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生地に付いて

Bespoke Tailor Dittos.
  • 【 Caccioppoli SHIRTING 】

    2018.08.07 Bespoke Tailor Dittos. 生地に付いて

    【 Caccioppoli SHIRTING 】

        こんにちは。 酷暑の日々が続いておりますが、本日より『 立秋 』を迎えました。 そんな最中では御座いますが、また台風13号(サンサン)が近付いてきております。   皆様 どうかお気をつけ下さいませ。     さて、先週のBLOGでは 今週の更新はお休みとさせて頂きましたが、準備が間に合いましたので 恐縮ながら更新させて頂きたいと思います。   この暑き中、秋冬用の生地も続々と揃ってきております!           ・・・・・夏場は暑そうで見たくも無いような ダブルブレストも、秋冬となれば着用したくなるスタイルですよね。       大好きなバーズアイ、 シャツはアイスブルーのウイングカラーに、タイもスーツに合わせ 無彩色の極シンプル コーディネイトです。         さて、これから秋冬用の生地を色々と御紹介して参りますが 先ずはジャブ程度に シャツ地から御紹介させて頂きましょう。         ・・・・・イタリアは ナポリのマーチャントである Caccioppoli より、秋冬用の新しいシャツ地コレクションが届きました。 今回は新たに3冊、継続バンチが1冊で  計4冊での展開となります。   表紙は格子柄で来ましたね!           ・・・・・秋冬のスポーツシャツと言えば、ネルシャツは欠かせません。 コットン・フランネルの多彩な格子柄がまず目を惹きます。 ベースはシンプルなツイルからヘリンボーン、ドット柄はプリントとなります。           ・・・・・この光沢感、、、高級どころで御座います。 エジプト綿の最高級超長綿である【 GIZA45 】を使ったシリーズです。 ツイル織りの為、特に艶やかでエレガントな光沢感が感じられます。           ・・・・・これは新しい! 【 EASY CARE FABRICS 】という今期よりの新シリーズです。 名の如く、手間いらずを謳うシャツ地のようですが 詳細は現在確認中です。 皆様がお店でご確認頂く時には詳しき御説明を出来るようにしておきます!   こういった類は化繊混 に頼る事もある中、これらシリーズは全て COTTON:100% です。 直接地肌に触れるシャツは、やはり天然素材に拘りたいところですね。             ・・・・・皆様が所有されているシャツの中には グラフチェック が入っておりますでしょうか。 マスの大きさが小さい程にドレッシーに向かい、遠目にはほぼ無地となります。 色糸が独特の淡い色味を加え、品のあるドレスシャツ地でもあります。             ・・・・・これはスポーツシャツ地としては定番たる OXFORD です。 流石はイタリア製、50/1×80/2 で織られた このオックスはザックリとし過ぎず、さらりと小奇麗な感じです。 ベースのオックスにプリントを施したり、ジャガード織りで柄を入れたり!   ノータイスタイルでは強く味方になってくれる事でしょう。               ・・・・・こちらも OXFORD ながら、クラシックなデザインです。 そして、こちらのオックスは 100/2×100/2 で織られており、丈夫なドレスシャツ地と言った感じです!             ・・・・・春夏用のコレクションでは 最早定番化しつつある 【 Made in England 】のプリントコレクションです。 このインパクトは絶大です。 秋冬用にも投入されてくるとは 相当人気があるという事なのでしょう。   楽器柄、動物柄、車柄 と目を楽しませてくれますが、圧倒的にバリエーション豊かなのは花柄です! 凄いですね、、、。               ・・・・・先にも出てきましたが、ツイル織りのフランネルシャツ地です。 しかし、こちらは コットンに カシミアを15%もブレンドしている贅沢なネルシャツです! 肌触り気持ちく、本当に暖かいのでしょうね。 上品なカシミアのジャケットに合せたくなります。             ・・・・・こちらも コットン・フランネル となります。 起毛度合が低く、フワフワし過ぎていないのが特徴でもあり、渋い格子柄で攻めて参りました。(コットン:100%)             ・・・・・この2種も 上記バリエーションのネルシャツ地であり、ネイビーベースのダークな色調が渋いです! 淡くて綺麗な色味のジャケットのインナーは、こういったダークシャツがとても映えます!               ・・・・・コットン:100%  100/2×100/2 ポプリンのクラシックなストライプシリーズはど真中の品質であり、安定感、安心感が違います。 色バリエーションだけでは無く、縞の太さや間隔まで多彩です。 これだけあれば どなたでもお好みの1着が必ず見つかる事でしょう。             ・・・・・ダーク系の揃う多彩なカラーシャツです。 コットン:100%  100/2×100/2 のツイル織りです。 平織より綾織の方が より確りとし、色出しも綺麗です。 こういったカラーシャツは、お持ちでしょうか。 ワードローブに加えれば、かなり重宝しているご自身に気付くはずです!!       ・・・・・先の写真の一番右側と、その隣の生地ですが 交織織りになっています。 ガラッと表裏が配色であり、まるでソラーロの様です。 緯糸が色糸な訳ですが、綾織ならではのデザインでもあります。   袖口開き部のケンポロ付近からチラリと見える裏色、、、 ノータイで釦を外した首元からチラリと見える裏色、セクシーな男を是非!             ・・・・・コットン・フランネルの生地は沢山出て参りましたが、勿論ソリッドシリーズも充実しております。鮮やかなブルー系から、淡いクリーム色までじっくりとお選び下さいませ。             ・・・・・また出てきましたよ、EASY CARE FABRICS 。 今度は PIN POINT で2色!           ・・・・・OXFORD と言えば このザックリ感! こちらは 80/2×80/2 で織られていますので、ACRONのOXと比べれば まだまだ上品さがあります。 独特の粒目、色味も綺麗なブルーとグリーンまで。             ・・・・・2週前のBLOGでは、ACORN社のデニム地を御紹介致しました。 こちらはカチョッポリのデニムです! 3種あり、色味、織糸の品質(太さ)などが違った3種となります。               ・・・・・如何でしたでしょうか。 軽衣料であるシャツだけでも十分に秋冬を感じる事が出来たと思います。   素晴らしいカチョッポリシャツのコレクションを 是非ご覧になられてみて下さいませ。 きっと素敵な一着が見つかる事と思います。           ・・・・・美味しそうな カントリーファブリック が届いております! カントリー系を語る上で このW.Billは欠かせぬ存在でもあります。 そそりますよね、、、この高揚感がたまりません!   次週はこちらを御紹介させて頂きます。 もう店頭には並んでおりますので、皆様 是非お気軽にお越し下さいませ。     また、今月の25日まで HOUSE STYLE ORDER限定におき 早期受注キャンペーンも実施中です。 男気あるTWEED SUITS なども是非この機会に如何でしょうか。       皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。          

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  • 【 至高のシャツ地フェア② 】

    2018.04.17 Bespoke Tailor Dittos. 生地に付いて

    【 至高のシャツ地フェア② 】

        ・・・たかがシャツ、されどシャツ、 紳士の装いに欠かせぬアイテムでもあり、下着でもあります。 皆様のシャツに対する拘りは如何なものでしょうか。     新年度でもある4月、何かと御多用の事と思います。 そんな折では御座いますが、本当に沢山の方々がわざわざご都合を付けて下さり極上なシャツ地を吟味しにご来店頂いております。 本当に心よりの感謝を申し上げます。 いつも御贔屓にして頂きまして、誠に有難う御座います。 BLOGでは伝えきれない事は多く、その分 店頭にて現物を前に感じて頂ければ それら至高の生地達がもつ説得力にご納得頂き、大いに悩みながらお選び頂いております。   お仕立て上がりが楽しみですね! 開催初期オーダーの方々は、早くも4月29日には店頭に届きます! 早いです! (恐縮ながら私の分も!! 初リシオはどんな着心地でしょうか!?)   【 至高のシャツ地フェア 】は、 4月21日(土)までとなりますので、宜しくお願い致します。 (大変恐縮ながら、21日は既に御予約MAXにて お受けする事が出来ません。申し訳御座いません。)     さて、先週のCARLO RIVAに続き 今週は DAVID & JOHN ANDERSON を御紹介させて頂きます。 この老舗も高番手で最高級なシャツ生地を世に送り出す最高レベルのメーカーです。   ・・・DJAは、1822年 スコットランドのグラスゴーで創業致しました。 創業196年、、、もう直ぐ200年です! とんでもない老舗ですね。 しかし、1991年にはイタリアのALBINIに買収され現在に至ります。 そんな歴史のある老舗だからこそ、こんな逸話もありまして フランス文学の最高峰との呼び声高きスタンダール著『赤と黒:1832年』にも同社はその高品質を示すように登場致します。 大英帝国時代、英国はバーリントン通りに店舗を構えていた服飾店は その後も長きに渡り技術を駆使して高級な極細綿を世に送り出す生地ブランドへと成長を遂げていくのです。     今回 御用意させて頂きました DJA は3シリーズ御座います。 じっくりとご覧下さいませ!   【 SEA ISLAND COTTON from BARBADDS 】  120/2×120/2 ・・・シーアイランドコットン(海島綿)の名は超長綿の中でも一番有名でしょう。 英国の高級ニットメーカーであるジョン・スメドレーでも使われていますね。 通常の綿花に対し超長綿に属する綿花とは、その繊維長がもともと凄く長い種である事が特徴になります。 これには様々な利点があり、CARLO RIVAの項でも触れました。 そもそも繊維長がもともと長いのですから紡ぐ工程自体をかなり省ける事になります。 耐久性も高く、均質で柔軟、そしてしなやかな糸になるのです。 高番手の糸づくりには欠かせません。   この度【至高のシャツ地】のレベルの生地になりますと、そもそも超長綿でなければ ここまでしなやかで細い糸を作り出す事が出来ません。 故に原材料レベルで言えば大きな品質差は無いとも言えますが、魚でも和牛でも産地によるブランドがある事と同じニュアンスと捉える事が出来ます。 しかし、産地違えば育てる方々のご苦労や その気候など含め、それなりの特性があるとも言えるでしょう。     ・・・・・先に少しお話しましたが、『赤と黒』のお話が紹介されています! 少しだけ シーアイランドコットンに付いて少し御説明致します。   ウエスト・インディアン・シーアイランドコットンはバルバドロスとジャマイカのカリブ海にある島々で集中的に生産されており、世界中で最も古くからある貴重なコットンの一つでもあるそうです。 その生産量はコットン全ての生産量に対し 僅か0.0004%なのだそうです。  相当な量のコットンが生産されていますから 貴重なのはわかりますが具体的イメージまではつきませんね(汗)。 欧州で生産されるシーアイランドコットンは 120番双糸までなのだそうで、それ以上の極細は生産されていないとの事です。 (原料を仕入れ、日本国内で紡績された糸は140番まで作られているそうです。) なので、このDJAも 120番双糸 を使った品質となります。 (織に関しては、平織・綾織 共に含まれます。)   120番双糸でこのお値段です、希少価値性がそのまま反映されていると言えます。     凄く雰囲気良いイラストです、こんな感じで栽培されているのでしょうか。     ・・・・・海島綿による クラシックなヘリンボーン柄、綾織ですし 超長綿たる原花の良さが光沢感を一層強めます。 しなやかでありつつも、キリリとした佇まいと安定感は 生地味にも出ています。 織糸が細ければ薄地に、太ければ厚地に、 これらは直に出ますので安定感・安心感のある120番双糸の品質の原材料自体が最高級品というスタンスですね。       ・・・・・計5種 御用意があります。 ブルー系、ホワイト系で織り柄含め とても使いやすい王道的なセレクトです。   ロイヤル・オックスフォード、ツイル、ヘリンボーンと並びます。 淡いブルーは何枚持っていても良いですね。         【 LINEN & COTTON 】 ・・・CARLO RIVAに同じく、リネンが主体であり、コットンがブレンドされております。 RIVAが6対4の比率でしたが、DJAは LINEN:55%  COTTON:45% と ほぼ同じ位の混率です。 暑き夏などは特にリネンに頼らなければなりません! ビジネスシャツとしても強い味方であり、是非ワードローブには加えておきたい生地ですね。       ・・・・・リネン特有の節、涼しげで淡いブルー地に白のストライプが本当に爽やかです。 見ているだけで涼しくなりますね。       ・・・・・8種御用意があります。 ソリッドからクラシックなストライプまで、これはどれを選んでも当たりしかありません!! どれもこれも綺麗ですね、、、、。             【 200/2 × 200/2 】 平織・綾織 ・・・200番双糸でおられた DJA を代表する品質であり 逸品です。 これも凄いですよ、シルクかと間違える程にツルツル・スベスベです。 着心地が良いに決まっています! かなり高番手だと思われるでしょう。 その通りです。 CARLO RIVAは 170/2あたりが主となりますから、番手だけで言えば更に細い訳です。 しかし、技術は進んでおります。これで驚いては成りません。 今では 300/2 もあります! が、個人的にはあまり興味がありません。 (番手だけではシャツ地としての総合的な品質判断は出来ません。それは来て頂ければ分かります。)   200/2のDJA、まだ銀座で仕事をしていた時代に手に入れました。 とても感動しましたし、至高レベルのステージを始めて体感した次第です。 大事にしているので今でも俄然 現役選手であり、私自身は家庭洗濯機で普通に洗濯しています! むしろ、洗濯機では洗えないシャツ(シャツ地)であれば私には不要です。       ・・・・・200番双糸のポプリン、本当に素晴らしい品質です。 かなりの高番手にも関わらず、案外 シャキッともしております。       ・・・・・計10種 御用意があります。 今回は全部で60種以上ありますが、唯一 格子柄が入っています!         ・・・・・ツルツルで光沢感溢れるホワイト・ツイル、先のシーアイランドコットンより高番手な為 確かに違いが御座います。 その隣、クラシックなタッターソール柄を品良く 細かめにまとめてきました! また色が良く、ライトブルーとパープルで織りなされています。 これも素敵、、、、。         ・・・・・先ずはポプリン、王道な御選択ながら どれもこれも繊細で淡い色目が魅力的で ここから選ぶのが大変ですね。         以上となります。   ・・・・・如何でしたでしょうか。 世界の頂にたつ 代表的な2社による共演でした。 計65種となります。 ここで、私個人的な意見を述べさせて頂き 締めくくりたいと思います。   Q - どちらが良い生地なのでしょうか。 A - それは、どちらも良い生地であり、その『良さ』に違いがあります。 どちらが好きか、、、で選ぶべきものです。   皆様、マグロはお好きですか(笑)? 余すところ無く美味しく食べられる高級魚であり、様々な部位により美味しさ含め 味の楽しみ方も違いますよね。   本当に私個人の一意見に過ぎませんが、 C.RIVAは口の中でとろける様な本当に美味しい中トロです! DJAは極上な赤味です! いくらでも食べられます!   C.RIVAは圧倒的です。 お値段を見てもお分り頂けます。 DJAの海島綿や200番双糸よりも一段 高額です。 その圧倒的な肌触り、風合いは正に独自のリーバ・クオリティーであり 独自の世界観・品質感を確立していると言えます。   触れば分かります、その風合いは 純粋に『着てみたい』と思わせる説得力です。 高番手であればシルキーなのは分かります。しかし、コットンにも関わらず 何故ここまでシットリ感が出るのか、、、 時間をかけ熟成させた糸を旧織機でじっくり低速で織り上げるからなのでしょうか。 限られた生産量の 最高品質=最高金額 というのも頷かざるを得ません。 反面、DJAはシャキッとした程好き引き締まった体を感じられます。     皆様におかれましては どちらが最高となりますでしょうか。 最高は自分で決めれば良いのです! 勿論 色柄優先でお選び頂くのも良いでしょう。ハズレはそもそも この面子にはおりません。   最高のクロマグロによる極上の中トロと赤味、どちらも食べたいに決まっています!   今月 21日までフェアを行っております。 是非お時間をお作り頂き、ご来店され 御試食と共に その味わいをご堪能されてみては如何でしょうか。 心底お勧め致します! 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。         ・・・・・度々申し訳御座いません。 来週のBLOG更新はお休みとさせて頂きます。   また頑張って書きますので、どうかこれからも宜しくお願い致します。 今週も最後までお付き合頂きまして、誠に有難う御座いました。      

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