと見はベーシックなウールトロピカルの様です。 ですがモヘアらしいハリ・コシは持ち合わせているのです。   特徴でもある光沢感につき、この部分では好き・嫌いが分かれるところです。 モヘアの光沢感が苦手、、、でも興味はある というお方にとっては一押しですし、モヘア好きな方々には こんな天邪鬼な子も愛おしくなるのではないでしょうか。                   この織地感、、、見えますかね、、、、、。 平織なのですが、順逆織りの様に筋っぽい織柄表情があるのです! (順逆織りではありません。)   これは分かり辛いですが、洋服となって様々な角度や光の当たり方で 見え隠れする独特な表情を持つ天邪鬼なキッドモヘアスーチング、 色目もシックにダークネイビーで春夏でもシャキッと 目の覚めるようなエレガントな着こなしをぜひお楽しみに下さいませ!         JOHN FOSTER   1819年創業の老舗のミルです。 スーツ地といえばウールが一般的である中、同社は他社に先駆け モヘアなどの服地を作るべく 開発と投資を続けて参りました。 これが功を奏し、世界中でベストセラーとなった DORMEUIL:TONIK の開発・製作へと繋がったのです。 この成功を機に、DORMEUIL そして JOHN FOSTER は Super Brio を生み出します。   故に、モヘアスーチングの歴史は J.FOSTER なくしては語れぬ貴重な老舗のミルなのです。   そんな生みの親でもある同社製のスーチングなのですが、 とてもリーズナブルな『出物』として入手出来ました。 ですが、そこにも理由があり、、、、 なんと JOHN FOSTER の生地ネームが無いのです!   だからこそのお値段でもあり、ヴィンテージの生地には色々な生い立ち含め、 当店に辿り着いた経緯や軌跡があるという事です。                 上に W.SHIELL、下にJ.FOSTER 並べてみました。 トーンの濃さが分かりますね。                     更に今週ご覧頂きました 全3種 での共演です。 左から DORMEUIL / W.SHIELL / J.FOSTER と並びます。   同じ 6:4比率なキッドモヘアスーチング、同じ無地のネイビー地、 でも色味加減含め個性は多彩です。 もしかすると、、、、 3種すべてにおいて JOHN FOSTER製である可能性も高いと言えます。   ですが、それぞれに原毛として質や番手、色、撚り、 織り方の差(皆平織範疇での話です。)、 フィニッシングなど含め企画やコスト面も違うでしょう。     現在織られている現行品のモヘア、それらの多くは南アフリカで採取されています。 ですがヴィンテージと呼ばれている時代のモヘアはトルコ産が多く、 産地違えば動物としての特徴や個性も変わりますから そんな背景も感じながら着用を楽しむのも良いでしょう。 相当オタクのようですが(笑)、 男子たるもの多かれ少なかれオタク気質を持ち合わせているものです!   何より、当店BLOGをご覧頂いているくらいですからね。 いつも心より感謝しております。                   ・・・・・如何でしたでしょうか。 今年の夏もきっと暑く成るのでしょう。   マスク着用は早々に緩和され、5月には新型コロナも5類となり、 いよいよもって普段通りの生活を取り戻せます。   人間はやはり面と向かったコミュニケーションを欠かすことは出来ません。 であれば相手方へのリスペクトも含め 装いへも気を回す事になります。   衣・食・住の『衣』をもっと楽しまなければ人生勿体無いです。       皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。 今週もお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。                   ・・・・・大変恐縮ながら、来週のBLOG更新はお休みとさせて頂きます。   次回は 3月28日(火)を予定しておりますので どうか引き続き宜しくお願い申し上げます。                  

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  • 【 VINTAGE H.Lesser:O様のご注文 】

    2023.03.07 Bespoke Tailor Dittos. お客様のご注文

    【 VINTAGE H.Lesser:O様のご注文 】

            3月に入りました。 梅から桜へと移りゆく頃でもありますね。   春先は急に気温が上がったり、寒さが戻ったりと安定しません。 朝晩と日中の気温差もあるので洋服選びは難しい時期です。     そろそろ冬物は終わりが近付き、 春を意識した装いへとシフトしてくるわけですが 春夏のスーチングと言えばモヘアは欠かせぬシーズンファブリックであり、 温かくなりだすと意識し始める素材です。               赤ちゃんヤギ、愛くるしくてとても可愛いです。 モフモフしたくなりますね!   モヘアとはアンゴラ山羊の毛で作られた繊維であり、 毛足が長くて絹の様な光沢感があります。 繊維の宝石ともいわれるカシミアも山羊の毛であり、 双方ともに高級獣毛でもあります。 その中でもキッドモヘアと区分される生後1年未満の 小さな山羊から採取される毛は よりしなやかで光沢感があります。 ウールの毛と比べ もともと直毛気味の毛なので 余計にツルっと、サラッとして涼感を感じさせてくれます。     今週はそのキッドモヘアをブレンドした激レアな生地でお仕立て頂きました O様のご注文を紹介させて頂きます。                 パリッとした質感はモヘアのハリ・コシがそのまま反映されています。 独特の艶感は光の陰影を生み、大変美しく奏でられるのです。       VINTAGE : H.Lesser & Sons. 60% SUMMER KID MOHAIR 40% S 100’s LUMB’S GOLDEN BALE   ABOUT 280g           名門H.Lのヴィンテージというだけで既に価値があります。 世界中に存在する多くの生地メーカーの中で、唯一 GOLDEN BALE を 今でもレギュラーで展開し、特別なステージに君臨するマーチャントです。   最高級に区分される SUMMER KID MOHAIR に 羊毛の最高品質 GOLDEN BALE を掛け合わせ、 圧倒的なクオリティーと存在感を持ち合わせます。   沢山の貴重なヴィンテージの生地を扱ってきた中、 理想を言えば非売品にして貴重な資料として残しておきたい逸品の一つです。 ですが、生地は洋服になって着て頂く事こそが本望であり、 見染めて下さったO様がご満足頂ければ それが一番なのだと思っております。                     人間の手が生み出す物や事、その価値をとても尊重して下さるO様、 長きに渡り体系も常に維持され 年を重ねるごとに凄い事であると痛感するばかりです、、、。 お好みも反映された精度高き型紙により、補正・修正は殆ど御座いません。                 デザインや仕様も至ってベーシックであり、正にクラシックな三つ揃いで御座います。 春夏用ですからトーンの濃すぎないグレー味加減も良いですね。   いつも通りで着慣れたサイジング、フィット感、 だからこそ 選ばれた生地の個性が存分に理解出来ますし御堪能出来るのです。             とてもエレガントであり、本当に素敵です、、、。 羨ましい一着で御座います。               つくづく美しいスーツです。 ストライプがキッドモヘアのシャープな印象をより際立てているかのようです。 もう こういうのは私の無駄な言葉は無い方が良いのです。               フラップの柄合わせも綺麗に、、、 って正確に気を付けて合わせていますから言うまでもないのですが(笑)。   釦は黒蝶貝です。 貝釦の特徴でもある美しい光沢感はモヘアにとても合います。 清涼感もあり、春夏の服には選択肢として挙がって参ります。 しかし、原材料の枯渇により もともと高級であったわけですが 今では超高級釦となっております。   しかもこの釦はおわん型をしておりますので、 貝自体にも厚みが必要で個体が大きくなければ取れません。 デザインによっても値段が変わってくるのです。             いよいよご納品当日、昨年ご納品させて頂きました DUGDALE:PICK & PICK のスーツをダークシャツと共に 激渋なモノトーンコーデでお越しいただきました。 ウール・シルクのペイズリータイ、 何回目のコレクションでしたでしょうか、、、グレー 私も購入しました!             程よく腰の括れにフィットし、安定感も高きハイバック仕様、 慣れるとその心地良さに虜となる方も沢山おられますよ。                 ウエストコートを着用すればハイバックは完全に隠れますので 穿かれるご自身様だけの拘りでもありますね。   それはそうと、、、 トラウザースとウエストコートの隙間からシャツが見えるなど 絶対にあってはなりませんよ!                 ダークシャツのご着用により、 クラシックなストライプスーツもモダンな印象になりますね。 それにしても凄くお似合いであり素敵で御座います。                       向こう3か月の天気予報がでましたが、例年より気温は高めとの事。 桜の開花も早まりそうであり、 今回のスーツがデビュー出来る日は案外早いかもしれませんね。   O様より頂きました笑顔は最高の報酬です。 着用する度に その口角が上がってしまうような 個性と着心地をご堪能頂けましたら幸いで御座います。   この度も素敵なご注文を頂戴いたしまして誠に有難う御座いました。                   ・・・・・如何でしたでしょうか。 モヘアの魅力を存分に堪能頂ける生地を店頭にてご用意しておりますので、 是非とも吟味し お試し頂けましたら幸いです。   今週もお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております            

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