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Bespoke Tailor Dittos.
  • 【 紅葉のカシミア、そしてシャツ、、、】

    2019.12.10 Bespoke Tailor Dittos. お勧め情報

    【 紅葉のカシミア、そしてシャツ、、、】

        先週の七日には二十四節季で言う『大雪』を迎え、 冬らしい本格的な寒さとなっております。 北日本などは正に大雪となりました。 ですが、今週は師走らしくない気温に戻るとも、、、、。       真っ赤に色を染めたモミジの葉、何て美しい色を奏でるのでしょう。         赤、黄、そして橙、、、見事なグラデーションです。 久し振りに好天に恵まれた日、快晴の青空に良く映えます。           暖色系でまとめられた多色使いの魅力的な生地はカシミアです。 正に上の写真の様な紅葉を反映しているかのようですね。 カシミアの持つ優しさと暖かさに包まれて、、、、。         HOLLAND & SHERRY Pure Cashmere 430g                 お次はトウモロコシのように黄色く染まったイチョウの木。           この黄色い絨毯がまた良いですよね!         JOHNSTONS Pure Cashmere 420g           繊維の宝石 カシミア 大人になってつくづくその価値と性能、そしてその魅力を再認識すると共に メロメロにやられてしまいます。一度手にしたら止められません。   是非試されてみて下さい。 きっと虜になってしまうでしょう!     この度御紹介させて頂いた2種のカシミアジャケットを着こんで紅葉を御堪能されたら さぞ素敵な事でしょう。 誂える、そして装うという行為を存分に楽しまれて下さいませ。   ビジネスやフォーマルなどの必要な物を拘りもって誂えるのも良し、 純粋に着たい・欲しい物を誂えるも良し。 陳列された出来合い服の中から選ぶのではなく、 御自身のイマジネーションにより自由に生み出す事が出来るのが誂えで御座います。         さて、今週はとても大切な御連絡をさせて頂かなければ成りません。 当店 Ditto. SHIRTS についてのお話で御座います。           ベーシックでクラシックなシャツは、スーツを装う上で欠かせぬアイテムです。 その中でもホワイトシャツは私達にとって白米の様なものかも知れませんね。   むかし、 WHITE SHIRTSの発音に対し 『 ㇹワイㇳシャッ!』 ⇒ 『 ワイシャツ!? 』と発音を聞き間違え、 日本語としてYシャツと呼ばれる様になったというお話もあります。         当店のレギュラーカラーでお仕立てに成られたこのシャツは Thomas Mason 140/2×140/2  TWILL にてお仕立て頂きました。 もうツルツルで光沢感もあり、肌触りも最高の生地です。 H様より生地違いの2点口にてご注文頂きました。               実は、残念かつ 重要なお知らせをしなければ成りません。   10周年を迎えた当店におきまして、当店のオリジナルシャツの受注は 2010年10月よりスタート致しました。   長きに渡り沢山の方々に御注文頂き、ご愛用頂いて参りました。 そもそも当店がオリジナルのシャツを御用意させて頂いたのは、 私自身が欲しいと思うシャツが市場に無いからです。 どんなに優れたテーラードスーツを身に纏ったとしても、 下着でありインナーとなるシャツが良く無ければ スーツの着心地の邪魔さえしてしまう事もあります。   当店のシャツは私が培ってきたスーツを仕立てる術をも、 型紙や縫製面において随所に活かされております。   フィッティングにおきましても、個性豊かな皆様のお身体に対しまして 表層的な補正操作などで本当の意味で個人様に合った型紙など作られる訳がありません。 当店ではルール無く純粋にお身体と向き合い、その型紙作り(補正度合い)は BESPOKEで行う型紙作りに同じ精度である事は大いなる特徴でもあるのです。     御協力下さる工場の方々、そして各関係下さる方々の支え合ってこそ 当店のオリジナルシャツは存続できたと言えます。     しかし、、、 大変残ながら シャツの受注を一旦止めなければ成らなくなってしまいました。         工場さんの事情により残念ながら継続する事が困難となり、 2010年1月31日 が最終受注日となります事を御連絡させて頂くと共に、 何卒ご了承頂きたくお願い申し上げます。 (来店 2月より 一時的にシャツのご注文が受けられなくなります。)   来年1月末日までで頂戴した受注分のシャツ達は、翌月2月末までで全て仕立て上がる予定です。           そして、次に大変恐縮であり 本当に申し訳ないのですが、、、 お詫びをしなければ成らぬ事が御座います。   当店では お仕立て上がりの新品シャツと共に、 その生地の残布をお渡しさせて頂いております。   着用すれば洗濯するのがシャツでもあります。 何年かの御着用後、ダメージは摩擦などにより衿やカフスから出始めます。   本来 既製服ではその時点でサヨナラされていたかも知れません。 しかし、誂えであればその残布とシャツをお持ち頂ければ 新しく衿やカフスを作り、付け替え交換が出来ます。   これにより まだまだBODY自体は元気でしょうし、 シャツとしての寿命も2倍以上になります。 そうなると、身体に合った御自身の為だけのサイジングは勿論の事、 既製品より結論的にはむしろお安いと思って頂ける程のコストパフォーマンスだと思います。 これらダメージは、着用頻度や生地にもよりますので 一概にどの位でダメになるとは言えません。 気に成る程にダメージが出始めたらお持ち頂ければ良かったのです。   しかし、この衿・カフス交換受注自体にもリミットがあります。   新しいシャツの受注終了となる2020年1月31日より 1年間の期間内であればお受けさせて頂きますが、 それ以降はお受け出来なくなってしまうのです。 (2021年1月末までは何の問題も無くお受けさせて頂きます。)   という事は、つい最近作ったシャツ達は一年くらいでは全然ダメージも来ないと思いますので、もしダメージが出始めた頃には受付終了となってしまっているのです。 (こちらに関しましては、現在どうにか方法を模索中で御座います。)           誠に、誠に申し訳御座いません。 つくづく残念であり、顧客様方におかれましては どんなにお詫びしても足りる事はありません。             先ず、来年の1月末までで 当店シャツの受注が一時ストップするという事。 そして、衿カフスの交換は 更に一年先(2021年)の1月末までとなります事を ご了承頂けます様お願い申し上げます。     ただ、当店と致しまして シャツが受注出来無くなるという事自体が大問題でもあります。 現在新たにお取引をさせて頂けるよう別の工場様と準備を進めている最中で御座います。   実は幾つかの工場さんに断られ続けました、、、。 一番の要因は、『 複雑でルールなき固有補正による型紙作り』 これにあります。 多くの工場さんではCADを使っていますし、 ソフト内でルールによる簡易な補正しか出来ません。(しません。) 逆を言えばそれだけでもORDER SHIRTSという括りであり、 表層的な型紙作成での簡易なオーダーシャツが 殆どのシェアを占めているという証明でもあるという事になります。 そもそもTAILOR(CUTTER)という専門技術者のいない店舗で オーダーのスーツやシャツが販売されているのですから必然とそうもなりますね。     仮に新しく取引して下さる工場さんと改めてルールを構築した場合 多くの確率でお値段が変わる事が考えられます。 改めて手間を工賃という対価で考えなければ成りません。   今現在のお値段にて、この品質・この精度での誂えシャツが仕立てられる事自体が奇跡とは言い過ぎかもしれませんが、 それだけ嬉しく有難い事でもあったのです。       本当に沢山の型紙ホルダーの顧客様方 皆様のONLY ONEである個人型紙は、御本人様、そして当店にとっても大切で重要な財産です。 これらは漏れなく全てデータ化した型紙を保存すると共に、 新たな工場さんでも そのまま継続してお使い頂けるよう準備致す所存です。   故に、型紙ホルダーの方々は今まで通り採寸フリーでお仕立て頂けますし、 必要であればいつでも型紙再補正も行える事になります。         現状況化では、来年1月末以降のスケジュールを具体的にお伝えする事が出来ません。 全てにおいて上手くいったとして 来年春くらいからのリスタートとなるでしょうか。   本当に多大な御迷惑をお掛け致します、本当に申し訳御座いません。 引き続き当店BLOGにて情報のご連絡はさせて頂きますので、 誠に恐縮ながら宜しくお願い申し上げます。           恐縮では御座いますが、もしシャツの補充や御新規様で ご注文を御検討下さっておられる方々におかれましては、 どうか来年の一月末までにお時間を捻出頂き ご足労頂けましたら幸いで御座います。   ご遠方の顧客様であり、既に型紙ホルダーの方々におかれましては リクエスト頂けましたら今まで通りメールオーダーも お受けさせて頂きますのでお気兼ねなくご連絡頂ければと思います。       一旦終了する事は日限含め確定してしまいました。 私の力不足により大変ご迷惑をお掛け致します。 そして必ずリスタートできるよう努力を惜しみません。         ・・・・・日本だけでは無く、 世界中でも物作りにおける環境が移り変わっている事は皆様も御承知の通りです。   シャツ等は随分と安価なシャツも巷には溢れています。 上代に関係なく、一生懸命工場の方々が作って下さっております。   物作りに長けた日本の工場さん、そして職人の方々を守る為には皆様の応援が必要です。 手間の掛かる高度な技術こそ 継承していかなければ成りません。 自分だけの服を仕立て、愛着と共に可愛がってあげ、 長きに渡り相棒として接する事の出来る服への価値を 改めて見出して頂けるよう努力して参ります。     皆様におかれましては 何卒ご理解、ご協力の程 賜れましたら幸いで御座います。 何卒宜しくお願い申し上げます。             では、本当にキュートなM様の御注文であるシャツで今週は締めくくりたいと思います。 M様より、今季AW用のカジュアルなシャツを複数枚 ご注文頂いた中の1点で御座います。 可愛くマイペースなペンギンさんに癒されつつ、引き続き精進して参ります。             ・・・・・最後に、当店 年末・年始のご連絡となります。   年末は、12月28日(土)が最終営業日となります。 年始は、1月4日(土)より通常営業に戻ります。   【 12月29日~1月3日 までお休みを頂戴致します。 】     どうか宜しくお願い申し上げます。             では、今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。            

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  • 【 Lumb’s GOLDEN BALE COATING 】

    2019.12.03 Bespoke Tailor Dittos. 生地に付いて

    【 Lumb's GOLDEN BALE COATING 】

          先週は急に1月上旬の寒さまで冷え込みました。 長雨が続いたと思えば、晴れると乾燥もしまし、体調管理も大変ですね。   まだある程度気温の高低差はあるものの、 朝晩は本当に寒く オーバーコートが活躍する時期となって参りました。         もとイギリスの首相であり、大変エレガントな紳士であるアンソニー・イーデン氏。 氏のアイコンでもあるホンブルグハットは、 当時アンソニー・イーデンハットとも呼ばれていたそうです。   ピタリと身体に寄り添ったそのコートは、比翼仕立てのシングルブレスト。 打ち合いも深めです。 ピークドラペルはお好きだったようで このコートだけでは無く、 ダブルのスーツは勿論の事、シングルのスーツでも良く御着用されていました。   袖口は釦開閉のワーキングカフ、チケットポケッチも無く、 極サッパリとシンプルに仕上げられております。           ・・・・・・HOUSE STYLE ORDER より 御贔屓を頂いておりますM様より、 大変エレガントなチェスターフィールドコートのご注文を頂戴致しました。 手縫いやクセ取りによる部分ハンドメイドのオプションもお付け頂き、 当店HOUSE STYLE ORDERの最高スペックでのお仕立てで御座います。   偶然ですが、正にA.イーデン氏のコートと同じデザイン、仕様です。   お選び頂きました生地は、 Taylor & Lodge 85%:GOLDEN BALE 15%:CASHMERE 650g   正に極上のCOATINGであり、このレベルのウエイトならではの迫力と重厚感を兼ね備えます。   A.イーデン氏の様に身体に合いつつ、 エレガントなシェイプのチェスターフィールドコート、 これは誂えでなければ手に入りません!             さて、今週はこの寒き折 買い付けていた素晴らしいコート地が 良いタイミングで届きましたので御紹介させて頂きます。             来ましたよ、、、、 ヨダレが出そうなくらい魅力的で素晴らしき極上なのが、、、、。 美味しい料理を作るには 最高の食材が欠かせません。           TAYLOR & LODGE ≪ THE ICONIC COLLECTION ≫ ARCHIVE LUMB’S GOLDEN BALE LUXURY COATING 560g   もうネーミングからして王道的であり、 極上なコート地である事はお分かり頂ける事でしょう。     この度は、ダークネイビー そしてチャコールグレーの2色を御用意致しております。     じっくりとご覧くださいませ!!             ・・・・・DARK NAVY コート地ならではの大柄なヘリンボーン柄です。 本当にしっとりとしており、綾織りゆえの艶やかな光沢感は 原毛が本当に良いので何の仕上げや加工無くとも ここまで自然な艶やかさが出るのです。           カシミアは確かに素晴らしく、繊維の宝石です。 しかし、ウールと比べれば高価でもあり、デリケートな部分は否めません。 やはり持ち味である個性がそれぞれに違うという事です。   この肌触り、この柔軟性や粘り、、、そして品のある顔立ち。 この肌触りで WOOL:100% なのですから驚いて下さい!         3.5㎝×2のツイルで対を成すヘリンボーン柄となります。 柄が大振りなのはコート地だからですね。   しかし、かなり沈み込みますので遠目には無地に見えるでしょう。 近くであればシャドーストライプの様に光で陰影が浮き出て参ります。           凄い子です、、、是非目の前で見て、そして触って頂きたいです。 きっと一目惚れしてしまう方もおられる事でしょう。   そんな妖艶たる魅力をも放っております。 本当に綺麗です。           ・・・・・CHARCOAL GRAY   落ち着きもあり、とにかく激渋です、、、。         これら今回の、ダークネイビーとチャコールグレー、、、 選べません(笑)。         全くの単色であるネイビーと違い、 こちらのグレーは糸遣いに特徴があり、ほんの若干ですが霜降り感がありますね。 よりツイルの柄を引き立てています。           エレガントなコートを御検討の方、これは間違いありません!           ネイビーが結構明るめに見えますが、実物はもっと濃く深いネイビーで御座います。 こんな最高のコーティングがかなりリーズナブルにご提供出来るのも御縁と共に出物ゆえ! 量にも限りがあります。     HOUSE STYLE ORDER であれば、約一カ月で出来る事は大いなるメリットでもあり 旬の食材を直ぐに楽しめます。 BESPOKEであれば、来年の冬用へとお考え下さい。   とにかく、目の前にあるこの生地に魅力を感じて頂いたのであれば 是非とも直接会いに来て下さい。 (御予約も承りますので、ご連絡頂けましたら幸いです。)   オーバーコートは冬用であり着用期間としては長くありません。 基本的には外着ですから目的地に着けば脱がれるでしょう。 そうです、スーツの様に一日中着用している訳ではないので相当もちます。 寿命が著しく長いからこそ、お仕立てになる時には一切の妥協をする事無く 『これが良い!』と思える生地との出会いを大切にして頂ければと思います。           シングルブレストでも、ダブルブレストでも、 上衿にベルベットを掛けても掛けなくても、、、 皆様におかれまして 拘りの素晴らしいコートをお仕立て頂けましたら幸いです。       皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。 今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。              

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