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【 H様のご注文:D.B OVER COAT② 】
2025.01.21 お客様のご注文
皆様 こんにちは。 寒き冬をご堪能されておりますでしょうか。 昨日には『大寒』も迎えましたし 一番寒い時期でもあります。 日が落ちれば急に気温も下がり、帰宅の頃にはオーバーコートが欠かせません。 顧客様もお仕立て頂きましたオーバーコートがきっと活躍している事と思います。 たとえ到来が遅くても『冬はやはり寒い!』 長引く残暑で油断していると堪えますので、 確りと盛冬への仕込みもご検討頂ければとお勧め申し上げます。 ダブルブレストのピークドラペル、6釦‐3掛け。 腰ポケットはスラントで袖口にはターンバックカフを携えた 重厚でエレガントなオーバーコートですね。 ボーラーにグローブと傘、足元はスパッツを履かれているでしょうか。 絵にかいたような英国紳士、エレガントで本当に素敵です。 ヨーク公(後のキング・ジョージ6世)は父であるジョージ5世と共に。 この型のオーバーコートは生地違いでも何着かお持ちの様ですね。 スラントポケットと共に 2面2ダーツ裁断 によるエレガントなドレープが美しい。 ヨーク公は兄であるエドワード8世(後のウインで―公)と同じようなスタイルを しばしば見受ける事ができ、お二人で写る写真も多く残されております。 プリンス・オブ・ウェールズ 兄も同じくダブルの6釦‐3掛け、ディテールも同じですが 一味違いますね! ただし当時の味や雰囲気などは当然ながら通ずるものがあります。 この魅力的なオーバーコートをオマージュに 大変な御贔屓を頂戴しておりますH様より頂きました 素敵なオーバーコートをご紹介させて頂きます。 あくまでも弟ぎみではなく、兄ぎみのコートへフォーカスで御座います! 6釦という事もありますし、打合いもそれなりに深くVゾーンもコンパクトです。 鋭角にザクっと入るゴージライン、剣衿の刻みは水平でエッジはシャープで 直線的なラインで描かれたラペルは決して広くはない、 その分 高さのある上襟による幅が良い塩梅ですね。 ラペルホールも結構低い位置でかがられているのもポイントです。 あとはグィっと絞り込まれたシェイプも美しく、当時のカットには欠かせません。 生地は当時としての普通でしょうが、 今の時代から見れば結構なヘビーウエイトでしょう。 H様におかれましてはどんな生地をお選びになられたでしょうか。 VINTAGE:BRAYDON THOMPSON ( MADE IN SCOTLAND ) 100% PURE CASHMERE / HERRINGBONE 435g 今は無きスコットランドのメーカーはヴィンテージより。 カシミアと言えば今でもスコットランドは世界レベルでの超一級品です。 ブラックとネイビーで構成されたヘリンボーンであり、 コート(ジャケット)を仕立てれば確りウエイト、 オーバーコートとしてみれば軽量級なウエイトです。 タウンユースではこの位のウエイトの方が使いやすいという側面も御座います。 脱いで持っても重過ぎず、サラリと軽く羽織る様に纏うオーバーコート、 されどカシミアですから温かさは保証付きです。 早速 仮縫いへとご足労頂きました。 仮縫いでは裏地が付いていないので紡毛カシミア地などは相当滑りが悪いのです! H様にはフラノなどの起毛系ではないクリアカットな 梳毛スーツで御来店頂けますようお願い申し上げました。 いつも本当にクラシックで魅力的な装いでお越し下さります。 オーバーコートの仮縫いですからインナーのスーツも勿論 当店にてお仕立て頂きましたスーツでのご試着となります。 更に今回の6釦ダブルは2着目であり、 同じくウインザー公オマージュ(別のコート)にてお仕立て頂きましたが、 今回のモデルは先にご覧頂きました写真のウインザー公にフォーカスです! 同じ様なデザイン、ディテールを携えたDBコートながら、 仕立てたテーラー自体が違うのか、カッターが違うのか、 もしくは仕立てた時期も違う可能性もあり 別のオーバーコートでのあるのです! http://dittos.seesaa.net/article/501212478.html 【 H様のご注文:D.B OVER COAT 】 H様 如何でしょうか、良い感じに雰囲気が出ている事と思います。 前回とは襟周りは勿論、釦の位置(高さ)など バランスに拘りつつもサイジングは基本的に同じです。 しかし、ここも大きく違いますが 今回は見てわかるようなシェイプが命! シルエットも変わりますので、内部芯の作り方も変えています。 勿論新しくデザインして型紙を引いています。 ですが型紙の精度も高く 仮縫いでは 『修正無し』 にて仕上げに進行する事となりました。 いよいよ完成です! 柔軟なカシミア地、ラペルのロールも優し気に、 シルエットは確りとシェイプを生み出します。 スラントポケットの傾斜角度はH様拘りの指定角度が御座います。 上手くH様の洋服へと落とし込めたと思います! ご満足頂けるでしょうか、、、。 ヘリンボーンの表情がとても素敵です。 ボーン織柄がネイビーとブラック構成されているので、 柄に立体的な表情を感じさせてくれます。 細いカシミアの原毛による光の陰影がとても魅力的です。 ウエルトハンドステッチの立体的で程好い味付けも活きていますね。 オーバーコートは基本前提として防寒具です。 巷では膝上丈のオーバーコート⁉ばかりですが、膝下丈以上のレングスがあれば 場面に応じて止められる釦タブをお付けする事もしばしば御座います。 未使用時にはフラットなウエイト釦、これを外して下前身頃の表釦にかけ替えます。 裏に付きますので着用時は見えません! では いよいよ御納品の日を待つばかり! 早速 H様よりの御来店アポイントを頂戴致しましたよ。 なんて素敵でお似合いなのでしょう。 しかし、今年は特に新年会含めご会合が多いとの事で少しお疲れ気味でしょうか、、、。 お医者様にもご注意を受けたそうですが、 この時期は一番体重も増える時期だと思います! 美味しい食事に飲み物に、、、 勿論私自身も例外ではありませんので、凄く良く分かります。 仕事始めは毎年スーツが一番キツい(汗)‼ ご自愛頂くと共に、どうかお元気を出されて下さい! また戻せば良いです! しかし本当に素敵ですよ、H様のオーバーコートに、 H様のSTYLEになっていますね。 身体に寄り添いつつシェイプの利いたこの美しき背中は、 100年前から描かれ 仕立てられてきた紳士の後ろ姿であり、 その美しさへの継承は揺るぐ事はありません。 オートフォーカスなカメラにも関わらずピントがズレており 恥ずかしい限りであり、誠に申し訳御座いません、、、。 この日は昨年末にご納品させて頂いた ヘビーウエイトのFOXフランネルスーツで御来店頂きました。 http://dittos.seesaa.net/article/506069151.html 【 FOX SILVER SCREEN:H様のご注文 】 地厚なフラノのダブルのスーツだからこそ敢えて オーバーコートは着ずに来て下さり、そのままご着用してお帰りになりました。 この度も素敵なご注文を頂戴致しまして、誠に有難う御座いました。 ・・・・・如何でしたでしょうか。 オーバーコートだけでも様々なシーンやスタイルに合わせるべく 沢山欲しくなってしまいますよね。 『 冬はやはり寒い‼ 』 コレを念頭に 素敵なテーラードコートを、 オーバーコートをお誂え頂けましたら幸いです。 実はまた素晴らしいオーバーコーティングを買い付けましたので その内に届く事と思います! では 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。 今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。 ・・・・・H.S ODER限定による 【 早期受注キャンペーン 】が始まりました。 1月20日(月)~2月21日(金) 宜しければ是非この御機会を有効利用して頂けましたら幸いで御座います。 何卒宜しくお願い申し上げます。
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【 CHARCOAL GRAY:H.S ORDER / N様のご注文 】
2025.01.14 お客様のご注文
謹んで新春の祝詞を申し上げます。 昨年も格別なるご高配を賜り厚くお礼申し上げます。 = 白梅 = 花言葉は 『気品』『上品』『澄んだ心』 厳かで奥ゆかしき品のある凛とした美しき白梅に 新年より身も心も引き締まるようです。 今年は巳年であり、ヘビは脱皮を繰り返し新たに生まれ変わるその様より 再生や永遠の象徴とされています。 新しい挑戦や変化に前向きな年とされており、一層精進しいて参りますので どうか本年も変わらぬご指導ご鞭撻の程 宜しくお願い申し上げます。 新年こそ 厳かにダークスーツにてご挨拶に出向きたいものです。 重鎮たる皆様方もお揃いでエレガントなダークスーツがとても素敵です。 装いとはお相手へのリスペクトと共に、TPOへの配慮があってこそ。 ご自身をも表現する術でもあり尊重すべき行為でもあります。 アイコンでもあるボウタイを締めたW.チャーチル氏はC.チャップリン氏と共に。 ブラックか、ブラックに準じる三つ揃いは最高にエレガントで美しい。 エレガントの極み、C.ビートン卿もダークスーツの三つ揃いにて 新年早々にご登場いただきます。 氏は写真家であり 撮る側でありながら、 ご自身も正にプロのモデルの様な佇まいです。 プレスの効いたトラウザースのセンタークリーズを見るだけで印象も変わりますね、 手入れの行き届いた革靴に同じです。 そんなエレガントな氏も同じようなダークスーツの三つ揃いを リラックスした着こなしで P.ピカソ氏とパシャリ! さて、ここで年始早々よりお知らせで御座います。 今月末より、House Style Order限定による 【 早期受注キャンペーン 】 が今年も行われます。 通常の工期より少し長くお時間を頂く分、 ささやかながらお値引きが入るというご協力工場さんの企画で御座います。 内容は春夏物でも秋冬物でも構いません。 オーバーコート、コート(ジャケット)、スーツ と重衣料が対象となります。 1月20日(月)~2月21日(金) 日程より多少早めのご注文でも、始まってから投入しますので キャンペーンご希望の御方はリクエスト頂ければと思います。 型紙ホルダーの顧客様方は勿論の事、 ご新規様も是非この御機会を有効利用して頂けましたら幸いです。 皆様よりのアポイントを心よりお待ち申し上げております。 ・・・ダークスーツの極みはブラックですが、 ブラックに準ずるチャコールグレー、そしてミッドナイトブルーは 限りなく黒に近く、ブラックと同等ポジションでもあります。 強いて言えば、チャコールグレーはDAY、 ミッドナイトブルーはEVENING との区分けも有り得ますね。 私が一番好きなスーチングの色はチャコールグレーです。 濃ければ濃い程にエレガントで良い、されど黒ではない、、、、。 今週は大変エレガントなチャコールグレーの三つ揃いを H.S Orderにてご注文下さりました N様の3P-SUITSをご紹介させて頂きます。 名門 H.Lesser より、LIGHT WEIGHT(11/12oz)シリーズからのスーチングとなります。 あちらではライトですが、日本では丁度3シーズン用となりますので 着用期間も年間通して一番長くご利用頂けます。 チャコールグレーに拘る私がベストと選んだ生地に 同じものをご選択頂き 光栄な限りで御座います。 これより濃いトーンのチャコールグレーは見た事がありません! 色、柄出し、打ち込み、原毛の質、 どれをとっても素晴らしい本当にエレガントなスーチングです。 http://dittos.seesaa.net/article/501579971.html 【 BLACKLOUNGE SUITS ② 】 長きに渡り御贔屓を頂戴しておりますN様、 昨年より新しい事業へと大変な多忙を極める中ご足労頂きました。 とても魅力的で素敵なN様はご自身のお身体も律し、 その肉体的逞しさの向上に伴い 型紙自体も定期的に引き直しております。 もう立体的過ぎて逞しすぎるので既製服範疇では無理ですね! 誂えとはいえ、そのお身体に伴うカット(型紙)、そしてアイロンワークが多用された 立体縫製なくして見合うスーツは仕立てられません。 その美しきシルエットを携えるスーツ姿は N様の立体的なご体型と共に、 高い技術を誇る工場さんの仕立て術があってこそ成り立つのです。 正にシンプルでベーシックな極み、これで良い、これが良いのです。 かなり黒に見えますが、グレーです! すらりと長い脚、2プリーツながらもシャープさ感じられるテーパードシルエット、 クセ取りも効いており 落ち方も綺麗ですね。 お尻もプリっと大殿筋の発達した立体的で格好良い尻、平尻な私の憧れです、、、。 ハイバック仕様で腰周りのフィット感も良い感じですよ。 この日に履かれていた靴は福田さんの所で誂えられています。 正にクラシック、最高に決まっていますよね。 ウエストコートも一番ベーシックな襟無し6釦の5掛け、 ピタッと綺麗なフィッテイングですね。 そういえば この日はスーツの御納品に加え、シャツ工場さん閉鎖に伴い 最後のご注文タイミングで沢山の英国地シャツをお仕立て頂きました。 お手持ちと今回のシャツで暫くお付き合い下さいませ。 シャツについてはリスタートまでもう少し時間がかかりそうです。 復活を望んでくださるお声は本当に大きく、 それだけ当店のシャツを愛用し下さっており感謝しか御座いません。 進展があり次第 改めてご報告いたします! とてもエレガントでお似合いで御座います! 裁断は『 2面2ダーツ 』の型紙に拘り、ハンド仕立てのオプションも付けられた H.S Orderの最高スペックにてご注文頂いております。 上着も工場さんから上がった後、検品と共に 相当こってりと気合を入れてクセ取りプレスしています。 より強きシェイプと共にグラマラスな曲線を描きます。 なんてメリハリのある背中なのでしょう。 こんなにも立体的なのですから、2次元である平面の生地を 立体にクセ取り成形しなければならぬ理由が見てとれますね。 そもそもここまでドロップの効いた(シェイプされた)シルエット構成は 確りとした誂えの専門店でしか賄えません。 とてもお喜び頂けまして何よりで御座います。 先月の御納品ですが、既にご活用されておられるとの事で光栄な限りです。 動きがあって自然な皴の入る服こそ活き活きとして見えますよね、 良く見ないと分からぬミニヘリンボーンの織りなすシャドーな縞柄がまた格別です! N様、この度も素敵なご注文を賜りまして 誠に有難う御座いました。 様々な御機会に このスーツがお供する事ができましたら幸いで御座います。 ・・・・・如何でしたでしょうか。 スーツ自体の魅力もありますが、そのスーツがどれだけ御着用者様を 控えめでありつつ引き立ててくれるのか、、、。 クラシックなスーツは絵や写真の額に過ぎず、主役は勿論ご本人様です。 何をどの様に着るのかもご本人様次第です。 魅力的な額を最高のクオリティーで御用意できるよう お力添えさせて頂ければと思います。 では、早期受注キャンペーン含め 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。 改めて本年もどうか宜しくお願い申し上げます。
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