-
【 CHESTERFIELD COAT / K様のご注文 】
2026.06.30
お客様のご注文

皆様 こんにちは。 6月も今日で終わりですね、関東甲信の梅雨明けは7月中旬から後半との事で もう暫くは雨とお付き合いです。 HOUSE STYLE ORDER(MTM) Spence Bryson =TROPICAL= 100% Irish Linen S様よりご注文頂きました素敵なネイビージャケットはアイリッシュリネン。 当店H.S ODERより 2釦2掛けが特徴なパドックカットにてお仕立て頂きました。 皆様より仕込んで頂きました春夏用(H.S ORDER)のご注文は 着々と御納品が進んでおります! さて、先ずはご連絡をさせて下さい。 今年の夏も 恒例の『早期受注キャンペーン』が開催されます。 日程は 7月20日(月)~8月21日(金)に決まり、約一か月間となります。 当店HOUSE STYLE ORDER(MTM)限定によるキャンペーンとなりまして 秋冬物のご注文を仮定すれば まだ早い時期です。 だからこそ いつもより後期を少しだけ長く頂く分、 ささやかながらお値引きをさせて頂きます という御協力工場さんの企画となります。 ご注文の内容は秋冬に限らず、春夏物でもOKです! スーツやジャケット、オーバーコートなどが対象であり、 恐縮ながらウエストコートやトラウザースの単品注文は対象外となります。 ご遠方の方々含め、期間内に御来店が難しければ 7/20 より前のご注文でも結構で御座います。 「キャンペーンで!」と一言リクエスト頂ければ 期間に合わせて工場さんへ投入させて頂きます。 親愛なる顧客の皆様方、そして御新規様におかれましても どうかこの機会を有効活用して頂けましたら幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。 1952年 さて、冒頭よりリネンの上着をご覧頂いたばかりですが、 今週はオーバーコートのご注文(BESPOKE)を紹介させて頂きます。 HOUSE STYLE ORDER(MTM)は旬のネタをご注文頂けますが、 BESPOKE でのご注文は既に秋冬ものの仕込み時となっております。 今週は大変御贔屓を頂戴しております K様よりご注文を頂戴致しました チェスターフィールドコート をご覧頂きます! 先には英国王ジョージ6世をご覧頂きました。 1952年の撮影でしたが、上記イラスト(米国)は更に遡り 1900年代初頭となります。 英国ではエドワーディアン( 1901-1918)の時代です。 よりピタッとしたフォルムで美しきウエストのシェイプ、 そして丈も膝をしっかりとホールドしています。 丈が長くなればなる程に 足さばきを考慮し 蹴廻し(ケマワシ:裾周り全体の寸法)を ゆったり確保する必要があるのでロングスカートのようにフレアが意図的に確保されます。 ですから余計にウエストのシェイプが引き立って見えますね。 フロントの打合いは深く、更にVゾーンもコンパクトであり 布に覆われる面積がとても大きく設計されている事が見てとれます。 コンパクトなVゾーンに伴い衿も当然コンパクトに! スラントポケットを携え、袖口にはターンバックカフ、 上襟にはベルベットが掛けられていますね。 この度 K様のご注文はこのイラストより着想を得られ、 この匂いを感じさせつつ 今の時代でも通用するクラシックな チェスターフィールドコートを誂えたいとご要望頂きました。 K様は背も高く、モデルさんのような方ですからエドワーディアンなコートも お似合いでしょうが 少しアレンジを加え、K様色にリデザインさせて頂きます。 では、そんな素敵なオーバーコートを誂えるに選ばれた生地は、、、、。 Joshua Ellis Pure Cashmere (Ripple Finish) 500g https://dittos.seesaa.net/article/505308783.html 【 A.W:STANDEVEN 】 最高にエレガントで最高品質のカシミア、表 情はあたかも濡れているかのように瑞々しいリップルフィニッシュ。 重過ぎないそのウエイトは500gで正に丁度良い、色はダークネイビーとなります。 深い打合い、コンパクトなVゾーンに コンパクトな衿。 胸にはウエルトポケットを携え、腰は勿論 スラントポケットに、、、 そして片玉縁を採用しつつ、エッジはウエルトハンドステッチで飾ります。 これらはリクエストイメージより拾っていますが、 そんなディテール達にも実は確りと意味や関連性があるのです。 丈は膝 ギリホールド、ですがK様は腰位置高くて 脚も長いので そんなに長くは見えませんね。 ですが、昨今 巷を見渡せば この丈のオーバーコートを探すだけでも一苦労でしょう。 サイドビューも、、、 って なんてタイミングよくヤマトさん⁉(笑) 「ご苦労様です‼」 仮縫いは まだ裏地が無いですから着辛いですよね。 インナーは当店ながら お仕立て頂きました BESPOKE SUITS であり、 この上着の型紙よりオーバーコートに展開しております。 その上着の型紙は仮縫いを繰り返し、K様のお身体だけに合わされた 唯一無二の型紙精度を誇ります。 この型紙へ縦横とユトリを肉盛りすれば 自ずと精度高きオーバーコートとなる訳ですね。 単純にアームホールだけを考えてみても、肩傾斜が非対称であれば そもそも左右で高低位置が違いますし、人によりホール自体の高さや幅なども違います。 既製服で考えればそれらを凌駕する程に大きくしなければならない事になります。 機能性や見栄えさえも左右するアームホールとはそれだけ重要なのですね。 では、微調整を加え 仕上げに進行させて頂きます! 上襟にはベルベットを掛け、袖口にはカフ、 とてもエレガントで素敵なオーバーコートとなりました。 K様 凄くお似合いで御座います‼ 男性たる広き背中からウエストのシェイプが綺麗ですが、 そもそもK様ご自身が逆三角形で羨ましいご体型ですからね、 寄り添わせるだけでもこうなります! 素敵な笑顔も頂戴し、ご満足頂けましたようで何よりで御座います。 腰ポケット内はコットンフランネルで優しく温かいですよ! もう毎年冬の到来が楽しみになりますよね! K様、この度も素敵なご注文を頂きまして 誠に有難う御座いました。 既に次のご注文も先日 仮縫いにお付き合い頂きましたが、 秋に向け仕上げのスケジュールに組み込んで参ります。 こちらも丹精込めて仕上げますので是非ご期待くださいませ。 ・・・・・如何でしたでしょうか。 BESPOKE はお仕立てに時間が掛かりますので、 秋冬用のご注文であれば一番の仕込み時でも御座います。 季節は逆転しておりますが、、、秋冬地は今でも いつでもご覧頂けますので 是非皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。 HOUSE STYLE ORDERの早期受注キャンペーンと共に 重ね重ね よろしくお願い申し上げます。 ・・・・・誠に恐縮ながら、次回のBLOG更新はお休みとさせて頂きます。 次の更新は 7月14日(火)を予定しておりますので、 どうか引き続きお立ち寄り頂けましたら幸いで御座います。
Read more -
【 H.Lesser S150‘s:A様のご注文 】
2026.06.23
お客様のご注文

雨の多き英国では歴史のある素晴らしい傘のメーカーが御座いますね。 ライトグレーのスーツに身を包み、淡いトーンでコーデされた 大変エレガントな英国王も 当然ながら素敵な傘をお持ちで御座います。 日本では正に梅雨の真っ只中ですから傘は手放せぬ季節です。 お若い、、、クラシックでエレガントな装いは皇太子の時代から洗練されており、 グレナカートチェックのスーツも当然の如くご愛用されております。 別名 プリンス・オブ・ウェールズ・チェック とも言われ、 古くから王室の方々も御用達のクラシックな格子柄です。 この格子柄については色々と区別や諸説もあり、 日本では正しき認識が難しいかも知れません。 チャールズ英国王は勿論 現在でもこのクラシックな格子柄をご愛用されております。 重ねたオーバーペーンは藤色、 シャツやタイも意識されたトーンずらしでの濃淡コーデ、、、 調和も美しく本当に素敵であり、学びと共に影響を受けずにはいられません。 ・・・・・この歴史のある有名な格子柄はスコットランドで生まれ、 1840年に登録されたエステートチェックの一つとなります。 そのエステートチェックとは領地を所有する領主が その領地で働く方々へ着用させるべく、独自にデザインされた格子柄を 考案・登録した事が始まりとされております。 日本での家紋に近いと言えるかも知れません。 正式登録名は 『グレンアカート・エステートチェック』 となります。 グレン(谷・峡谷)アカート渓谷の領主(シルフィールド伯爵夫人キャロライン氏) が登録されました。 ヘアライン・ストライプとハウンドツゥースで構成されたモノトーンのチェック、 これがグレンチェックと言われ グレナカートチェック に同義と言えます。 片や プリンス・オブ・ウェールズ・チェック(POWチェック)は 上記に色糸によるオーバーペーンを重ねたものと言われていますね。 狩猟に訪れたエドワード7世(当時は皇太子)が 領地の方々が着用していたこの柄を大層気に入り、更には御自身用に サックスブルーのオーバーペーンを重ねて少しアレンジを加えた上で 生地からBESPOKEにて誂えられたとの事。 皇太子は誂えたこの服を宮廷や社交界でもこよなく愛用され、 周囲が経緯を込めて『プリンス・オブ・ウェールズ・チェック』 と 呼ばれるようになったという歴史があります。 1900年頃 英国王エドワード7世 1934年頃 ジョージ5世 国王エドワード7世の次男さんであり、氏も後の国王となられます。 やはり似ておられますが、父君に同じく グレナカートチェックを御愛用されておりますが 何と靴下まで! インナーのウエストコートは後付けの衿、身返しによる折返り衿でないからこそ 前身頃に柄合わせで仕立てられているのが見受けられますね。 グレナカートチェックについて歴史を簡単にひも解いてみるとこんな感じとなりますが、 エドワード8世(後のウインザー公)のPOWチェックも加えてくると複雑でして、、、、 https://dittos.seesaa.net/article/499761842.html 【 ESTATE TWEED:Glenurqhart check 】 こちらの方は シルフィールド伯爵の領地で働く使用人たちへ作った頑丈な作業服が このグレナカート・エステート・チェックだった訳ですが、 当時より伯爵夫人は地元の赤土や緑の景色の色を既に取り入れていたとされ、 その流れによるチェックが後のウインザー公が誂えられた グレナカート・エステート・チェックと考えられます。 歴史に触れると直ぐに長くなってしまうのですが、、、 今回はシンプルに一般的な POWチェック をクローズアップさせて頂きつつ、 最高の生地によりお仕立て下さった A様のご注文を紹介させて頂きたいと思います。 H.Lesser & Sons SUPER 150’s 100% WOOL 8oz – 240g 最高のメーカーが最高にラグジュアリーなスーチングへ挑戦した生地です。 先の英国王方の時代には考えられなかった品質であり、 勿論 贅沢品ではありますがスーパー表記だけで見れば現最高値は250まで御座います。 これは流石に細過ぎ、実用化・製品化共に限界でもあります。 こちらは 名門H.Lesserがギリギリ実用レベルで考えられる 贅沢品を織りあげたと解釈できるスーチングとなります。 英国地らしく、経緯共に双糸使いで確りと打ち込まれ、 滑らかでなめらかであるにも関わらずコテの効くハリコシをも持ち合わせており 多くのイタリア製同レベルの生地とは一線を画すと言えます。 原毛が細いのでその分ウエイトも軽くなり、春夏をメインに 秋口まで楽しめるようなスタンスの生地となります。 https://dittos.seesaa.net/article/502632142.html 【 2024 SS/お勧めスーチング 】 何て王道的な POWチェック なのでしょう、、、 しかもオーバーペーンはエドワード7世由来のブルーにて。 とても美しく、柄出しもムラ無く本当に綺麗です。 こういう当たり前な所に実は差が出るのですね! 薄くてしなやか、軽やかでドレープも美しきスーツになるでしょうが 高番手になればなる程に仕立ては難しくなり、 皴にもなりやすい側面は否めません。 これがお安めな縫製工場では技術が伴わず 生地裏に 極薄の接着芯を貼って仕立てるしかまともに仕立てあげる術がありません。 完成してしまえば裏側を見る事も出来ませんし、 皆様は外観から分からないと思います、、、 接着芯を貼ってしまうという事は強度や安定性を抜群に上げる分 その生地のもつDNA(本来の良さ・魅力)を強性的に変えてしまう事になり 本来では本末転倒的な手段だと考えます。 結論的にはモノ作りにもグレードがありますので、 食材ばかりが良すぎても無意味だと言えると思います。 チャールズ国王を意識されつつ、とても気品に満ちたスーツとなりました。 食材が良いのは言うまでもありませんが、やはり着用者であるX様のスーツであり、 その凛としたお姿は A様のご経験値が自ずと滲み出ていると言えましょう。 洋服好きで博識なA様らしきご注文で御座います! 先ずは裁断、地のし(縮絨)を行い、寝かせたのちに裁断します。 格子の平行・直角を綺麗に整え マーキング。 柄合わせが必要ですから重ね裁ち出来ませんので 一枚裁ちで丁寧に柄合わせしつつ慎重に裁断致します。 特に肩傾斜が非対称であった場合、アームホールの位置が左右違うという事ですね。 それに準ずるよう袖の裁断も非対称ですから慎重に、、、、。 昔 自分の服だったので油断して袖を左右柄逆で裁断してしまった事もありました! 当店の開店当初より御贔屓にして頂いております大切な顧客様のお一人であり、 とても洋服好きで拘りのある魅力的な御方で御座います。 いつも心よりの感謝をしております。 A様におかれまして 秋冬は3P、春夏は実用重視に2Pでのご注文です。 2Pのトラウザースは吊らずにベルトレス仕様にて。 尻周りもスッキリながらピッタリと綺麗過ぎですね、 少し調整を加えます! しかし引き締まった尻、そしてお身体、、、 スタイル良く既にご本人様が格好良いのでスーツも勿論お似合いで御座います。 良い意味でこのさっぱり感、、、カットも英国王の雰囲気を醸し出せるよう リクエスト通り意識して型紙を引いております。 胸のドレープも綺麗に、、、凄く素敵ですよ、A様! では微調整を加えつつ、仕上げに進ませて頂きます。 と、もう完成です! 本日はシャツまでも お仕立て頂いたACORNのPOWチェックですね! クレリック仕様ながら、襟のみ白、これもチャールズ国王リスペクトにて。 かなり通なリクエストです! 力を抜いて自然な立位姿勢、人それぞれに随分と違いますが 横から見れば往々にして脚のフォルムが直下・直線ではない事が分かりますね。 ですから筒はストローの様に直線ではなく、クセ取りでS字にする事により 足のフォルムに綺麗に寄り添い、ふくらはぎにつられぬようスッキリと落とします。 (外脇縫い目を目で追うと分かりやすいでしょう。) 勿論 個々の姿勢で違いますし、余程太いシルエットなトラウザースであれば この意味も軽減しますが、細ければ細い程にこの意味と効果がご理解頂ける事と思います。 A様の靴コレクションは相当なもので御座います! 現行からヴィンテージまで、マニアにはのどから手が出てしまう程の靴も、、、。 ですが、それぞれ確りとローテンションしながら実際に履かれ、 育てておられますからね! A様、リクエストされた匂いが感じられるでしょうか。 本当にエレガントで素敵です、、、。 敢えて多くは語らず 裁断から縫製、各ディテールの一つ一つまでご覧いただきましょう。 因みに、、、先ず気付かれないであろう箇所ですが 胸部ウエルトポケットの箱幅ですね、古き英国のテーラードは細めでシャープです。 イタリアは極太であり、かつカーブもありますね。 A様の箱幅は私の設定しているレギュラー幅より太め、こんな所も、、、! 拘りのたくさん詰まった自身だけの一着、楽しいですよね。 こんな側面も自己満たる誂え服ならではとなる御満足度の一部でしょう。 ・・・・・実は、頗るお洒落なA様はSNSも楽しまれておられます。 今回の掲載御了承を得るにあたり、早速デビューしたとの事で 着用されたお写真も頂戴致しました。 とても素敵でしたので こちらもご了解を頂けましたから 皆様にも是非ともご覧いただきたいと思います。 もうプロのモデルさんの様ですから! (一部 お顔など加工させて頂いております。) 御納品させて頂いた服はこれから 『着る楽しみ』を存分に御堪能されて下さいませ。 A様、この度も素敵なご注文を賜りまして 誠に有難う御座いました。 ≪ Paul Anthelme_watier ≫ ・・・・・如何でしたでしょうか。 誂え服の楽しみ方や拘りも人それぞれで御座います。 唯一無二な皆様の個性や価値観も様々であり、 自分なりの誂えをご堪能して頂けましたら幸いです。 私の知識と技術の全てはその具現化の為に御座います。 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
Read more
BLOG
2026/06