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お客様のご注文

Bespoke Tailor Dittos.
  • 【 T様のご注文:VINTAGE W.SHIELL 】

    2023.06.06 Bespoke Tailor Dittos. お客様のご注文

    【 T様のご注文:VINTAGE  W.SHIELL 】

        お店の近くに毎年綺麗な花を咲かせる紫陽花ですが、 今年も満開が間近にいよいよ関東も梅雨入りが目前ですね。         お陰様により昨日をもって無事に至高のシャツフェアが終了致しました。 本年も多くの方々に沢山の素晴らしい至高シャツのご注文を頂戴致しまして、 心よりのお礼を申し上げます。 世界最高峰となるシャツ達のお仕立て上がりまで暫しお時間を頂戴致します。 どうかご期待の上 お待ち下さいませ。 本年もお祭りにご参加頂き 誠に有難う御座いました。                     エレガントでダンディー、サーの称号を持つ ノエル・カワード氏のお若い頃の写真です。 1910年代後期から20年代初頭の頃だと思われます。 時代を感じさせてくれるカッティングは大変魅力的でもあり、 今には無き良い意味での重厚感や存在感を持ち合わせます。   フロントはかなり高めな設定の2釦2掛け、その分 衿の止まりも高く、 更に打合いは広い(深い)のでVゾーンも大変こじんまりとします。 角度の鈍いコンパクトなピークドラペル、 上衿との差もあまりなく 小さなアルスターカラーのようでもありますね。               1918年のスタイル画となります。 コンパクトな肩回りとフィッティング、ハイ2釦やシャープな衿、 上記 氏のスーツにも同じ特徴が見受けられるのが分かります。                     今週はT様より頂戴致しました春夏用のスーツをご紹介させて頂きます。 T様は ノエル・カワード氏やルドルフ・ヴァレンティノ氏がとてもお好きです。 この20年代に見受けられる独特なバランスや特徴がT様の心をくすぐるのでしょう。   スーツは三つ揃いが前提であり、古い時代であれば尚更です。 氏の着る復刻スーツをトレースの様に仕立てたい訳ではなく、 且つ この度は春夏用なので 2P で着たいとの事。 ノエル・カワード氏のスタイルや匂いを感じさせつつ、古臭くなり過ぎず、 ご自身なりのスタイルに落とし込まれたいとの事。 この度は こんなリクエストから始まりました。     クラシックであればそれで良いという方もおられれば、 毎回テーマがあってそれを念頭にイメージ・ご注文される方もおられます。 皆様それぞれに価値観や託される想いは様々であり、 それを無から生み出し具現化するのは本当に楽しく遣り甲斐があるというものです。           VINTAGE WAIN SHIEEL 60% KID MOHAIR 40% WOOL ABOUT 280g   http://dittos.seesaa.net/article/498557349.html 【 VINTAGE : KID MOHAIR 】     有名な SUPER BRIO と同じ時代に織られた逸品であり、 共に現行物とは一味違う魅力をもっています。                 スリムなT様は、肩にとても個性が現れています。 パドックカットの2釦・2掛けは ウエストラインを跨いで配列されますが、 時代のテイストとして更に高めな ハイ2釦、そして釦スタンスも重要です! 打合いは ほんのちょっとだけ深めに、小ぶりで鋭利ではないピークドラペル。 Vゾーンのコンパクトさも感じ取れる事と思います。   T様の笑顔と共にご期待は膨らみます。                   今回は 2P-SUITS ですし、ベルトレススタイルのトラウザースです。 吊り用の深き股上とは違い、リアルな腰の位置に合わせた股上と共に ウエストサイズもJUSTで合わせて参ります。             T様らしさを感じさせてくれます。 微調整を加え、早速FINISHへと進めましょう。                         いよいよお仕立て上がりです。 T様、今期デビューの新作タイを! 有難う御座います。 しかしウエストが細くて羨ましい限りです。 穿き心地は如何でしょうか、ベルトレスの軽快な印象も良いですね。               吊らない、ベルトもしない、 故に必要であれば脇に付けられるアジャスターで微調整です。 食前・食後、そして動いたりとウエストサイズ自体も動きますし、 人間ですから共に歩んでいく中で多少の増減ありましょう。 そういう意味ではユトリを入れる吊り用と違って サイジングはシビアですから直ぐに体系変化にも気づく事でしょう。 良きバロメーターにも!                           凛々しきお姿、、、とてもお似合いであり素敵です。 求められたイメージは具現化され、その調理具合にもお喜び頂けました。 モヘアのもつハリ・コシのあるシャリシャリとした 生地感・着心地と共に是非ご堪能下さいませ。                           T様は当店H.S.ORDERからステージアップされ、BESPOKEでのお仕立てでは ベルトレスは初であり、こんな所も違いを感じてみたいとも。 色々と動きも様々に、着座の感じも確認中ですよ!               とても素敵な笑顔を拝見させて頂きました。 お喜び下さり 何よりで御座います。   この日は 『着て帰りたい!』 と、そのままデビューを迎える事となりました。                       凄く満足して頂けましたが、確かにこんなスーツは誂えでなければあり得ませんね。 それは何もデザイン・ディテールなどだけではなく、 ここまでご自身に寄り添うサイジングやフィッティングは 既製服では期待すること自体がお門違いとなります。 それだけ皆様はお顔や性格などだけではなく、お身体自体も個性の塊であるという事です。   T様、この度も素敵なご注文を誠に有難う御座いました。 次のご注文は迫力満点でクラシックなツィードですね、ご期待くださいませ!                   ・・・・・如何でしたでしょうか。 前回、今回と 春夏のスーチングには欠かせぬキッドモヘアを主体にした生地でした。 生地は似ていても、スタイルや価値観により 随分と違うスーツになりました。   魅力的な食材に対し、その調理法や料理は一つではなく様々に展開・解釈・発展があります。 ご期待される美味しそうな料理を、食べ方を自分なりにご注文下さいませ。 丹精込めて調理させて頂きます。       では、暫くは雨の多い時期となりますが どうかめげずにぜひ足をお運び頂けましたら幸いです。 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。   今週も誠に有難う御座いました。                  

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  • 【 M様のご注文:SUPER BRIO 】

    2023.05.23 Bespoke Tailor Dittos. お客様のご注文

    【 M様のご注文:SUPER BRIO 】

            当店ではGW明けより【 至高のシャツ地フェア 】を開催中で御座いますが、 期間半ばにして CARLO RIVA の新着生地が予定より遅れて到着致しました。   昨年には発注されていた生地達ですが、 本来では先月の4月中に全て完納されるお約束だったとの事。 惜しみなく手間暇を掛けた同社の生地は、別の意味でイタリアらしさ⁉ も伴い なにかと遅れがちなそうですが、、、 やはりCOVID-19の影響も多分に受け 未だに元通りという訳には参りません。   期中追加は初めてゆえ皆様におかれましては大変申し訳なく、誠に恐縮で御座います。 今週の本題より先に 改めて追加分(3種)をご紹介させて下さい。       A : 漆黒の SUPER RIVA   最高の原綿により、更に糸を熟成させてから織り上げられる同社の生地。 そのツイルシリーズとなりますが、多くは交織を多用し 淡いシャーベットカラーで展開される中、異色⁉で究極な黒。 写真の通り経糸も緯糸も黒。 最新・高級なテレビは「黒が違う」と言いますが、 どこまでも真っ黒に、、、単純だからこそクオリティーの差が出ます。               B / C :  POPLIN   淡いアイスブルーをベースに、目の覚めるような 発色良き艶やかなレッドとグリーンをあしらったストライプ。 クレリックカラーにしても素敵ですね。       C / B       6月5日(月)までの開催となりますので、 どうか引き続き宜しくお願い申し上げます。                 では、ここから今週の本題に戻らせて頂きます!     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・               今月の初めには英国王の戴冠式が行われました。 写真はもう少し以前となりますが、春夏での爽やかな装いで御座います。   生地は軽めな印象であり、何よりもこの色味が魅力的です。 なかなか日本では見る事の少ないライトネイビー。   グレーはライトからダーク、チャコールまで幅広く愛用されますが ネイビーに関しては圧倒的にダーク系が多いですね。 グレーに同じく、温かく成れば強い日差しを避けると共に、 爽やかなライトトーンの装いを上手く活用したいものです。   ややくすんだ感じで落ち着きもあるこのネイビー、 とても英国らしい感じが致します。 私自身も大好きな色味であり、凄く魅力的です。 皆様におかれましても、ライトグレーだけではなく、 ライトネイビーも是非お為にしなられてみては如何でしょうか。                               今週は 数々の名品を生み出してきた DORMEUIL のVINTAGEより 高き知名度と共に激レアでもあるSUPER BRIO の ライトネイビーでお仕立て頂きましたM様のご注文を紹介させて頂きます。   http://dittos.seesaa.net/article/467770520.html 【 SUPER BRIO 】 http://dittos.seesaa.net/article/480508004.html 【 SUPER BRIO② 】 http://dittos.seesaa.net/article/498557349.html 【 VINTAGE:KID MOHAIR 】 今回の生地(色)は、上記ページ↑で少し触れられています。       何とも言えぬ色味、そして現行のKM混スーチングにはない風合い、 そして極めつけは希少な無地である事、、、、 名作VINTAGEにおいて これは大変貴重な逸品の一つです。               『この色味は手持ちにないね。』とお気に召して頂き いつものクラシックな三つ揃いにてご注文下さりました。 渋くて素敵な色目ですよね。                     いつもお話くださる内容に聞き入ってばかり、、、 学びも多く、楽しくて仕方がありませんし、 お元気なお姿を拝見できるだけで嬉しくなります。 一時は腰も悪くされましたが、今も適度な運動を欠かさず、 姿勢も良く、体形も維持され本当に尊敬するばかりで御座います。   調和の美しい中下の連動性は誂えならではです。           クラシックであり、自分に合ったサイズで心地よく着られる服を ご所望されているだけであり、ご注文内容はとてもシンプルです。   美しくエレガントな三つ揃いは M様のような紳士には欠かせません。 春夏であろうとベースは三つ揃いであり、 本当に暑く成ればウエストコートは省かれて下さいませ。 体型変化もほぼ無く、型紙精度も高く、ほぼ修正なくFINISHへ向かいます。                 本来 三つ揃いであればトラウザースは股上が深く、基本吊り用であり、 その股上に合わせてウエストコートが設計されております。   M様も当店に来られてからは 吊り用のトラウザースを御愛用下さっておられます。 綺麗に穿け、楽だし 一番良いね と仰って下さります。 これはM様に限らず、ベルト用トラウザースで育ち、 慣れ親しんでこられた方々が試されれば 多くの方々がこの様な回答にいきつきます。   ですが、そんな部分も含めて誂えとは自分が着る 自分の為だけに 服を仕立てる訳ですから様々な価値観があって良い訳です。 故に三つ揃い以外ではローライズなベルト用やベルトレススタイルにも長所があり、 好みやシーン、季節などで分けられると良いのではないでしょうか。                 配色的に見える釦に目がいきますね。 春夏らしく、清涼感のある 貝釦 をお選び頂きました。 これは黒蝶貝の釦であり、色味は実質グレーですね。 光沢感もあってモヘアの艶感とも、季節感としても相性は抜群です。 ライトネイビーだからこそコントラストが強くならないので、ほど良くまとまります。   貝や角の釦は基本的に天然のままの色を活かしますので、 目立たせない との事であれば、シンプルにさっぱりとしたナット釦が良いでしょう。 染物であり、色バリエーションも豊富です。           裏地はいつもお任せ頂いております。 今回は春夏という事もあり、ベースの生地よりもトーンを明るく軽めな印象に。 ブルーとシルバーによる交織のヴィスコースを選ばせて頂きました。                   この日はカジュアルな装いでのご来店でしたが、やはりスーツがお似合いで御座います。 何の変哲もないクラシックな三つ揃い、色味は爽やかにライトネイビー。 しかし生地は希少で貴重、キッドモヘア混のスーパーブリオ、、、 ご自身様の満足度が高ければそれが一番で御座います。                         ご納品の当日、至高のシャツ地フェアが開催中で御座いました。 今年もお付き合い下さりまして誠に有難う御座います。   シャツも必要な色柄を誂え足す以外では、良くお勧めを尊重して下さります。 やはりご自身で選ぶと似通ってしまうとの事。   M様のワードローブはクラシックなものばかりなので、大抵のものには流用可能です。 その中で、吟味した3点をお勧めさせて頂き その内の1点がコチラです!     ⑰ CARLO RIVA:POPLIN のストライプ、 これをクレリックスタイルでご提案させて頂きました。 スーツは無地ですのでシャツの個性的ストライプがとても映えます。 ベースはホワイトゆえシャキッと目の引くダークな縞、 これにブルーとパープルの縞が加えてあります。 お控えめで品のあるM様だからこそ、 ベースが白である事も選んでいるポイントの一つです。 白ベースですからクレリック自体も主張は強過ぎる事もありません。 RIVAらしい配色センスと、 英国的なエッセンスを融合し、S.BRIOでまとめ上げます。   私自身もこのセットで着てみたいです!!   どうも有難う御座いました、各シャツ達は お仕立て上がりまで暫しお待ち下さいませ。       M様、気温も上がって参りましたし S.BRIO もデビューされてよい頃です。 盛夏になる前の期間を存分にお楽しみ頂けましたら幸いです。 この度も素敵なご注文を誠に有難う御座いました。               ・・・・・如何でしたでしょうか。 とてもエレガントで素敵なスーツでしたが、何よりもご注文主様に寄り添う 美しきシルエットは当然ながらご本人様が着なければ出ません。 ベーシックなスーツを魅力的な生地で、それを最高の仕立てで。 実用品であるがゆえにも動きやすく、疲れない服、本人様を引き立てる服、 とても素晴らしい事であり、それこそ『衣』の充実をご堪能頂けましたら何よりで御座います。 何十年も共に歩まれる相棒たちで御座います。     皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。 今週も誠に有難う御座いました。             ・・・・・誠に恐縮ながら、来週のBLOG更新はお休みとさせて頂きます。 持ち得る時間の配分バランスを取らねばなりません。 心の底より光栄であり、嬉しき悲鳴でもあります。   次の更新は 6月6日(火) を予定しております。 その時はフェアも終了しておりますので、 期間内にお時間を御捻出できる方は是非お越し頂けましたら幸いで御座います。   どうか引き続き宜しくお願い申し上げます。                  

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