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お客様のご注文

Bespoke Tailor Dittos.
  • 【 S様の御注文:IRISH LINEN 】

    2019.06.11 Bespoke Tailor Dittos. お客様のご注文

    【 S様の御注文:IRISH LINEN 】

          皆様、こんにちは。 いよいよ先週には関東も梅雨入りが発表されました。 暫くの間はジメジメと湿度も高く、大変過ごし辛き時期となります。 雨の日は靴含め コーディネイトにも制限が掛かりますよね。     普段から運動不足でもある私は、お休みの日に妻と共に登山へ行って参りました。 新鮮で綺麗な空気を存分に吸い込み、緑に囲まれながら自然の力に癒されて参りました。 気持ち良く汗をかいてきた半面、足はもうガクガクです、、、。                   ・・・これからの季節にリネンは欠かせぬ存在です。 人類最古の繊維と言われる程に付き合い長き存在でもあります。 スーツやジャケット、シャツやタイに至るまで、 清涼感もあって涼しきリネンの恩恵に頼る事になりますね。     この紳士の様に、爽やかなBUFFでリネンジャケットがあったなら かなり重宝出来る事でしょう。           さて、リネンと言えば先ずは IRISH LINENが筆頭となるのではないでしょうか。 皆様の頭の中に浮かぶであろう 最高品質の代名詞でもある IRISH LINEN:SPENCE BRYSON は、はるか昔より春夏における紳士の装いを支えて参りました。 英国王室やホワイトハウスでも長きに渡り重宝されているとの事。   同社の素晴らしいリネンは、服地だけでは無く インテリアの世界においても欠かせぬ存在です。 高級なホテルやレストラン等では、昔からIRISH LINENのテーブルクロスや テーブルナプキン等は欠かせません。 他にもシーツやカーテン、壁紙等にも使用されています。 (実際 こちら側の方が洋服地より使用量・取引額が多い事でしょう。) 水に濡れると更に強度も増す為、洗濯にも強い事は大いなるメリットでもあるでしょう。   昔は紳士の嗜む夏の装いと言えば リネンの三つ揃いが普通でした。     食の世界に旬の食材がある様に、 装いにおいても やはり季節に応じた旬の素材を食したくなるものです。   今週は、長きに渡り 大変御贔屓を頂戴しております S様より IRISH LINEN:ODD JACKET のご注文を紹介させて頂きます。             このパリッとした感じ、これが『らしさ』であり、味なのです。 ウエイトは約380gありますので、実際には殆ど涼しくありません! IRISH LINENの服地としては一番の厚さです。 (勿論これ以上のヘビーウエイトもありますが、それらは主にインテリア系となります。)   しかし、その約380gというウエイトだからこその迫力と重厚感のある立体的な皺、 存在感というのがあります。 ハリコシがそれなりに強いですから馴染むまで そこそこの時間を有するでしょう。 ですが、何シーズンも着用し クタっと馴染んできた頃の味わいたるや、正に他の追従を許さぬ程に独特の魅力を発揮してくれる事は間違いありません。 長きに渡り春夏の定番として君臨し続け、 紳士からの要望絶えぬ所以はそこにもあるのではないでしょうか。   手にした者だけが享受できる掛替え無きその魅力、 昔ながらのリネンスーチングといえば コチラで御座います。   色は BUFF をお選び頂きました。日本語では 黄褐色 となります。 この色はモーニングコートのスタイルでウエストコートにも使われる色でもあります。                       S様におかれましては 三つ釦の段返りラペルを御所望され、 ポケットは砕け過ぎずに切ポケットを御選択です。 後にトラウザースを誂え足して スーツにされても良いですね。 (同反の御用意が出来るうちは いつでもご相談頂けます。)             いよいよお仕立て上がりです。 ウール等に比べれば、綿や麻などの植物繊維は融通性が劣ります。 が、負けません! それぞれの食材に見合う技術を有し、最適な火加減にて出来得る最高の調理をさせて頂きます。   美しきシルエットのクラシックなジャケットは生まれたばかりです。 ですが、もう何十年も前から同じ様に仕立てられ、愛されてきたIRISH LINENのジャケット、、、どなたのご注文でも必ず新品の時があるのです。         ウエストのシェイプに伴い、背中がS字にクセ取りされています。 背中には、背中心縫い目、左右背脇線縫い目があります。 その線はアウトカーブやインカーブで構成されていますが、それぞれのシームはフラットに落ち着き、それぞれ各三か所のシーム区間の間にボリュームが発生しているのが見てとれますね。 これがクセ取りにより立体的に仕立てられた背中です。 背中のユトリは立体的な肩甲骨をホールドすると共に、 背幅の運動量たるユトリも内蔵しています。 ウエスト部は腰のくびれに追従し、そして立体的な尻周りをホールド致します。 ベント(ベンツ)無き このNO-VENTの仕様は、余計にその立体的なフォルムを構築し クライアント様のお身体へナチュラルに寄り添い、エレガントなバックスタイルを演出致します。             S様、如何でしょうか。 出来たてホヤホヤで まだ皺も無きリネンの服は、まるで石膏で作られた像のようですね!   革靴に同じく、これからS様の関節や動きに伴い ONLY ONE の着皺が入って参ります。 足に合った革靴の穿き皺、これは新品には無い美しさを感じるものです。 この上着も同じです! これから御自身様の動きをこの服へメモリーして下さい。           ベーシックなデザインながら、袖口にはアクセントにターンバックカフをお付けになりました。             誂え服は 御注文主様の為だけに設計され、仕立てられる服です。 着用時の美しきシルエットやフィット感は当たり前ながら、動きやすく、様々な姿勢でもお身体に追従する・してくれる服でなければ成りません。   肩や衿周りのフィット感も抜群に良さそうですね!     S様、是非この度のリネンJKも可愛がってあげて下さい。 5年くらい着た頃の風格をお楽しみにしつつ、ご愛用頂けましたら幸いです。   この度も素敵な御注文を誠に有難う御座いました。           ・・・・・如何でしたでしょうか。 洋服好きな皆様におかれまして、やはり SPENCE BRYSONのIRISH LINENはワードローブに組み入れるべきものとして認知されているのではないでしょうか。   まだ未体験の御方は是非ともお勧めで御座います!   皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。 今週も誠に有難う御座いました。                

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  • 【 M様の御注文 】

    2019.05.07 Bespoke Tailor Dittos. お客様のご注文

    【 M様の御注文 】

          長かったゴールデンウィークも終わりました。 連休を取られていた方々は休み明けである今日は何かと大変かも知れませんね。 スイッチを切り替え、また頑張って参りましょう。           クラシックな三つ揃いの御二方。 右の紳士が着用する落ち着いたグレーのスーツ、 上着はパッチポケットで仕立てられています。 左の紳士はブラウン系の格子柄。とても味があります。 ご両人共にブラウンのシューズを履いています。 シーンも街では無いですね!普段着としてのスーツです。 生地はミルド仕上げ含めフランネル系の生地でしょうか。   現代的な目で見れば、頗るエレガントな装いに見受ける方も多い事でしょう。 ですが、この時代は何をするにも基本スーツです。 フォーマルなスーツから、ダークスーツ、タウンスーツ、リゾートスーツ、カントリースーツ、スポーツスーツ などTPOにより確りと区分けされ直用されていました。 スーツは平服でもあり、その場に適した服装(普段着)と意味されます。           今週は御新規で BESPOKE のご注文を下さりました M様の御注文を紹介させて頂きます。   東京には本当に沢山の TAILOR があります。 一時期と比べれば急速に増えているとも言えるのではないでしょうか。 仕立てる服に関し 様々なテイストの違いもありますし、 分業制により効率化を図るお店から個人経営の小さなお店まで形態も様々です。 品質にも無関係では無いのですが、価格帯をみても『 BESPOKE 』という同じステージにも拘らず結構な幅がある事でしょう。 いざ BESPOKE SUITS を誂えたいと思い立っても、先ずはお店選び、、、 沢山のお店から一店を選び出さなければ成りません。     昨年の10月末 そんな沢山あるTAILORの中から当店にご興味をお持ち頂きご来店下さりました。 本当に光栄な限りであり、心より嬉しく思っております。       M様におかれまして、基本的にはスーツを着用されぬ仕事をされております。 だからこそ、OFFの日含め 自分の拘りが詰まった好きな装いを楽しみたいとの事で、 メインは奥様やご家族様とのお出かけ用に誂えたいとの事でした。   一昔前までは、お休みの日に家族で銀座のデパートへ! 家族皆で『おめかし』して出かけていた頃、、、昭和を感じさせます。         ではM様、ダークスーツ(ビジネススーツ)である必要はないですね。 もう少し気楽で砕けた印象をイメージするも、敢えて三つ揃いで誂えたいとの事。 お任せ下さい! 色々御見立てしますのでご覧頂きましょう!     生地は着用期間長き3シーズン(夏以外の御着用)と共に、 やや秋冬寄りも視野に入れておきましょう。 色味はこういう時こそブラウン系は如何でしょうか、 かつ格子柄であれば一層砕けた雰囲気を醸し出す事が出来ます。   M様に抜群のお勧めが御座います!           お決め頂きました生地は   TAYLOR & LODGE Super 120’Wool and Cashmere 360g     ミルド仕上げのウーステッド、厚過ぎず薄過ぎないウエイト。 カシミアの優しく柔らかな風合いを感じさせるスーチングながら、 特徴は何と言っても色柄です。 グレーシュなブラウンの色に 目立たぬ控えめなグレンチェック柄が織りなされています。   格子柄は少し離れれば溶け込みます。 主張が強過ぎないあたりがこの生地の売りでもあり、上品さをも持ち合わせます。   大変素敵な生地ですが、、、、裁断も、縫製も 柄合わせが大変そうです(笑)。     デザインは至ってベーシックであり、クラシックにとの事。 当店なりのクラシックな三つ揃いを御用意させて頂きます。               逞しいお身体の持ち主であるM様、骨太でガッチリ体型 如何にもパワーがありそうです! 胸も厚く、スーツが本当にお似合いになります。   羨ましくなる様な男らしいお身体ながら、 逆を言えば既製服では御不自由を感じて来られたとの事。 だからこそ、本当にリアルな御自身のサイジングやバランスを御体感くださいませ。               実は追加にて コットントラウザース もご注文頂きました。 正に日常的に履く物こそ快適さと共に格好良さも!     逞しさは足にも見受けられます。身体の厚みもありますので、ウエストサイズで既製品の下物を選べば渡り幅が不足がちになるでしょう。   ベルトレスのスタイルをお試し頂く事になりました。 シャープな印象も加味される様 スーツもこちらも 1-PLEAT を御選択です。   生地は BRISBANE MOSSより、 キャバルリーツイル織りの RYE という丈夫なシリーズとなります。 http://dittos.seesaa.net/article/449915910.html 【 COTTON TROUSERS③】       三つ揃いと共に 仮縫いにより M様のご期待感は膨らむ一方です! 当然ですよね、ワクワクせずにはいられない事と思います。 その膨らむご期待値をほんの、たった1mmだとしても 上まる事が出来る様 全力を尽くします。               ・・・桜も散り、既に暖かくなり始めた頃。 M様、大変長らくお待たせ致しました。私もM様も寒の戻りを期待しつつ いよいよ御納品です。         素晴らしいスーツになりました、自信を持って御納品させて頂きます。 エレガントなシルエットが美しきそのスーツは、M様の体形に素直に寄り添いつつ、コテを効かせたクセ取りによるハンドメイドならではの立体感です。 ベーシックなデザインながら、袖口のターンバックカフがアクセントですね!                   逞しいお背中、逆三角形が羨ましい、、、。       非対称裁断と共に、その精度の合致性があるからこそ 左右均一に肩に乗り、 本来あるべき着心地を味わう事が出来るのです。 首周りから肩周りと合致性が高ければ高い程に その洋服の重さは均一に分散されて身体に乗りますので、重い生地だとしても 軽さをも感じるとはそういう事なのです。   M様、凄く綺麗ですよ! 御自身では見られぬ後姿、父親を背中で語って下さいませ!             ご興味を持たれ、アルバートチェーンもお選び頂いております。 装着を楽しみにしておられました!   多少コスプレ感は否めませんが、折角のクラシックな三つ揃いです。 装いを存分に楽しまれて下さい。               M様、秋冬では ハイゲージのタートルなんかで三つ揃いを着こなすのも かなり乙でありお勧めです! よりスポーティーで砕けた印象になりますので、TPO次第では是非試されてみて下さい。             コットントラウザースもお喜び頂けました。 『 靴ひもを結ぶ為にしゃがみ込んだ時、 勿論座った時、、、今まで履いていた物とは全然違う!』 『 ウエストサイズはジャストながら、腰回りにはユトリもある、、、 不思議な感じですよ。これ、色違いも欲しくなりますね!』     最高の褒め言葉を有難う御座います。 そうですね、様々な技術があり、ハンドメイドでなければ到達出来ぬレベルもあります。 型紙精度含め適合性の高さ、ハンドメイドならではの技術、丁寧であり綺麗さ、洗濯をも加味した仕様や始末、個別対応の柔軟性と技術、全てにおいて最高品質であるBESPOKEでのステージたるクオリティーとなります。 伊達に高額なコットントラウザースではありません!!     今回写真では見えぬ固有のリクエストもポケットに、、、。 もう使い頂いているでしょうか!         M様におかれましては、丁度 寒の戻りのタイミングでデビューされたとの事。 本当に良かったです。しかし、本格的な御着用は今年の秋口からかも知れませんね。   御予約頂いております次のスーツにつきまして、 どなたのご注文だとしても、綿密な打ち合わせのもと仕立て上げたとしても 1st-SUITSというのは私からの提案的な要素が含まれております。   好み的なフィット感など含め 御着用しなければ分からぬ事柄は沢山御座います。 新品のBESPOKE SUITSは M様のもとへ嫁いだばかりで緊張状態です。 M様も、そしてこのスーツもお互いに少しずつ慣れ、解れて参ります。   手作りの品というのは、使ってあげる事により 育ちもします。 愛着と共に、掛替え無きパートナーとして育ってくれる事でしょう。   お気付きな点や、お好み踏まえ 御予約を頂戴しております 2着目にフィードバックしますので、何かあればお気兼ねなくお聞かせ下さいませ。   (これはBESPOKEだけではありません、HOUSE STYLE ORDER も同じであり、 誂え服なら当然の事となります。)     素敵な御注文を誠に有難う御座いました。               ・・・・・誠に恐縮ながら、次週のBLOG更新はお休みを頂戴致します。 次回は 5月21日(火) を予定しておりますので、また改めて宜しくお願い申し上げます。   今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。              

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Bespoke Tailor Dittos.