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生地に付いて

Bespoke Tailor Dittos.
  • 【 The J.SHEPHERDS 】

    2020.12.08 Bespoke Tailor Dittos. 生地に付いて

    【 The J.SHEPHERDS 】

          昨日 12月7日は『大雪』の日でした。 雪が激しく降り始める頃という意味があり、 陽は更に短く 寒さも増して一段と冬が深まってくる時期を表します。   皆様 こんにちは。 今年の紅葉は見に行かれましたでしょうか。 自然の織りなす美しきその素晴らしい光景に心を奪われるばかりです。     赤色や黄色、緑色、橙色、茶色、葡萄色、、、様々な中間色も含め 正に画家のパレットの様です。     私は紅葉を見ると いつもツィードが頭に浮かびます。 自然が織りなす美しき色たち、是非装いにも取り入れられてみては如何でしょうか。                     さて、今週は国内ミルである KINISHIMA さんより 羊の原毛から全てにおいて MADE IN JAPAN で織り上げられたTWEED企画 【J.SHEPHERDS】の御紹介をさせて頂きます。     ラウンジスーツにポークカラーのシャツを着こなすは すました羊さん!           今まで 日本での羊毛は有効活用されてきませんでした。 人々の環境に対する意識が年々高まる中、 良い意味で無駄なく 羊さんの恩恵を頂くという取り組みでもあり、 結果的に国内の羊飼いさん方をも応援する事にもなり得るのです。               今やスーパーでは安心の為にも 様々な野菜やお肉など、 生産地や生産者さんの顔さえ分かるような売り方をされる食材も増えて参りました。 当然ながらプライドと責任が伴いますから消費者は安心して購入出来る事になります。     こんな素敵な方々が大自然の北海道で羊を育てているのです。           やはり北海道がメインとなりますが、宮城県、山梨県、愛知県、高知県でも! なんか 国内ですからかなり親近感がわきますね。     刈られた原毛は洗われて紡績工程により糸になります。 勿論全ての工程が国内で行われます。   これらをKUNISHIMAさんがTWEEDに織り上げる訳ですが、 3つのイメージを持って企画・構成されての展開で御座います。       ・・・・・では、早速ご覧下さいませ。                     【黎明】・・・4種   明け方、夜明けの事を指します。 羊飼いさん達の朝は早い! 詳しくは私の無粋な言葉より 是非先方様のお言葉でご覧頂ければと思います。                           【白日】・・・4種   日中の事を指します。                             【薄暮】・・・4種   夕暮れの事を指します。             各それぞれのイメージに分かれ 羊と羊飼いさん達の一日を表している訳ですが、 どれもこれも始めて耳にした日本語でした(汗)。         本当に苔の様な素晴らしいグリーン、ナチュラルな羊色、、、、 ツィードらしく様々で複雑な色出しによる深み、奥行きのある色出しですね。   冒頭の写真の様な『柿色』のネクタイなんかを合わせたくなりますし、 どのツィードに合わせてもマッチするでしょう。   日本には四季があり、それぞれ季節感漂う色というのも御座います。 洋服をただ着るのではなく、それらを感じ、意識した小物探しなども含め 装うという行為を もっともっと楽しんで頂ければと思います。       これらツィードのウエイトですが、 ほぼ  650g  で織り上げられ、白日の2種のみ  560g  があります。             因みに、この織り上がったTWEEDの生地を使って 例えば活動的なスポーツジャケットや プラスフォワーズ等をKUNISHIMAさんが用意して農家の皆様に洋服としてお戻しする事が出来たなら、 かなり感激して喜ばれるのではないでしょうか!   それこそ巡り巡ってのループですよね。 羊さんを一生懸命育て上げた方々のご苦労がツィード生地に、そして洋服という形になり、 日常作業着として帰って来たのですから喜ばぬ訳がありません。 お仕立てであればお手伝い出来ますよ(笑)!             先ずは皆様に知ってもらう事からです。 膨大な種類のTWEED生地がある中で、 少しでも皆様の選択肢の一つになってくる事を願っております。   原毛の特徴もありますが、紡績や織り方次第で様々なテイストの ツィード生地も織れるのですから更なる発展も楽しみですね。   是非皆様におかれましては写真では無く 生の国産TWEEDをご覧になりに来て下さいませ。               ・・・・・一部の顧客様には予告させて頂いておりましたが、 いよいよ久しぶりに当店オリジナルタイが仕立て上がって参ります。   クリスマスには間に合う予定ですので、是非プレゼントにも如何でしょうか。   色々御座いまして本当に久しぶりです! 計5種となり、それぞれ個性的でマニアックなヴィンテージ風のプリント柄です。   近々にも当BLOGにて御紹介させて頂きますので こちらも合わせて 何卒宜しくお願い申し上げます。       では、今週もお付き合い頂きまして 誠に有難う御座いました。              

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  • 【 日本製の生地 】

    2020.11.24 Bespoke Tailor Dittos. 生地に付いて

    【 日本製の生地 】

      皆様、こんにちは。 好天に恵まれた三連休は如何お過ごしでしたでしょうか。 恐縮ながら先ずはお詫びをさせて下さい。       先週の火曜日、予定通りのBLOG更新がされておりませんでした。 告知せずに休んだ事は このBLOGを始めてから初の事であり、 実は当店顧客様がご心配の連絡を下さり知る事となました。 お恥ずかしい話ですが、私が単純に勘違いをしていたのです、、、。   当店BLOGを毎週楽しみにして下さる方々に対し、誠に申し訳なく無駄なご心配まで お掛け致しまして 心よりのお詫びを申し上げます。 一日が、一週間が経つのが本当に早く、このご時世におき 忙しくさせて頂いている事には本当に感謝してもしきれません。 支えて下さる方々の為にも自分で掲げたルールは守らなければ成りません。 (油断していたとはいえ、無断欠勤してしまったのと同じ気持ちです、、、。)   また心を引き締め、皆様にご興味頂ける様なBLOGを書いて参りますので どうか引き続き宜しくお願い申し上げます。     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・               では、改めまして今週の話題に移りたいと思います。 今週のキーワードは【 MADE IN JAPAN 】です。         日本一の毛織物産地である『尾州産地』、皆様は耳にされた事があるでしょうか。 尾州産地は木曽川流域の豊かな自然環境に恵まれ、 昔から織物生産が盛んに行われてきた地域であり、 歴史を辿れば何と奈良時代まで遡るのだそうです。   その尾州で最も古い歴史を持つ毛織物メーカーの生地を御紹介させて頂きたいと思います。             【 中外国島株式会社 】 (近々にはKUNISHIMAと社名変更されるそうです。)   ペリー来航の3年前となる嘉永3年(1850年)国島武右衛門さんにより創業されました。 私が大変お世話になっている英国:Taylor&Lodge社が1883年創業ですから、 更に古き歴史のあるミル(機屋:はたや=織元工場)なのです。   日本の技術力の高さは言わずとも皆様の知る所です。 国内は勿論、海外からの評価は頗る高く 欧州の誰もが知る様な超高級メゾン等の生地も織っています。 これは案外有名なお話ですよね。 (生地は紳士物に限らず、婦人物服地も織り上げます。)     ミルは反物での単位がメインとなる商売となりますので、 国内での主な取り引き先は当然大手のアパレルメーカーや量販店、 チェーン展開されている様なイージーオーダー店などが主となります。 しかし、時代の流れと共に小ロット生産や、オリジナルファブリックを展開し 小規模なTAILOR等へも販路を広げつつあります。     当店におき 開店当時には国産生地を一部扱っていましたが、 早々に取り扱いを止める事になりました。 答えは単純です、、、ゼロでは無いものの、殆ど選ばれないからです。   また、国内ミルの腕が良いのは知っていながらも やはり洋装の歴史浅き日本人のミルが企画する色柄に関しても魅力を感じる事は少なく、 本当に素晴らしい生地は国産でも沢山ありますが インポートと同等レベルの価格帯になってきますので苦戦するのは明白です。   ですが、、、国内の様々なミルも本気を出してきておりますし、 自信をもって自分達を売りに走り出しております。   では、私が純粋に魅力を感じて仕入れた素晴らしい生地をご覧頂きましょう!         極ベーシックなネイビーのツイルです。 これは触らないと魅力が全く伝わらないのですが、、、 この美しき色味、陰影から見受けられる質の高さは見ればお分りの事と思います!   先ず 驚いて下さい(笑)。 私が興味を示さぬ高番手ものの生地なのですが、 これは何と SUPER 180という超極細原毛を使って織り上げられた生地なのです。   高番手のスーチングは繊細糸なので往々にしてウエイトも軽く、皺にもなる上に耐久性も低い。 艶やかで滑らかなタッチとは裏腹に、 実用的とは言い難いのが特徴であり 大変贅沢でもあります。 ですが、この生地の魅力は 真逆をつき、 天邪鬼でSUPER 180らしくない生地を念頭に作り上げたとの事です。           ● 超高番手にも関わらず、 梳毛(ウーステッド:一般的なサラッとしたスーチング)では無く、 紡毛(ウーレン:フランネルやツィード等の類)で太い糸に敢えて作り出し、 生地にボリューム感を持たせたのです。 これは言い換えると、新鮮で正に刺身で食べるべき鮮魚を 敢えて煮たり焼いたりと調理する事に近いでしょう!   ● もちろん 経糸・緯糸共に双子使いで出来る限り高密度に織り上げています。 縦の安定感とは裏腹に、横方向へはエスコリアルの様なストレッチ性もあり 柔軟で動きやすさにも直結する事でしょう。   ● SUPER表記はあまり好きではありませんが、 カシミアをSUPER換算すると160~210になるそうです。 この180の極細原毛は、極上な一部のカシミア以外には負けぬ細さでもあり、 それはもう自ずと品のある艶が出て参りますし、肌触りは正にカシミアの様です、、、、。   ● ウエイトは 390g、秋冬地です。 スーツやジャケット、そして軽めなコートまで対応出来ます。 仕入れたこの色味は正に NAVY JACKETにお勧めしたく仕入れました。         個性的で魅力的な生地です。 織糸が太いので綾目も立体的ながら、大変綺麗で発色の良いネイビー 実は経糸にブラック系、緯糸にロイヤルネイビー系の色目で配色にしている事も特徴です。 こうすると 織地にメリハリと立体感が生まれ、色味に深さ(奥行)が出るのです。   素晴らしいダイヤゴナルですね! 天邪鬼が高番手もののデメリットを多分に克服しつつ、メリットの部分は残ります。 これは自信をもってお勧めさせて頂きたい生地です。         ・・・・・では、その他のコレクションを見てみましょう。 大判の豪勢なBOX入りです!           開けてみると、、、、見慣れませんね! これ、とても斬新です!           取り出すと、一つ一つのサンプルが大きな生地見本となっており 大変見やすくなっていますね! バンチブックでは生地を引きはがせませんので、 候補を独立してピックアップする事も出来ますし、 このサイズであれば身体に当ててのイメージもつかみやすいでしょう。 勿論生地の持つ感触や魅力はバンチブックの何倍も感じられます。   お客様ファーストな見せ方であり とても斬新で素晴らしいアイディアです。 (その分メーカーさん側はコストが掛かっている事になります。熱意の表れですね。)           ソリッドだけでも豊富なカラーバリエーション! ブラックからチャコールグレー、ダークネイビーと共に絶妙なブルーグレー等も含まれます。           ソリッドだけでは無く、クラシックな格子などの織り柄も揃います。 ウインドーペーン柄を重ねないグレンチェック、渋くて良いですね、、、 お探しに成られている顧客様もおりますので こちら、お勧めで御座います!   このBOXには SUPER 180のバリエーションと、 180以外のレベル高きコレクションが内蔵されております。         ・・・・・同社には 通常のバンチブック形態も御座います。             春夏地から3シーズン物が主体となる極ベーシックで定番的な生地達で御座います。 国産ミルの大いなるメリット、 これは国内ですから発注が早ければ明日には届きますので インポートと比べものに成らぬ速さがあります。 また、海外メーカーからであれば送料や手数料などと共に、 中間業者さんもいないのでミルと直接取引=その分リーズナブルとなりますから、 お値段に対し純粋な品質を手に入れる事が出来ると言えます。   質を見れば大変リーズナブルな事も大いなるメリットなコレクションです。           ・・・・・最後にこんな取り組みも御紹介致しましょう。     北海道と言えばジンギスカンが有名ですね! 大自然の中、羊たちは美味しいラム肉を育んでくれております。 その多くは主に食肉用として飼育されておりますので、 羊君たちの羊毛は何と殆どが捨てられていたそうです。   良い意味でここに着目し、何と純国産のTWEEDを作り出したそうです。 (企画の詳しくは写真を拡大されてみて下さい!)   これはかなり凄い事だと思います。 やっと見本帳も出来た様なので、その内に届く事でしょう。 日本の羊飼いさん達の事も応援出来ます!           ・・・・・以上となります。 同社はかなり古い旧型織機も丁寧にメンテナンスしながら使い続けつつ、 時には現行の織機も使いながら技術と機械を使い分け、 クライアントの為に最高のパフォーマンスを届けます。   例えば 国産のデニムなどは最早世界一の拘りを見せつけ 既に世界を圧巻しています。   国産の生地は灯台下暗し的な部分も否めませんでしたが、 今後の更なる発展も期待しつつ皆様にも是非ご覧頂けましたら幸いです。 良い物は良ですから 目の肥えられた皆様にもきっとご納得頂ける事と思います。     では、いよいよ11月も終わりが近付いて参りました。 何かと御多用の事とは思いますが、どうかご体調には十分にお気をつけ下さいませ。   どうも有難う御座いました。 また来週も宜しくお願い申し上げます。            

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