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【 ZENITH:H様の御注文 】
2022.02.01
お客様のご注文

皆様 こんにちは。 今日から2月に入りました。 すぐに節分、そして立春を迎え バレンタインと目白押しです。 今月は短いですから、気付けば あっ という間に3月を迎えてしまいそうです。 当店では H.S ORDER限定の『早期受注フェア』が バレンタインまでとなりますので、何卒宜しくお願い申し上げます。 ≪ 3月1日より価格改定となりますので、宜しくお願い申し上げます。≫ さて、1月18日の当BLOGにて 冬には欠かせぬツィードにて素敵な御注文を紹介させて頂きました。 http://dittos.seesaa.net/article/485242277.html 【 LOVAT TWEED:5P-SUITS 】 大変な御贔屓を頂戴しております H様よりの御注文であり、 この度もBLOG掲載にご協力頂いた次第で御座います。 ここで一つ、訂正とお詫びの御連絡をさせて下さい。 H様が御納品当日に着用されていたアンティークのカフリンクスに触れさせて頂きましたが、 私はガラスに彫り込んで、、、と申しましたが、正しくは水晶で御座います。 この場で訂正させて頂くと共にお詫び申し上げます。 ・・・・・正しき原料、そして呼称と共に 新しく写真も頂戴致しましたので、 改めてこの精巧な作りと共に魅力的なカフリンクスをご覧頂けましたら幸いです。 このカフリンクス含む同技法で作られた作品たちは【エセックスクリスタル】 と呼ばれているそうで有り、水晶に掘り込まれているとの事です。 (・・・この語を検索して頂くと、昔の美しく素晴らしい アンティークの小物類や詳しき歴史や説明もご覧頂けます!) クリスタルとガラス、見た目は透明で大変似ていると言えますが別物です。 クリスタルは鉱石などの物質が結晶となった物であり、 片やガラスは人工的に生み出された工業製品であるという事です。 (主成分は同じく二酸化ケイ素となります。) また、厳密にはクリスタル=水晶でも無く、クリスタルとは結晶を意味する言葉であり 雪の結晶に対してもクリスタルとなるそうです。 水晶は石英と呼ばれる鉱物が結晶になる出来方で形成されたものとなり、 透明度が高く、結晶化したものを水晶と呼ぶそうです。 紫色の水晶はアメジストと呼ばれますね。 では、ガラスと水晶での大いなる違いとは、、、、 硬度や重さが全然違います。 そして価値(お値段)も当然違うと言えるでしょう。 例えばこの形状、半球体に彫り込む訳ですから強度はとても重要であり、 深く彫り込めば彫り込む程に難易度も高くなりますが モチーフの立体感が出る訳ですね。 これらエセックスクリスタルは、カフリンクスや釦、ブローチなどに施され、 時代が古くなればなるほどに精工・精密に作られている作品が多いとも言えるでしょう。 何でもそうですが、人間の手により生み出された職人技は感動すら与えてくれます。 ・・・・・私がこのエセックスクリスタルを知ったのは、 随分昔に大好きなアンティーク店でケースに入った ODD WAISTCOATに付けるであろう小さなボタンのセットでした。 中にはキツネが描かれ、きっと真っ赤なHUNT WCやタッターソール等に合せるのでしょう。 『なにコレ、どうなっているの!?』 誰しもが最初は不思議に思われる事ではないでしょうか。 私自身も初めて目にし、店主さんが嬉しそうに説明下さりました。 若かった私には眺めて感動するだけでしたが、、、、欲しかったのは言うまでもありません。 今は無き、表参道はMORI HANAEビルの地下には素敵なアンティークマーケットが 御座いまして、目の保養と共に 昔の素晴らしき手仕事の凄さや 美しさを学べる素晴らしい場所でした。 ささやかながら当時購入させて頂いた小物たちは今でも宝物です。 H様、大変失礼致しました。 いつもながら 学びのご機会まで頂きまして心より感謝申し上げます。 さて、ご自身のスタイルを確立されておられる博識なH様に再度ご登場頂きましたので 今週も是非お付き合い願えましたら幸いで御座います。 H様におかれまして、この秋冬シーズンでは2着のスーツをご注文頂いておりました。 その内の1着が 御紹介させて頂いたTWEED 5P-SUITS で御座います。 もう1着の方も是非この機会に御紹介させて頂きたいと思います。 H様の今季AWのテーマは『 PADDOCK CUT 』でした。 ツィードはノッチドラペルでしたが、当然ピークドラペルも御座いますね。 ピークドラペルのパドックカットと言えば、 服好きな方々がイメージされるエレガントな御仁、、、 やはり A.イーデン氏 ではないでしょうか。 そしてウインザー公の弟ぎみにあたる 後の国王 ジョージ6世。 この御方もパドックカットをかなり愛用されておりますが、 当然 時代的な側面も御座います。 当時としては どれだけ普通のモデルであったかがお分り頂ける事でしょう。 ネイビー地の三つ揃い、上着はパドックカットのピークドラペル。 腰ポケットはH様拘りの優しい傾斜のスラントポケットです。 ツィードはカーブにされましたが、こちらはストレートでの傾斜付きとなります。 では、どんな生地をお選びになられたのでしょうか!? 激レアな VINTAGEのスーチングとなります。 70年代後期頃に織られたとされる逸品であり、 当時のメーカーがこぞって高級な生地を織り上げていた頃です。 この生地は当時の最高スペックで紡績された SUPER 120 に対し、 贅沢にカシミア、そして何とミンクまでブレンドされています。 混ぜれば表記出来ますので、希少価値の高い獣毛をブレンドしたりしつつ 他メーカーとの差別化を図ります。 当時 共通するのは生地の両織り端となる『ミミ』には金糸が使用され、 どこも このグレードの生地はピカピカとアピールしまくりです。 このゼニスは既に現存しないメーカーであり、貴重な逸品です。 (お店に他の色柄も御用意がありますので、ご興味のある御方は是非お声掛け下さいませ。) ウエイト表記は 310g とあり、3シーズン物で着用期間も長くご愛用頂ける事でしょう。 ベーシックなネイビー地にかすれた細いストライプが密に織り込まれ、 独特の色味と表情を生み出しています。 このグレイッシュな縞色がネイビーに渋みを加えており、 絶妙にくすんだ色味を表現しています。 されど、離れれば縞柄は溶け込みますので 近付いてみると『おっ!』となる訳ですね! パドックカットはシェイプされる位置に釦でのホールドがありません。 故に確りとクセ取り含めたライン出し、そして精度高く補正されたカットが欠かせません。 靴も常に魅力的で羨ましいコレクションばかり、、、 レイジーマンもいつかは履いてみたい靴です。 紐靴の体でありつつ紐でアジャスト出来ない、 だからこそBESPOKEの真骨頂を味わえる型でしょう。 はい、お仕立て上がりで御座います! ヴィスコースのライニングは この妖艶な光沢が大好きです。 ここまで綺麗に合った背中には、もはや背ベルトなどは不要です。 されど、ハイバックで仕立てられたトラウザースにはアクセントにバックアジャスターを! ウエストコートはツィードに同じく こちらもシングルブレストの5釦-5掛けスタイルです。 H様、この度もバチッと決まっております! 自然な感じを撮りたかったのですが、ピンボケ!? 背景にピントが合ってしまいましたね。 洋服は動きがあった方が魅力や個性が出ますよね! とてもエレガントです。 スーツがお身体に寄り添い、素直に馴染んでいます。 アームホールは御自身の腕位置に確りと合わせ キュッと小さめに、 されど深さも幅も多少のユトリは無ければなりません。 アームホール径が小さければ袖筒も細くなり、袖のシャープなフォルムと共に 腕の稼働に対する追従性・機能性が増します。 『大は小を兼ねる』で作られる既製品に慣れた方であれば 特にアームホールは小さく感じてしまう事でしょう。 袖のイセ込み量も既製品では少ない為、見栄えや着心地、機能性含めかなり違って参ります。 スーツは男の戦闘服とも言われたりする事もありますが、 たった一枚のこの写真からH様の御自身らしさが とても良く伝わってくるのです。 スーツを着こなされる御経験の高さが自ずと出ますし、 やはり そもそもお好きであるという部分も滲み出ている事でしょう。 知性や品さえ感じられる服、軍服にも共通する そんな力が 男の服(TAILORED CLOTHING)には必要だと思います。 ( 勿論 全てではありませんし、その服のポジションにもよりますね! ) 本当に素敵な一枚です! H様、この度も素敵な御注文を そして連投でのご協力を頂きまして誠に有難う御座いました。 ・・・・・大変恐縮ながら 来週のBLOG更新はお休みとさせて頂きます。 すみません、、、まだ店頭の生地さえ入れ替えられておりませんので近々に! 次回の更新は 2月15日(火)を予定しております。 どうか引き続き宜しくお願い申し上げます。 今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。
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【 LOVAT TWEED:5P-SUITS 】
2022.01.18
お客様のご注文

寒中見舞い申し上げます。 店頭では 梅ちゃんの花が開いて参りました! 明後日の1月20日には『大寒』を迎えます。 2月4日の立春まで 一番寒い時期とされていますが、2月はまだまだ寒く もう少し寒き冬を堪能致しましょう。 こんなにも寒い時期では御座いますが、店頭の生地も今月末までには 秋冬から春夏生地へと入れ替えさせて頂く予定で御座います。 2月14日まで、H.S.ORDER限定による【早期受注キャンペーン】も開催中で御座います。 宜しければ是非この機会を御利用頂けましたら幸いです。 ウインザー公ご夫妻です。 公の着用されているスーツは今の時代 ほぼ見られませんね。 シングルブレストの2釦ですが、2個掛けです。 釦ポジションはWラインを跨ぐ高い位置に設定されています。 通称 パドックカットと呼ばれますが、認知度含め一般的ではないでしょう。 当BLOGでも4話くらいにあたって掲載致しております。 http://dittos.seesaa.net/article/418036041.html 【 PADDOCK CUT 】 1920年~30年代には極一般的なデザイン・仕様の一つとして 普通に着用されていた2釦スタイルですが、これが今では釦ポジションは下がり 上一つ掛け・下は飾りで留めない というスタイルで落ち着いています。 パドックカットは こういったカントリースーツは勿論の事、 ビジネスシーンなどでのダークスーツでも採用されていました。 A.イーデン氏も有名な御愛用者ですね。 公の着るこの上着にはもう一つ特徴がありまして、腰ポケットをご覧下さい。 傾斜の付いた スラントポケット は今でも普通に見受けられますね。 しかし このポケットはカーブを付けて仕立てられています。 クレセントポケット(ハーフムーンポケット)などと呼称され、 このカーブを『三日月・半月』で表しています。 公のワードローブは膨大ですが、パドックカットの服も少なくはありません。 こちらのカントリースーツはベージュとブラウンの格子がそそるツィード、 プラスフォワーズ(4より6気味!?)でのスーツで誂えられています。 時代的な部分(カット)も踏まえ、ラペル幅は比較的にシャープであり、 ゴージラインの鋭角な傾斜角度なども特徴となり、 やはり打ち合いも今より深めにとられています。 さて、大変博識で御自身のスタイルを若い頃より確立されておられる大変お洒落なH様より この度も素敵な TWEED SUITS をご注文頂きましたので御紹介させて頂きます。 ヴィンテージと呼ぶほどでは無いレベルでの 古い LOVAT TWEED は、 ベージュとブラウンが美しきコントラストの クラシックなハウンドトゥース(千鳥格子)柄です。 LOVATと言えばスコッチツィードの雄ですね。 イメージは正に公のスタイルよりリクエスト頂き、 私なりにH様だけの服へと落とし込みさせて頂いた PADDOCK CUT です。 手前味噌ながら本当に渋くて素敵です。 釦は2個掛けであり カチっと打ち合いは定まり、 Vゾーンも小さくなる分 引き締まった印象になりますね。 先ずは裁断です。 全ての生地は『地のし』と言い、縮絨を掛けつつ 地の目を整えるという工程が必須となります。 その後に生地を冷ますと共に寝かせてから裁断です。 格子柄は縦横 直角、、、であってほしいのですが、生地は巻かれて保管されていますし、 何かと歪みつつ、ミミ側とワナ側では格子感覚さえズレていたりもします。 格子柄ですから 本当に様々な個所で柄合わせが必要です! その為にも 正確な裁断が無ければ成し得ないのですね。 縦地、そして横地、 直線具合と直角具合を合わせつつ型紙をおいて線を引きます。 更に本来は左右で2枚取り裁断しますが、柄物は片方1枚で裁断し、 左右パーツの柄をキッチリと柄合わせして 残りの片側裁断を致します。 この1枚裁ちは縞柄や格子柄には不可欠な手間であり、無地では行われない事です。 表裏では案外本当にズレているので、それだけ注意して裁断しなければ成りません。 という事は、、、、無地も実はそれだけズレているが、 見えない・分からない という事になります。 こういった柄物裁断の経験値を無地裁断では出来る限り予測対応する事になります。 仮縫いが組み上がりました。 H様の御注文の多くは スラントポケットを採用されていますが、お好きな指定角度が御座います。 今回は その指定角度から乖離し過ぎないレベルで カーブの付いたクレセントポケットにてご注文を頂戴致しました。 今回のご注文は 3Pに加え、ご覧のプラスフォワーズ(+4)、 そしてFLAT CAPにて 計5P-SUITSでのご注文となります。 +4は海外含めカントリーサイドへ御旅行なさる時などに御愛用下さっておられ、 素敵な写真も送って下さり光栄な限りで御座います。 (もう随分と欧州には行けておられませんから寂しいですね。) いよいよ仕立て上がりました。 胸のウエルトポケット、柄が合い過ぎて 無いみたいです(笑)! この堂々としてハッキリとした格子、サイズも大柄に感じるかも知れませんが、 逆にカントリースタイルですし この位ないとパンチ不足です。 この柄サイズだからこそ、美しきコントラストも生み出せるのですね。 もっと拡大しないと分かりませんが、TWEEDゆえ 絶妙にミックスされた糸で(特にこのブラウンは)表現されています。 シャープなノッチドラペル、鋭角なゴージライン、お好きな方々は こんな所にまで目を向けておられますし、本当に良く研究されお詳しいのです! それだけお好きであり、拘りがお強い訳ですね。 逆を言えば、こういったご注文になると カッターが理解出来ていなければ 上手く具現化出来ず 説得力も乗りませんから お店選びは自ずと大切な事になるでしょう。 胸部のボリュームがとても綺麗に出ています。 横地はどこまでいっても限りなく 真横に見える事、、、とても当たり前な事です。 しかし、洋服な複雑な立体によって人体を包んでいます。 様々なカーブで構成されており、『 限りなく真横に見える様に 』 という技術・テクニックが使われております。 アイロンによるクセ取りは勿論前提ながら、 芯据え含め 様々な個所で気が配られているのです。 最終FITTINGでのご来店の日、 この度のTWEEDに合せたコーデでご来店下さりました。 ウエストコートは 5釦・全掛け のスタイルです。 よりコンパクトな雰囲気が出ます。 ウエストコートのバリエーションも多岐に渡りますが、 これも時代性がマッチしたセレクトと言えますし 流石はH様のセンスで御座います。 格子柄のシャツはダブルカフス、素敵なカフリンクスが見えますね。 H様のカフリンクスコレクションは半端では無く、 博物館級の貴重な物まで本当に沢山お持ちです。 こちらはアンティークで犬のモチーフが描かれており、左右でDOG君も違います! この形態は半球体の水晶にモチーフを彫り込みます。 多くの場合、犬やキツネ、鳥など様々であり、 ODD WAISTCOAT等に付ける釦も御座います。 掘った後、そこに少しずつ慎重に 一番表面に出す(出る)色より 色を落とし込む様に付けて参ります。 着色が終わり 捲ってみれば、、、、立体的なモチーフの登場です。 この類のアンティークでは、古ければ古い程に モチーフの表現も精工・精密であり、 犬やキツネなどの表情も多彩で精悍な表情の顔立ちを見せてくれます。 お好きな方はご存知でしょうが、本当にレベルが全然違います。 このDOG君の端正な顔を見れば、 このカフリンクスの価値が分かる人には分かる代物と言えるのですね。 靴もBESPOKEされた素晴らしい品質のスェードフルブローグ、 タッセルがお茶目なポイントですね。 素敵です、、、、、、。 タイはキツネ君のプリント・モチーフタイ、 カントリーテイストでバッチリまとめて頂いております。 +4にFLAT CAPも加えてポーズも! 流石の着こなしであり、H様らしさが滲み出ています。 ・・・・・大変お喜び頂け、私自身も嬉しい限りです。 この日は寄る所があるとの事で そのまま着て帰られるとの事。 トラウザーズに着替え、チーフも加えて完璧な装いです。 御予約・お取り置きの貴重な生地達より さて「次は…」 H様、この度も素敵な御注文を誠に有難う御座いました。 次のスーツも是非ご期待下さいませ。 ・・・・・如何でしたでしょうか。 皆様も是非 冬の装いを存分にお楽しみに下さいませ。 では、皆様のお越しを心よりお待ちしております。 どうか引き続き宜しくお願い申し上げます。
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