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Bespoke Tailor Dittos.
  • 【 acorn fabrics 】

    2023.12.19 Bespoke Tailor Dittos. 生地に付いて

    【 acorn fabrics 】

              六本木 ミッドタウン         来週はクリスマス 表参道をはじめ 各所で恒例のイルミネーションが気分を盛り上げます。 大切な方へのプレゼントは決まりましたでしょうか。     さて、告知から随分とお待たせしてしまいました。 英国より無事に ACORN のシャツ地が届きましたので ご紹介させて頂きたいと思います。   先にお伝えさせて頂きますが、お陰様により既に残り僅かであり ご注文頂ける生地は恐縮ながらあと2種のみとなります。 それだけ英国シャツ地を求められている顧客様がいらっしゃるという事でもあり、 また折を見て仕入れたいと思っております。 今回は記録も含めてご紹介させて頂きますので、ご興味が御座いましたら お問い合わせ頂けますよう 宜しくお願い申し上げます。           Acorn Fabrics   1975年創業の同社は、チャットバーン家により 4世代に渡ってシャツ地の伝統を引き継いで参りました。 英国のランカシャー州と言えば スーツ地のハダースフィールドに同じく有名な産地です。 その歴史は1928年まで遡り、当時ランカシャー州のコルンにあった シャツ工場の社長 アーサー・チャットバーン氏から始まります。 その後 1975年にはご子息のジョン氏が入社しましたが、 その会社は買収されてしまいます。   そこでジョン氏は独立して自分でビジネスを始める決断をする事になりました。 今までの様に発注されたロットの大きな注文だけではなく、 魅力的な生地を自前で抱える手法を取り入れ始めます。 在庫リスクはあるものの、これにより小さなメーカーやテーラーなど ミニマムロットでさえ不必要な小口の注文(取引先)にも供給出来るようになって参ります。   ただ その頃はまだ通信技術が不足していた為、 ジョン氏は注文を取る為に週に2回もロンドンへ出張に出向き続けていたそうです。 その頃よりジャーミンストリートやサビルローのシャツメーカー、 仕立て屋との関係が確立されて参ります。   当時より高級な原綿はエジプト綿でしたが、80年頃には西インドの海島綿も仕入れ、 英国では初であり唯一でもあったそうです。 ビジネスが成長するにつれ、1985年にはスキンプトンへと その拠点を移し 現在に至ります。               英国のシャツ地と言えば、T.MASONやD&JAも有名で素晴らしいメーカーでしたが 今ではイタリア:ALBINIグループの傘下になってしまいました。 ACRONは数少なき貴重な英国の伝統を守る シャツ地メーカーである事は皆様も周知の事と思われます。   現在 ベーシックで高品質なポプリンや当たり前のクラシックな 2トーンストライプなどのシャツ地を手に入れるのは容易い事です。 イタリアやスイスを始め、素晴らしいシャツ地が沢山生産されています。 しかし、イギリスならではのセンス感じる生地はどうでしょうか。       Turnbull & Asser (therake.com)       ジャーミンストリートに行けば、紳士なら心が躍ってしまうような 美しく素晴らしいシャツが並びます。   そしてカントリースタイルには欠かせぬタッターソールチェックのブラッシュドコットン、 これらが欲しければCORDINGSに行けば一通り揃いますし、 近隣に鎮座する格調高き伝統的な銃砲店にも御座いましょう。     そんな各老舗の名店に陳列されているような『らしさ』が溢れる 配色センスのストライプやカラーシャツ、そしてタッターソールチェックは 現在手に入れるのが困難になってしまいました。 こういったイギリスならではのセンスなシャツ地はなかなか他国では生まれないのです。   RINGHARTのシャツ地が入手できなくなったことも大きな要因であり、 この様な英国シャツ地らしさを求めるニーズへお応えする食材がとても枯渇しております。 だからこそ、、、、今回自分で手に入れてみました。 自分自身も仕立てたくなるもの、そして御贔屓下さる顧客様方へお勧め出来るもの、 少量では御座いますが、是非ご覧頂ければと思います。                     英国より無事に到着です。 素朴な梱包、流石に海外からなので潰れていますが 中身は柔軟な生地ですから問題ないでしょう!         では、早速 ドレス系からご覧頂きます。                       いかにも英国らしいクラシックなストライプ。 ライトブルーのベースは END ON END 、 そこにネイビーとライトブルーで重ねたオルタネートストライプです。 こういった英国センスなオルタネートストライプこそ枯渇しているのです。 同系色でまとめられ、これはとても使い勝手が良いですし クレリックスタイルにしても大変似合います。   このEND ON ENDベースのストライプ、これが個人的に大好き! 以前は当たり前に膨大なバリエーションがありましたが、今では随分と寂しい感じに。                       ご覧の様に赤が強く目を引きます。 この赤もSCARLETであり、これまた英国らしい赤ですね。 シャツなんて三つ揃いの小さなVゾーンから覗く程度ですから 気後れする事なく是非お試し頂きたいです。 衿はイングリッシュレギュラー、カフスはフレンチかバレル3釦を チョイスしたいところ、フロントはやはりパネルにしたいですよね! 先に同じくベースはライトブルーなのですが、 このベースはヘアラインストライプなのです。   素敵、、、、。                       プリンス オブ ウェールズチェックには配色でも同系なネイビーでの重ね格子。 全く同じではないのですが、現英国王もお召しになられている やはりクラシックなシャツ地でもあります。 マス目は小さめでとても上品であり、物凄く英国的です。                     ド定番な END ON END(刷毛目) より、こちらはライトグレーになります。 シャツ地の主要メーカーであればクラシックな刷毛目は 必ずやコレクションに入りますが、多くの国内展開はホワイトやブルー系ばかりで 他のバリエーションカラーは乏しい事もしばしば。   使いやすい色ばかりが優先されていますが、 こんな渋いライトグレーはモノトーンコーデに欠かせません!   ネイビーのスーツにライトブルーのシャツ、そしてネイビータイ。 とても一般的で定番的控えめなコーデですが、それのグレーバージョンにも!                         これは一番分かり辛いですよね、、、写真では表現が難しい。 ベーシックでプレーンなポプリン、その CREAM です。   ブラック、そしてホワイトは絶対的な色であり、強く、そしてエレガントです。 ホワイトシャツは紳士にとっては必須ですね。 そこをバリエーションとして似寄りなクリームにする事で 随分と印象が柔らかくなり、優しさが出るのです。 ホワイトではないからこそ、ジャケット主体のコーデにも合わせやすく、 上級な着こなしとなるでしょう!   結構 黄色味を感じると思いますが、写真では生地が 何層にも畳まれ重なりあっているので色味が濃く見えがちです。 シャツとなって着用する時には生地一枚ですから 印象はもう少し薄いトーンになるとお考え下さい。   英国地ではやはり似た ECRU(エクリュ)が大好きで魅力的な色なのですが、 無くなってしまったので それの代わりにとお勧めです!   ( ECRU=生成色 漂白した人工的な白ではなく、漂白前の素朴で自然、 字の如く生の黄ばんだ様なナチュラルカラー。フランス語です。 )         では次よりカントリー系に参ります。             伝統的なタッターソールチェックは クリームのブラシュドコットンに織り込まれています。 綾織りで確りとしており、起毛された肌触りは暖かさを誘い 正に英国的カントリーな着こなしには欠かせぬシャツ地でもあります。 配色は様々に展開され種類も豊富ながら、 以前と比べれば随分と色柄バリエーションは縮小しました。 されど、英国以外の国が展開するこういった格子柄はゼロではないものの、 やはり説得力や魅力に欠けます。 当店でも渋いツィードを仕立てられ、『合わせるシャツをお勧めしてほしい!』 と言われても、選択肢がかなり狭かったのです。   ブルーとオリーブのコンビ、これは抑えておくべき配色です!                         タッターソールチェックは2色での重ね格子が一般的ながら、 そこからかなり派生したバリエーションも生み出され展開されています。   これ、地の色が淡いアイスブルー地なのです。 綺麗なグリーンがとても良く映え効いていますので、 目がつられブルーグリーン調にもみえますね。 グリーン、ネイビー、そしてパープルで構成された重ね格子です。 こんな配色センスは英国だけであり、だからこそ欠かせぬのですね。                         パンチが効いています。 目を引く赤は やはりSCARLET、そこにネイビーとブルーで重ね格子に!   数あるツィードの格子にも赤系の重ね格子が使われており、 是非拾いたいところですよね。 レッドはブラウンの色構成に必要な色ですから仲良し、 そしてグリーンとも馴染みますね、クリスマスカラーでもあります(笑)。   赤と青、反するからこそ映える配色格子と成り得ます。 柄が強いのでタイを悩みがちでしょうか⁉ 先ずは動物モチーフや植物由来なペイズリー、 小紋も柄がうるさ過ぎなければ合いますので あまり気にせず合わせてしまう事こそ らしさ でもあります。                         格子柄が続きましたので ここらでソリッドを! ネルシャツ地(ブラッシュドコットン)はソメロス社も沢山出していますが、 カジュアル向けで地厚目、だからこそ温かくて冬には是非欲しい所です。 反面、テーラードのインナーには少しモコモコ感があるのも否めぬ所です。   これは綾織りブラッシュドコットンですが、地は厚くないので テーラードのインナーには頗る適しています! ナチュラルなIVORYですが、記載されているように敢えてメランジ調にされ、 単に無地ながらも表情を与え、ノータイでも様になる事でしょう。   タッターソールチェックのシャツは必ずや欲しいですが、 タッターソールチェックのODD WAISTCOATは流石に合わせられませんね。 そして上着のテーラードが結構な格子柄ですと、やはりケンカしてしまうので インナーは大人しくさせるべき、、、ソリッドも必要なのです!               では、最後にスポーツ系(カジュアル系)に参ります。                   誰もが大好きなオックスフォード地のシャツ、これも不朽の定番です。 ですが、オーダー用サンプルですと 確実に売れるであろうホワイトやブルー系ばかり。   本当はイエローやピンクなどもあるわけですし、 ストライプやチェックの様なバリエーションも欲しいのです。   ストライプまでは既製品含めいくつかは探す事も出来ましょう。 しかし、この色はなかなか見ないかも知れませんね。     OXFORD:BENGAL GREEN STRIPE     誂えだからこそ、カントリースタイルにも合わせたいですし こういった色味が欲しいのですね!           では次が最後の紹介となります。 唯一 春夏用のスポーツシャツ地として先行仕入れ。   来年の春までには いよいよオープンカラーシャツもリスタートしますし、 こういった生地で作っても絶対に合うでしょう。                 CHAMBRAY Plain Orange / Plain Sky   オックスフォードに並び、シャンブレーも定番ですね。 シャンブレーと言えばワーク系のシャツ地としても多用されております。   平織地で薄く、通気性も高くて涼しい、、、 シャンブレーは縦糸と緯糸で配色されているのが特徴であり、 大抵は白と〇〇といった具合です。 故に色味も薄れ、ボケた感じになるのがウリです!         スカスカですね! 肌触りも素朴でややザラッと感があり、スーツ地で言うフレスコの様な感じです。   オレンジの色味が良い! 強い日差しに負けぬ元気な色味、 クリームのリネンスーツを着たら、インナーにはこういった差し色を合わせ よりリゾート感を出してみるのも良いでしょう。   スカイブルーはかなり淡い色味で 白糸との交織ですから 双方揃ってシャーベットカラーの様な感じです。 清涼感もあり、使いやすき鉄板です。                   ・・・・・以上となります。 如何でしたでしょうか。 ソリッドやクラシックな2トーンストライプは沢山選択肢があります。 英国シャツでなければならぬ敢えての私なりチョイスで御座いました。     ACORN社も当店の開店当初と比べれば、展開される種類が相当減りました。 以前は旧型の織機である36インチ、最近の広幅での60インチと 双方での展開が設けられていましたが、現在では60インチに統一され 36インチ製は全て廃版です。 この中に名作 CAMBRIDGE もあったのです。     寂しくもありますが、これからも出来るだけ長く続けられるよう頑張ってほしいです。 皆様のご要望が高ければ反映もさせて頂きますので、 是非ご意見をお聞かせくださいませ。   何卒宜しくお願い申し上げます。       では 素敵なクリスマスをお迎えくださいませ。 今週もお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。                 ・・・・・改めてご連絡申し上げます。 2024年1月4日より 新しい年の営業が始まると共に、 当店HOUSE STYLE ORDERが ほんの少し値上がり致します。   こんな話ばかりで誠に恐縮なのですが、 どうか変わらぬ御贔屓を賜れましたら幸いで御座います。               ・・・・・年末・年始のお知らせで御座います。   年内は 12月28日(木) が最終営業日となります。 年始は  1月4日(木) より営業となります。     ご迷惑をお掛け致しますが、何卒宜しくお願い申し上げます。          

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  • 【 BRITISH CLASSIC STITING 】

    2023.12.12 Bespoke Tailor Dittos. 生地に付いて

    【 BRITISH CLASSIC STITING 】

          三つ揃いのスーツが気持ちの良い季節です。 いよいよ師走を迎え 皆様何かと忙しい事と思われます。 たまに気温が上がったりもしますが、 どうかご体調には十分にお気を付け下さいませ。               貫禄溢れるエレガントなスーツスタイルです。 ご自身の魅力だけではなく、その服にさえも 長きを共にされてきたであろう味わいが滲み出ています。               こんなにも素敵な良き相棒(スーツ)を得るにはどんな生地が良いのでしょうか。 やはり長きを共にするわけですから ソフトや軽さといった今風の価値観で 織られた生地とはある意味真逆でもある生地、そんな生地こそ 紳士の誂えるべきスーチングであると基本的には思っています。         経緯共に双糸で密に織られ、ハリコシの伴う生地だからこそ テーラードの技術を確りと受け止め 応える事が出来るとも言えます。 こういった生地こそ皴にも強く、復元力も高く、寿命も長い訳です。 であれば、やはり英国製の生地を選ぶ事になるでしょう。   紳士の着用するエレガントでクラシックなスーツに面白みや新鮮さなど 全く必要ありませんし、流行なんて取り入れたら それこそ飽きますし、廃れるのです。   スーツは所詮『額』でもあり、主役は中の絵であり写真となる御本人様です。     今週はこれぞ英国生地たる『いぶし銀』のような頼れる お勧めスーチングをご紹介させて頂きたいと思います。 冬は寒い‼ その寒さを感じる今だからこそ リアルにイメージして頂けるのではないでしょうか。                                         WILLIAM HALSTEAD   1875年に創業した老舗のミルであり、品質の良さだけではなく 伝統に培われた英国服飾文化自体への拘りがその150年近い歴史を紡いで参りました。   英国の伝統的なテーラードを念頭に展開されている生地がメインであり、 春夏系ではトロピカルやポーラ、そして上質なモヘア混紡生地なども有名ですね。 今回は秋冬地をご覧頂きます。               正に一番ベーシックとも言えるでしょう。 ウーステッドのスーチングは綾織りで確りとした打ち込み、されど弾力もあります。   100% WOOL 330g   やや秋冬より 3シーズンウエイトといったところです。 スーツは勿論の事、オッド・トラウザースにも良いですね。 素朴で当たり前のものこそ、質に拘り W.HALSTEAD の様ないぶし銀をお選びください。                 生地の教科書に出てくるようなものばかり、確かに新鮮味はありません! あるべきものが揃っている、それこそがクラシックなスーチングなのです。               平織は綾織りと比べて通気性も良く、艶が抑えられマットな表情を醸し出します。 こんな生地でブレザーなども良いですね。   ここまでのシリーズは全て同じ品質であり、 ウエイトは330gの企画で織られています。 厚地過ぎないのも好都合に、冬はオーバーコートと共にご堪能下さいませ。                   ここからはもう少し冬向けです。   100% WOOL 360g   ミルド仕上げのウーステッド、縮絨後に起毛を掛けます。 サキソニーと言った方がイメージも沸くでしょうか。   起毛されている分、見た目と共に温かさは増します。 縮絨によって蜜にもなり、起毛で通気性をそれなりに潰します。 生地の厚さが大して変わらないのにウエイト表記の数値差があるとすれば、 それは密度にあるとも言えます。             クラシックなハウンドツゥースは如何でしょうか。 スーツは勿論、このトラウザースはかなり使える選手になります! クラシックなのですが、、、巷では見かける機会がかなり減りました。。           ・・・・・サキソニーはサキソニーフランネルとも呼ばれ、 やはり起毛が大きな要因となる訳です。 例えばフランネル、ウーステッド(梳毛糸)フランネルと ウーレン(紡毛糸)フランネルで同じ羊の毛でも区分けされています。   フランネルという括りで見ると ウーステッドは糸が細く引き揃えられている分 上品さがあって都会的とも言え、生地の表情も間近で良く見れば 綾織り地であるツイル目が確認出来ます。   反面、ウーレンフランネルは繊維も不均一で短くて太くもあり、 織地が見えなくなるのが特徴でもあります。 ウーステッドと比較すれば もう少しモサッとしてボリュームが出て素朴感もあります。 もともとフランネルはスポーツやカントリーなどで使用されていた生地であり、 温かくて丈夫な生地です。   そんなフラノを都会で着るには田舎くさい! これを払拭したのはウインザー公でもあります。                 冬のスーチングと言えばフランネルは欠かせぬスーチングです。 1931年の広告でもフラノのスーツをお勧めしていますね。     時代は変わりますし、変わって当然です。 スーチングに関して、もう随分と長きに渡りイタリアのファッションや 生地は日本にも相当根付いた事でしょう。 これは日本だけではなく、世界的な観点で見ても例外ではありません。 フランネルと言えば代名詞でもあるFOX社も全てではないにせよ、 随分と市場ニーズに合わせてきています。     イラストではありますが、曲線美に溢れ 美しき立体的な シルエットとバランスのスーツです。 軟弱な昨今のフラノではなく、当時は当たり前であったフランネルで仕立てれば こんな粘土細工の様な造形的フォルムも成り立ちます。     では、往年のフランネルが欲しいと思われる 拘り派の紳士方にお勧めできるフランネルとなると、、、 もはや敢えの企画として生みだされた生地というシリーズや限定生地となります。 敢えて復刻したのですから間違いありませんね!       http://dittos.seesaa.net/article/501128125.html 【FOX BROTHERS:2023AW/DIRECTOR’S CUT】       しかし、これはハードすぎる、、、、 と思われる方もおられるので、パンチ力を損なわぬ程度に迫力があり、 そして日本のタウンユースでも快適に過ごす事の出来る バランスの優れまくったフランネルとは⁉                     Savile Clifford     1899年 サヴィル氏とクリフォード氏が創業した英国を代表する生地メーカーです。 長い歴史の中で買収なども含め色々とありましたが、英国の伝統的なモノ作りや 思想を崩す事無く現在のポジションに君臨します。   今回はハダースフィールドで紡績されたウーレンフランネルを 新たなコレクションとして展開しました。 実は同社のウーレンフランネルは頗る良く、当店でも以前に 『これぞ一押しウーレンフランネル』 として扱って参りました経緯があります。                 ど真ん中、これぞクラシックなチョークストライプ! 縞の太さや幅、そしてボケ感、これこそがチョークストライプだと言いたいです。 チョークとはTAILORが裁断時に生地へ線を引く日本語でチャコを指します。 その裁断前にチョークでマーキングされた様より このネーミングとなった訳ですね。   左から2番目と3番目、ダークグレーのトーンはほぼ同じ。されど品番は違います。 縞のボケ感にも差があるのですね。   綾織りのツイル目など全く見えません! これぞウーレンフランネル、確りと縮絨され、起毛され、、、コレですよ!               上記のストライプと比べ、縞の幅などバリエーションも御座います。 ひと捻り欲しいお方は嬉しいですね。 欧米人と比べ そこまで身体の大きくない日本人であれば、 縞の幅は意識するところでもありましょう。               勿論ソリッドも御座います。 ブレザーにホワイトフランネルのトラウザース、憧れるものの 目立ち過ぎと懸念される方は一番左上のかなり明るいライトグレーがお勧めです。 同じような雰囲気、スタイルを楽しめつつ、グレーですから落ち着きもあります。   グレーのフランネルについては、これはもう語るまでもありません。 ワードローブに入れておくべきスーツでもありましょう。           持つべきグレーのフランネルは是非スーツで手持ちに入れておきたい。 ですが、オッドトラウザースとして得るのであれば昔から3色は持てとも言われます。 それだけ秋冬アイテムとしては万能であり、 上着に合わせてトーンを変えれば全てを賄えてしまうという事です。   この風合いが伝わりますでしょうか。 特有の良い意味でのふっくら感もあって、確りと縮絨された様は安定感が違います。                   ・・・・・・如何でしたでしょうか。 今回の生地達には特筆すべき大きなメリットが2点御座います。   ● 国内の老舗生地屋さんの監修で全てを原反で抱えておられます。 故に今日頼めば明日には届くのですね。 英国より取り寄せていたら1週間はかかりますので そんなロスタイムは掛けさせません。     ● 主要メーカーのバンチなどから選べば、在庫リスクや着分カットによる手数料、 海外からの送料含めた割高値を考えれば、それは反で買った方が俄然安くなりますね。 その反で仕入れたお値段より算出された額ゆえ、お値段ベースでは フラノの代名詞であるメーカーと比べると相当大きな差が出ます。       有名マーチャントや大手メーカーのバンチコレクションには 高額だとしても それを見越した魅力とバリエーションなどの付加価値が付随されています。 今回ご紹介のこういった小ロット展開は良質で『あるべきもの』が当たり前に揃い、 かつ良心的価格である事、これが最大の魅力となる訳ですね。     是非皆様にもご覧頂きたいシリーズであり、本当にお勧めです。 玄人好みというやつです(笑)!   皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。               ・・・・・今年のBLOG更新もあと2回となります。 次週にはいよいよ英国からACORNの生地が届きますのでご紹介できると思います。 入荷が遅れたのですが、注文した1種が一時品切れとなってしまい再入荷を待っておりました。 ですが総量は少なく、既にお陰様で顧客様より反響もありますので 無くなるのは早いかも知れません。   今は需要と供給のバランスなのでしょうが、 国内市場での英国シャツ地がほぼ無くなってしまいました。 日本は大いなる流れに皆向きますので、、、残念な限りです。 ご好評を頂けるようでしたら改めて次も考えて参りますので、 どうか引き続き宜しくお願い申し上げます。               ・・・・・年末年始のお知らせで御座います。   年末は 12月28日(木) が最終営業日となります。 年始は 1 月4 日(木) より通常営業に入ります。     ご迷惑をお掛け致しますが、何卒宜しくお願い申し上げます。              

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