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Bespoke Tailor Dittos.

【 2023. S/S お勧めスーチング 】

2023.01.17生地に付いて

 

 

 

1月も後半に入り、年始のお休みから普段の生活へと戻られた事と思います。

そして 早くも今週の金曜日には 『 大寒 』 を迎えます。

一年で最も寒さの厳しい頃 とされますが

大いに冬の装いを楽しまれている事と思います。

 

 

そんな最中では御座いますが、HOUSE STYLE ORDER限定による

『 早期受注フェア 』も来月早々に始まりますし、

今週は 今期春夏用に仕入れた生地を手始めに少しだけ御覧頂こうと思います。

 

 

 

 

㊟ 実はPCを新しく買い換えました。

同じ様に撮っている写真の色質が全然違って感じられます。

色調整は行っているものの 違和感を感じられるかも知れませんが、

慣れるまで暫くお付き合い頂けましたら幸いです。

 

尚、最後に重要なご連絡も御座いますので お見逃しなきよう 宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

 

ss1

 

イースターパレードでのF.アステア氏はスーツ姿が本当にエレガントで魅力的です。

例えば このスーツ、とても表情のある顔立ちのライトグレー スーチング。

上着は一つ釦の角度鈍めなピークドラペル、

深き股上に合わせた衿付きダブルのウエストコートは8釦‐4掛けですね。

 

このスーツ(生地)の様な表情は、単色の糸ではなく

濃淡の糸で構成されているからこそでもあります。

代表的なのはヘリンボーンやピック&ピック、ピンヘッドなどが挙げられます。

 

グレーはクラシックで当たり前の色でもありながら、

やはり明るめのトーンであればこそ春夏としても大いに活用したいところで御座います。

 

 

 

 

 

ss2

 

C.グラント氏も 同じ類のスーツ地をダブルで渋く着こなされております。

胸のウエルトポケット、今では箱幅がもっと幅広でカーブを描くタイプに

見慣れた方々におかれましては、大層 細い箱に見えるかも知れませんね。

昔は控えめで細く、シャープな感じでした。

 

ゴージラインや刻みの位置、ピークのバランスやフラワーホールの位置、

これがクラシックスーツのベースです。

 

 

 

 

 

 

ss3

 

では早速 生地のご紹介と参りましょう。

先ずは英国のマーチャントとして数多くのレーベルを束ねる

HARRISONS よりご紹介致します。

 

 

 

 

ss4

 

HARRIOSNS

REQUIEM

 

100% WOOL

ABOUT 230g

 

ウエイトの軽い春夏地であっても 英国地らしく縦糸緯糸ともに双糸

(2‐PLY)で織られていますので、型崩れなども起こす事無く

仕立て映えする生地を展開しているシリーズです。

高温多湿な日本では本当に強い味方であり、お勧めなシリーズとなります。

 

 

 

ss5

 

ミディアムグレー範疇、やや明るめといったところ。

あまり濃いトーンですと濃淡の魅力が出ませんね!

この生地は クラシックな『 HAIRLINE 』 で御座います。

大好きなクラシックスーチングの一つであり、

ヘアラインは別名イートンストライプとも呼ばれるそうです。

 

 

 

 

 

 

ss6

 

濃淡の糸で髪の毛のように細く、高い密度で縞柄構成されており、

表側は縦縞、裏側は横縞のボーダーになるのが特徴です。

 

縞柄は遠目には溶け込み、無地範疇として捉えられる生地です。

雰囲気は PICK & PICK にとても似ており、

冒頭のエレガントなお二人が着るスーツの様な表情をご堪能頂けます。

 

 

 

 

 

ss7

 

この位近づくと ヘアラインの顔が分かりますね!

ヘアラインやピック&ピックは本当に普遍的で代表的なスーチングであり、

そういう意味では面白みなど全くありませんが、それで、それが良いのです。

もう本当に大好きなヘアラインはシャツ地でも御座いまして、

もちろん誂え済みでお気に入りなシャツの一つとなっております。

 

 

爽やかさもありつつ、グレーですし大変落ち着きもあります。

紳士が安心して選ぶ事の出来る春夏地として買い付けた生地で御座います。

 

このレクイエムというシリーズですが、日本では気候に適したシリーズながらも

本国ではなかなか実績が上がらずに廃版が決まってしまいました。

残念ではありますが、だからこそのお値段にもご注目くださいませ。

 

ss8

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ss9

 

赤味感じる綺麗なネイビーのスーツを着こなされるのは チャールズ三世国王陛下。

上着の袖には確りとプレスで折り目が付けられていますね。

日差しの強くなる春夏では、トーンもやや明るめに

濃すぎない発色のネイビー地は清々しくて清涼感をも感じさせてくれます。

 

そんなキレイ目なネイビースーツはお持ちでしょうか。

 

 

 

 

 

 

ss10

 

 

FINMERESCO というシリーズで展開されているスーチングです。

どちらの生地でしょうか!?

 

 

 

ss11

 

歴史はそこまで古くないものの、短期で高い実績を重ね

今では高級マーチャントとしては欠かせぬ存在でもある

『 SMITH WOOLENS 』となります。

同社は かのソラーロのオリジナルを譲り受けた事でも有名です。

 

 

SMITH WOOLENS

FINMERESCO

 

100% WOOL

ABOUT 300g

 

 

 

 

ss12

 

こちらも濃淡の色糸で織り上げられた TWO AND TWO であり、とても表情がありますね。

見ようによっては ピンヘッド っぽくも見えます。

 

この生地、色がうまく出せていないのですが、

もっと鮮やかで綺麗なロイヤルネイビーを少し深く濃くしたような色となります。

 

 

 

 

 

 

ss13

 

生地の両端にある ミミ にも表記がありますが、

このシリーズは 『 TRAVEL SUITING 』 とあり、

皴に強くて春夏でも快適に過ごせる生地種の構成でまとめられています。

強撚糸を使っているので ハリ・コシ に富み、通気性も高い生地で御座います。

ご旅行含め、ご出張などには特に本領を発揮してくれることでしょう。

 

生地厚(ウエイト)自体は 3シーズン用位ですが、

何より通気性が大変よく、かつ地薄すぎないので強度と

耐久性をも持ち合わせているとお考え下さい。

撚り強き糸で織り上げられ、シャリシャリとしていて肌離れも良く、

皴になり辛く、復元力も高い生地です。

 

色目と顔立ちが凄く魅力的で素敵です!

 

ss14

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ss15

 

C.グラント氏、またまたご登場頂きました。

カラー写真ではないので厳密なオリジナル色は定かではありませんが、

渋くてとても雰囲気のある生地にて シングル・3釦のピークドラペル。

 

シンプルでベーシック、シャツもおそらくホワイトでチーフと共に

控えめで高貴なエレガントさが滲み出ています。

 

 

 

 

 

 

ss16

 

今週 最後のご紹介となります。

こちらもグレー地、SMITH WOOLENS からの生地となります。

 

 

 

SMITH WOOLENS

GILT EDGE

 

100% WOOL

ABOUT 250g

 

 

ギルトエッジ、こちらは同社の展開する

春夏用クラシックスーチングのシリーズとなります。

強撚糸の平織もの、いわゆるウールトロピカルですね。

 

 

 

 

ss17

 

ミディアムグレー地のウールトロ、

もうド定番であり春夏地の代表格です。

もちろん春夏用のスーツを誂えるのがメインながら、

私は特に ODD TROUSERS にもお勧めしたく選びました。

 

 

 

 

 

ss18

 

秋冬用でのODD TRでは、フラノが欠かせぬように

春夏用ではウールトロは欠かせぬ存在です。

 

当たり前なアイテムを上質なもので、、、

見た目の違いなどは差が無くとも、仕立てれば、

そして穿きこめば 自ずと質の良さを享受出来る事でしょう。

 

誂えは自己満的側面も大きいですから 食材選びは重要です!

既製服と違い、長きに渡るご愛用にも耐えるものをお選びください。

 

 

 

 

 

ss19

 

色味も、顔立ちも、風合いも 全てにおいて

高次元でまとめられたお勧めなウールトロで御座います。

当店在庫でウールトロはいくつかのメーカーで取り揃えておりますので、

それぞれの色味や個性を感じ、吟味されてみてください。

 

夏になればクールビズ、、、またやって来るわけですよね。

確かに日本の夏は暑い、それだけにトラウザースの役割はとても重要です。

 

ss20

 

 

 

 

 

 

・・・・・如何でしたでしょうか。

先ずは主にベーシックなスーチングよりご紹介させて頂きました。

3種すべてお得な価格設定となっております。

 

また折を見て続きをご紹介させて頂きますので、

引き続き宜しくお願い申し上げます。

では、最後に下記ご連絡もご確認頂けましたら幸いで御座います。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・2月6日~20日まで

HOUSE STYLE ORDER限定による 早期受注フェア が開催となります。

( 日程前でも構いませんので、ご利用の際にはお気軽にお声かけ下さいませ。)

 

 

そして、フェアも終わり 今から約1か月後となる 2月22日(水)より

HOUSE STYLE ORDER のお値段を一部改定とさせて頂きます。

(早期受注フェア終了後となります。)

 

主に オプションとなる事柄が対象である事と

原材料高騰により、2015年よりオプション扱いであったシェル釦(貝)に加え、

なんとホーン釦(角)もオプション扱いとなってしまいます。

 

それぞれのアイテムによるベースのお値段につきましては、

ほんの若干ですが見直しを検討しております。

もう最近ではこんな話ばかりですね、、、、。

 

 

 

誠に、誠に恐縮ながら本当に申し訳御座いません。

上記価格改定は、2023年1月の仕事始めより工場さんの方では既に施行されております。

当店は私の対応も遅く、告知から施行まで時間を取らせて頂きたかったので

中途パンパな日程になってしまいました。

 

この度のお話は HOUSE STYLE ORDER のみであり、

早期受注フェアの終了後をもって施行となります。

( BESPOKEは保留にて現状では考えております。)

 

大変恐縮極まりないのですが、何卒ご理解頂きたく

切にお願い申し上げる次第で御座います。

 

 

 

 

世知辛い状況では御座いますが、皆様とお会い出来る事を楽しみにしております。

今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。

 

 

 

 

 

 

 

 
Bespoke Tailor Dittos.