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生地に付いて

Bespoke Tailor Dittos.
  • 【 2024春夏 / お勧めファブリック 】

    2024.05.14 Bespoke Tailor Dittos. 生地に付いて

    【 2024春夏 / お勧めファブリック 】

          至高のシャツ地フェア   ~5月23日(木) まで                   昨年2023年のフェア受注分 極一部のお仕立て上がりをご覧頂きました。 (一部 今年の在庫には無い生地も御座います。) ご注文下さった顧客様方はどんなコーデで楽しまれておりますでしょうか。     フェア期間も後半となって参りました。 世界最高峰の生地で仕立てられたシャツ、日々頑張っておられる皆様ご自身への 至福なご褒美としても如何でしょうか。   年に一度のお祭りで御座います、是非ご参加いただけましたら幸いです。                   さて、G.Wも終わり いつもの日常が戻って参りました。 5月も半ばで夏日を記録する日もあれば、好天は長続きせず 雨で急に冷え込んだりと不安定で春らしくもありますね。     今週は春夏シーズンにおき、期中追加での買い付けた 素晴らしい生地が入荷しておりますので 是非ご紹介させて頂きたいと思います。             御仁方それぞれに とてもエレガントで魅力的なスタイルです。 ダブルブレストのスーツはクラシックなストライプにも関わらず パッチポケットというのも珍しい。 左から 2番目、ドネガルらしきホームスパン(ネップ)調な生地ですね。             おっと、一番右側の紳士も同じく ドネガルライクなスーチングがスポーティーで素敵!             秋冬のカントリースタイルには欠かせぬツィード、その種は多岐に渡ります。 IRISH TWEEDの括りで見れば 頭に浮かぶのは DONEGAL TWEED ですよね。   http://dittos.seesaa.net/article/441063577.html 【 DONEGAL TWEED 】   ツィードらしく野趣に富んだ紡毛、全てではありませんが その多くはカラーネップが散りばめられているのも『らしさ』溢れる魅力の一つです。   その大好きなカントリースタイルはどうしても秋冬の装いがメインであり、 春になって暖かく成れば 存分に楽しんだツィード類はお休みに入ります。 これがまた どことなく寂しかったりしませんでしょうか、、、。   そんな方々にこそお勧めでもあり、春夏でも カントリーライクでスポーティーな装いを楽しまれたいですよね。 それが私個人でもあります(笑)。   正に『ドキッ!』 と一目惚れしました。                     なんて涼しげで爽やかなのでしょう、、、。 まるで ラムネ入りでソーダ味のアイスキャンディーみたい!   白い砂浜、アイスブルーの海、スカイブルーの青空に白い雲、、、 これもアースカラーであり、ナチュラルカラーですね。   = SUMMER DONEGAL =   春夏でもサマーツィードの類は細々と存在するのです。 色味と良い、この涼し気なネップ具合と良い、スラブ糸が雰囲気満載です。 平織地で通気性も良く、この生地の主体は COTTON なのです!               STANDEVEN   1885年 英国は西ヨークシャー ブラッドフォードにて創業した老舗のミルです。 今では大きな母体であるラグジュアリーファブリックスというグループに属しています。 その大きな母体では名立たるミルが名を連ね、 梳毛系は W.ハルステッドやJ.フォスター、C.クレイトン、R&テイラーなどが属し 紡毛系ではカイノックやJ.エリスまでもが属しておりまして ほぼ大抵の生地種は同グループ内で網羅し展開する事が可能です。   エスコリアルは今でも生産を続けられていますが、 昔から多くを扱ってきた歴史あるR&テイラーの固有名は見なくなりました。 同グループ内より展開されていますが、それぞれが名を刻んだ固有ミル名は だんだん見られなくなってきています。   この素晴らしきサマーツィードもカイノックかJ.エリス製でしょうか⁉ 生地ネームは S.イーヴンが代表して、、、といった感じかも知れませんね。     まぁ とにかくご覧下さい、 見た目は冷たそうで美味しそう(笑) 引き込まれますよ!                     SUMMER DONEGAL 48% COTTON 25% SILK 10% LINEN 10% WOOL  7% NYLON   270g~300g     なんと 5者混なサマーツィード、欲張りすぎで混ぜすぎな5者5葉 まるでイタリア製かのようなブレンドしまくりですが、ご安心ください 確りと英国製です。   肌触り優しく、素朴で柔らかくて誰もが安心・大好きなコットンを約半分と主体に シルクが1/4  シルクはお肌に近いアミノ酸を含んだタンパク質繊維で出来ているので やはりお肌にも優しく、通気性がありつつ保湿性も兼ね備えます。 冬は温かく、夏は涼しい素材でもあり 往年のシルクシャンタンを彷彿させてくれます。 贅沢ですよね!   更には放熱効果が高く、清涼感溢れるリネン、やはり春夏には欠かせません。 そして柔軟性や復元力さえも持ち合わせるウール、そしてラストには 個性溢れる役者達をまとめ上げ、安定性と耐久性をも兼ね備えさせる為に ナイロンが使われているという事になります。 ナイロンは正に陰の立役者、目立たず控えめに仕事をしています。     写真では伝わりませんが、見た目よりかなり軽く、 春夏用のザックリ系生地と同じくらいのウエイトしかありません。 改めて見た目より薄く通気性も良い、織密度はさほど高くはないので よりソフトな着心地を楽しめます。 主に上物主体とも言えますが、ナイロン君も参加していますし あまり細いシルエットにしなければ下物もOKですからスポーツスーツとしてもお勧め出来ます。   お好きな方は これで春夏用プラスフォワーズなんて最高です!             立体感、存在感が素晴らしく、色味は最高に涼し気で正にサマーツィード。 SUMMER DONEGAL な逸品であり、かつ出物ですから お財布にも優しく なんて優等生な子なのでしょう、、、。   私が一番最初に一目惚れしたので 恐縮ながら完売前に自身分をKEEPしようかと目論見中!             この紳士もサマードネガル? アウターが薄い色味だからこそ、インナーな濃いトーンで! 正にセオリー、皆様も是非如何でしょうか。   これは間違いないです、ある内に手に入れておいてください‼                         季節を問わずスーツは必須であり、前提であり、掛け替えなきスタイルですが 春夏では上下バラバラにODD STYLEが増える方々も多い事と思います。   そんな方々へお勧めなジャケッティングを2種 ご紹介させて頂きます。 これらも凄く良くて かなり優秀な子で確りと魅力のある個性を感じさせてくれます!                       HOLLAND & SHERRY   高級で幅広きその展開は正に一番のマーチャントと言えるでしょう。 VINTAGEと呼ぶには そこまで古くはないOLD STOCKな逸品です。 ちょい古なネームからも時代が分かりますね。                 HOLLAND & SHERRY   NEW FRESCO SUPER 100‘s WORSTED About 220g                   所謂 フレスコ織りなクラシック生地です。 アイボリー(写真はかなり白っぽく見えています。)とブラックでの小格子をフィールドに 黄と橙で重ねたウインドーペーンは意図的なタッターソールチェック調でもあります。   この色味に目は引かれますので、遠目にはややベージュよりな色味に感じられます。 各写真では、ベースのアイボリーがかなり白く見えており、 実物はもう少しくすんだライトベージュの様な感じとなります。               一見 なんかオジサン⁉ くさくて あか抜けない感じ、、、 それが一番の魅力なのです‼ トレンチコートで有名な英国の老舗アパレルメーカーが80年代前後に 陳列されていたODD JACKETにありそう‼ それが逆に新鮮でクラシックでもあり激渋で本当に格好良い。   これをおやじ臭く見えたら 一般的な感性の方々ですかね(笑)。 逆にこれが新鮮に見え、むしろ連れて歩きたい衝動に 駆られてしまう貴殿はコチラ側の方かも知れません(笑)。   渋い、、、冴えない、、、地味なのか派手なのか、、、 おっさん臭い⁉ 上等です、これを最高に格好良く着こなしてみたくなりませんか。 フレスコですから通気性良く、皴にも強く、 かなり軽めなライト級ですから涼しくて快適で御座います。   この往年の貫禄を感じさせてくれつつも、仕立ては昨今のアンコン仕立て、、、、 こんな料理法も乙だと思います!                 格子の黄 を拾い、敢えてイタリアンな レモンイエローのコットントラウザースで! おっさんが若い子を連れているような、、、 それも良しです(笑)。   http://dittos.seesaa.net/article/499036397.html 【 パステルなコットンツイル 】                               DORMEUIL   70% WOOL 30% SILK About  230g   クラシックなグレナカートチェックの派生バージョンですね。 ジャケッティングらしくスポーティーに色味も添えられ、豊かさが増されています。   シルクの特性はサマードネガルでお読み頂きました。 私がまだ修業時代な頃、ご年配の紳士方は 春になればシルクのODD JKを仕立てられていました。   シルクが100%の場合はデリケートな側面も持ち合わせますし、 とにかく薄く、キュッキュと絹鳴りが聞こえてきそう、、、大変贅沢な生地です。   仕立てもかなり難しい生地ではありますが、こちらはシルクが30%で『らしさ』を ブレンドした生地と成りますから大変扱いやすくもあり、着心地も最高に良いでしょう。 ブレンド生地の大いなるメリットです!                     このボルドーがグレー地に映え、強過ぎず 弱過ぎない塩梅がお上品です。 ベースはグレーですから下物もインナーも なんでも許容してくれるのでコーデのし甲斐がありますね。 シルクの艶、ドレープをお楽しみ下さい!                     夏場でも 三つ揃いを愛用される方々におかれまして、 オッド・スタイルであれば インナーのウエストコートも楽しめるというものです。 そんなアイテムにお勧めな生地、これは私のお気に入りであり 心底お勧めです。   BATEMAN OGDEN 50% WOOL 25% COTTON 25% LINEN   280g~300g   平織地で通気性も良く、動物性繊維と植物性繊維が 半々でブレンドされ 双方の良さが楽しめます。 薄くて何よりもカラーバリエーションが豊富である事、 流石はマーチャントですね。 格子の色を拾うのも良いですし、様々に色をお楽しみ下さい。 (バンチの下、左にドーメル/右にH&S)           ブルー系の色味はやはり涼し気ですね。 真ん中のライトブルー、これでODD WCを仕立てると、、、こんな感じに! このお勧め生地で仕立てられています。                 トラウザースとしまして、先ずはグレーでのウール系はマストです。 色味も、織りも、ウエイトも 様々にご用意がありますので是非吟味されてみて下さい。 上下でもバランスを加味し 上着がそれなりにライトトーンであれば 下物はミディアムからダークなどと 上下での コントラストを意識されると美しいバランスで成り立つでしょう。   上下での生地のパワーバランスや、皴への考慮、耐久性など 下物には下物への価値観が必要です。     こんな感じで是非とも ≪ ODD 3P ≫ をお楽しみに成られてみては如何でしょうか。 既にお手持ちのワードローブも きっとお役に立つ事と思います。                   ・・・・・如何でしたでしょうか。 今回のお勧め生地は 個人的にかなりのお気に入りで御座います!   是非 現物の生地へ会いに来て頂き、その個性や魅力を直に味わって頂きたいです。 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。                    

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  • 【 2024 S/S:SHIRTING 】

    2024.03.26 Bespoke Tailor Dittos. 生地に付いて

    【 2024 S/S:SHIRTING 】

          涼し気なシャーベットカラーによるシャンブレーのシャツです。 発色も美しくて清々しくもあり、 これからの季節は特に活躍の場が広がる事と思います。           昨年末の折 英国の老舗シャツ地メーカーである acorn fabrics より、 敢えて英国の匂いがプンプンするような SHIRTING を仕入れ 英国生地を熱望下さる方々にご注文を頂きました。   お陰様により早々に完売となり、お仕立て上がったシャツ達は 既に皆様のもとへ御納品されております。 どのシャツも本当に素敵でした!   極一部では御座いますが、是非皆様にもお仕立て上がりをご覧下さいませ。   http://dittos.seesaa.net/article/501795692.html 【 acorn fabrics 】             正に英国的なセンスによる色、そして配色が大変そそられます。 格子柄は綾織り地を微起毛させたブラッシュドコットンです。   カントリースタイルには欠かせぬシャツでもあり、 これらがいつでも気兼ねなくご注文頂けるようになって欲しいですね。             同じくブラッシュドコットンのメランジ・アイボリーです。 優しくて独特な表情を生み出しています。             クレリックスタイルでのフレンチカフス。 これぞ英国的エレガントなドレスシャツです。 左はニヒルなライトグレーによる END ON END (刷毛目)は通好みなセレクト、私も大好きです。               プリンス・オブ・ウェールズチェックも是非ワードローブに 入れておきたいクラシックなシャツですよね。     また ACORN祭り は開催したいと思っております!!     では、今週は今期春夏用のシーズンファブリックが揃いましたので 是非ご紹介させて頂きたいと思います。                           GETZNER (豪) 如何にも爽やかで涼しそうです。           GETZNER (豪) ペールトーンな3色、キャバルリーツイルの様に立体的な綾畝模様。             GETZNER (豪) 交織された糸でジャカード織による花柄。 アイスブルーが魅力的で こんな生地を使って オープンカラーシャツを仕立てたくなります。             GETZNER (豪) クラシックなタッターソール調なチェックです。 綾織りで起毛はされておりませんので、基本通年使いのシャツ地となります。 これは手に入れておきたいですね!             GETZNER (豪) 綺麗な格子柄も揃っていますよ。             今季もプリント柄は充実していますね。 お花畑の様です!               TEXTA (伊) おっとビリヤード!? お好きな方はおられますか? 英国では微妙に違うスヌーカーですね。 中学生の頃は随分と楽しんだものです。             TEXTA (伊) まったりと海ガメさん、、、癒されますね。 掠れた感じが幻想的!               TEXTA (伊) サメさんたち、そんなに密々で、、、 コロナ以降 日本でも昭和な通勤ラッシュは随分となくなったのに! 涼しげカラーでありつつ暑苦しくもあり(笑)。             TEXTA (伊) 美しきカラフルなバタフライ! かなり リアルでジャポニカ学習帳を思い出しました。   皆様 ご存じでしたか、慣れ親しんだノートでしたが 2012年より昆虫が表紙を飾る事は無くなりました。 理由に驚きを隠せません、、、、。               GETZNER (豪) では春夏のド定番シリーズもご覧頂きます。 75% COTTON 25% LINEN   コットンにリネンの涼しさ、清涼感を加えたシリーズであり コットンが主体なのでリネン 100%のようなシ ワシワ・クタクタまでにはなりません。   ドレスシャツ地としてご利用頂ける これからのシーズンは欠かせぬシャツ地です。               GETZNER (豪) 同リネン混のシリーズより、配色綺麗なオルタネートストライプ。 これも是非欲しくなりますね!               GETZNER (豪) こちらも同社のリネン混、混率も同じです。 こちらの生地、ツブツブ、粒々、、、 スーチングのピンヘッドの様でもあります! こういった織柄は起伏感もあり、 余計に涼しく表情もあって魅力的なシャツになるのです。             SOKTAS (土) トルコのソクタス、リネンが少し多めです。   65% COTTON 35% LINEN   淡い色合い、春夏らしくて素敵です。 正にシャーベットカラー、、、冷たそうで美味しそう。               Thomas Mason (伊) 100% LINEN ですが、これは同社JOURNEYのシリーズより展開されています。 皴が魅力的なリネン、皴を抑制する加工 一見 盾と矛な状態ですが、シワシワに成り過ぎない、洗い上がりもケアが楽! というリネン地のシャツとなりますので、 ご自身でアイロンをかける方々には嬉しいシリーズでもあるのですね。               ALBINI (伊) リネン100%のシリーズはアルビニより多色展開されています。 こちらは無加工であり、リネンの魅力いっぱいにお楽しみ下さい。               SOMELOS (葡) リネン 100%のシリーズは格子柄もしっかり御座います。                 TEXTA (伊) 100% リネンのシリーズは 格子だけではなく、プリントシリーズもラインナップされておりますので こちらは特にお気楽なオープンカラーなどがお勧めです。                 SOMELOS (葡) その他 通年シリーズの今期新作では、スポーツシャツに欠かせない ギンガムチェックの色バリエーションも豊富です。 定番のブルー系は常にありますので、 ブルー以外が普段は少ない分 今がチャンスです!   カーキのギンガムなんて新鮮 かつ使えそうですね。 格子柄のサイズに拘り下さいませ。               SOKTAS (土) これは超クラシックなシリーズですが、私の好きなヘアラインストライプ! バンチにラインナップされていない時もあるので、、、 これも刷毛目に負けずお勧めな定番クラシックシャツ地です。               SOKTAS (土) 刷毛目が話題にでたと思いきや、突然 ペールグリーンの 刷毛目(END ON END)が入っていました。 これも爽やかで綺麗ですね、、、ギャッツビーの様に 美しきシャツのワードローブを構築するには欠かせません。                   ・・・・・以上となります。 毎回いうセリフは同じなのですが、 無地やストライプなどのド定番クラシックシリーズは 常に豊富なコレクションよりお選び頂けます。   ご紹介のネタは春夏シーズンらしい今期の新柄を主体に ご紹介させてもらいました。     新型であり、復活でもある オープンカラーのスポーツシャツも受注スタートです! 近々サンプルも上がりますので、改めてデビューのご紹介もさせて頂きたいと思います。     では、季節の変わり目で着るもの選びに困る天候が続きますが 皆様どうかご自愛くださいませ。   今週もお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。                    

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