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【 STEPHEN WALTERS & SONS 】
2026.06.16
お勧め情報

イングランドのサフォーク州 ストゥール川のほとりには レンガで建てられた古くて大きな建物があり、その敷地周辺には何世紀にも渡って 手付かずのまま残された平穏で長閑な風景が広がっているそうです。 昔話に出てきそうな幻想的で美しい風景ですね。 実はこの素敵な建物の中では、世界屈指と称されるシルク織物が製造されている 超老舗の工場(ミル)なのです。 今週はそんな素晴らしい英国シルクきってのメーカーをご紹介させて頂きたいと思います。 STEPHEN WALTERS & SONS Woven in England since 1720 300年以上にも渡りシルク産業を支え続けてきた老舗中の老舗で御座います。 1800年代初頭 織物技術も発達し、この頃より動力織機と共に 新しいジャカード技術が導入されて参ります。 1900年代に入り サドベリー・シルク・ミルズの工場が買収され その場に織元製造工程が集約され、現在も同社の本社となっております。 (それが冒頭写真の工場で御座います。) 婦人服用の生地から紳士服ではディナースーツ用の拝絹地やライニング、 ネクタイ用のレップストライプなど多種多様の生地を織り続けました。 WW2時にはパラシュート用の生地製造の為に再稼働もされたそうです。 1952年 エリザベス2世女王の戴冠式用のローブを託されるなど 古くから王室との関りも深いのです。 あまりにも膨大なアーカイブは3世紀にも渡り蓄積され、 目の詰まったタフで正統派の英国シルク地は世界中の名だたるメゾンブランドより 絶大な信頼を得ている事は言うまでもありません。 能力高きミルはいつの時代も黒衣に徹し、目立たぬものでは御座いますが 華やかなメゾンブランドの裏には必ずやそんな下支えとなる 力強きパートナーが存在しているのです。 スリークラウンズ、同社のクレストレップタイの生地見本ですが とても英国らしくトラディショナルです。 ブラックベースにゴールドのクレストが激渋! 凄く素敵、、、。 実は以前に こんな素晴らしい英国のミルで 当店のネクタイコレクションを展開した事が御座います。 https://dittos.seesaa.net/article/261940576.html 【 Dittos.Tie 4th-COLLECTION②】 見事、かつリアルなレップタイで御座いました。 以降の織地系は かのVANNERS にお願いする事が殆どでしたが、 コロナの影響により残念ながら廃業となっております。 英国のシルク地として見れば、プリント系はアダムレイ社が圧倒的であり 心底信頼のおける素晴らしいシルク地を提供して下さります。 ですが、ジャカード含め 織地のレップタイも欲しい、、、。 改めてS.WALTERS&SONSにてお世話になろうと実は準備中で御座います。 VANNERSとS.W&SONSですが、双方超老舗のシルクウィーバーに変わりはありませんが、 実はミニマムロットが大きく違っておりました。 ですが 今回は満を持してジャカード織のタイを展開したく、 企画進行中で御座います! THE SILK FAMILY 正にファミリー‼ 右上にはVANNERSに同じく蚕の成虫がいますね! では、今回 同社の歴史から全てが分かる書籍を近年発刊されまして 少しでは御座いますが、中を覗きながら皆様にも 同社の素晴らしさをご紹介させて頂ければと思います。 見事であり、正に圧巻です、これ 後入れの刺繍の様ですが 織りですよ! デザインも欧州的な歴史を感じさせます。 同社のアーカイブより。 左はトラディショナルなペイズリーですが 物凄い緻密で多色、配色も素晴らしいですね。 右はダック君、羽の描写が細かく 脚や顔までも緻密に織り込まれています。 そのモチーフが複雑なボタニカル系のベース上に織りで表現されているのです。 とても立体的で凄いですね、アーカイブからの抜粋ですから 随分と古きから既にこのレベルで再現していたのです。 三世紀に渡る家族経営で現代に至る同社において、 十代目の当主でもる ジュリアス・ウォルターズ氏で御座います。 A BESPOKE とありますね。 ワンピースに出てくるブルックではありませんよ(笑)! Hermèsに依頼された紳士服用だそうです。 歴史ある古きアーカイブより ジャカード織と刺繍のスワッチです。 ペイズリーのもとは花、ボタニカル系は欠かせぬモチーフであった事が窺えますね。 家系図ですよ、、、いや正にリアルな歴史そのもの、 300年以上の伝統は物過ぎすぎます。 このびっしりと穴の開いたパンチカード、実はこれがプログラムであり この情報に基づいてジャカード織機が動き 様々な織柄を生み出していたのです。 まぁこれが無ければ織柄になりませんので財産みたいに貴重なカードだという事です。 これが今やコンピューターに移り変わり、これら古き情報(パンチカード)も 専用プログラムを開発し、デジタル設計をも可能にされたそうです、、、。 当然ながら今ではより緻密なデザインも表現可能である事は言うまでもありませんね。 冒頭でご覧頂きました 現在進行形な同社の工場です。 迫力と共に彩り豊かで見応えがありますね。 バロック様式の模様からインスピレーションを得たそうです。 服地だけではなく、ファーニシングにも力を入れていますので それらシルク地は本当に多岐にわたります。 1923年 ご婦人方の服地にも贅沢なジャカード織のシルクが使われていますね。 あら、下の写真は様々なポケットウオッチ柄で! 1949年初頭 同社で働くスタッフの方々。 男性の多くはテーラードをお召しで凄く素敵です! 結構な大所帯である事が分かりますね。 1952年 エリザベス女王の戴冠式の際に着用される ローブのシルク生地を託されました。 物凄い名誉な事です。 1981年 ダイアナ妃のウエディングドレスに使用されたシルク地も 同社が織り上げておりますよ。 記憶に新しい、、、 ウィリアム王子とキャサリン妃がカンタベリー大司教の前で指輪の交換です。 大司教の法衣にも同社のシルク地が使われていますが、今でも英国には 聖職服製作を専門に行っている所があり、そこと密接な繋がりも御座います。 近年では家具や備品、装飾品などのファーニシング向けにも 高級なシルク地を御用意しています。 こちらは ちょっちアジアンテイストですね。 あっ、またHermès用の生地ですが、これはネクタイ用ですね。 BRIONIもそうでしたが、高級メゾンは贅沢に織りでロゴや品番さえ入れ込んできますので、 裁断上で適した箇所にレイアウトして織り上げる必要があるのですね。 = 贅沢という事ですよ! こちらはスズメさん⁉ 英国のファッションブランド Markus Lupfer よりのBESPOKE(別注品)だそうです。 2019年に撮影された 同社スタッフの方々です。 先のスタッフ集合写真から70年が経ちました。 写真がカラーなのもありますが、装いは流石に随分とリックスした カジュアルな雰囲気になりましたね。 少しでも長く、創業400年を目指して今後とも是非頑張ってください。 私に力はありませんが、心底応援しております! ・・・・・以上で御座います。 久し振りにレップタイを企画する事にワクワクしております。 質は申し分ない事は前提に、どんな色柄のタイで構成しましょう、、、。 皆様が是非とも『締めたい!』と思って頂けるようなタイである事は勿論ながら、 他では売られていない様な私独自のセンスも取り入れながら(笑)。 今年の秋デビューを予定しておりますので 是非ご期待くださいませ。 と、自分にプレッシャーもかけつつ、、、‼ では、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。 今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。
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【 2026 AW / お勧めファブリック 】
2026.05.19
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寒空の中 列をなす人たち。(1929年が端となる世界恐慌当時) 紳士達は皆様それぞれ帽子を着用し、 クラシックで暖かそうなオーバーコートをお召しです。 防寒着でもあるオーバーコートは膝丈、もしくは膝ホールドの丈をお召しですね。 オーバーコートにも様々なスタイルがありますが、 やはり筆頭たるはチェスターフィールドコートが思い浮かびます。 そうくると色はブラック、ネイビーやグレーが主体となるでしょう。 5月も後半を迎え、6月が見えて参りました。 これから梅雨をはさみ本格的な夏を迎える事になりますが、 こと BESPOKE でのご注文の場合は工期を約半年くらいは頂かなければなりません。 実は秋冬の装いがボチボチと仕込み時を迎えつつあるのですね! 先週はリネンをご覧頂いたばかりですが、今週は急に秋冬ですよ(笑)。 とても素敵なAWの出物を仕入れましたので 早々にご紹介させて頂きたいと思います。 エレガントなチェスターフィールドコート、 これは HOUSE STYLE ORDER用 のゲージサンプルです。 このサンプルの生地はブラックの キャバルリーツイルとなります。 打ち込みがとても確りしていて弾力もあり、皴にも強くて丈夫な生地でもあります。 このキャバルリーツイルという生地は名の如く英国軍騎兵隊の 乗馬用トラウザースに採用されていたのが由来となります。 軍服(乗馬服)など 耐久性が必須な用途には欠かせぬ生地種の一つです。 今では様々なカラーやウエイトまでもが多く展開されていますので、 スポーツスーツからオッド・トラウザース、オーバーコートまで幅広く使われております。 それらの多くはカントリーからタウンユース用ですが、リアルなハントコートや 乗馬用ブリーチェスともなれば そのレベルのウエイトは1000gを超え 縮絨と共に起毛された物もあり、まるでカーペットのようです! 2重で連なる急傾斜の畝(綾目)が特徴の織であり、 ツイル地らしい程好いツヤも見受けられます。 本当に丈夫ですし、小雨程度であれば もう傘なんて差さなくても良い位ですよ。 カシミアで仕立てたチェスターフィールドコートは軽くて暖かく、 肌触りも最高で大変魅力的ながら、その真逆な価値観とも言えます。 では早速ご覧いただきましょう。 WILLIAM HALSTED = Cavalry Twill = 100% WOOL 700g ダークグレーとネイビーを御用意させて頂きました。 700gです、、、英国でのオーバーコーティングとして見れば当たり前なウエイト。 しかし日本のタウンユースでは500gあれば十分だと 当BOLGでも唱えて参りました。 ですが、先週のIRISH LINENにてTropicalというシリーズを御紹介しましたが あのウエイトでなければならぬ理由がある訳です。 このキャバルリーツイルは触ってみると意外に「厚さはこんなものか⁉」と思うでしょう。 それだけ織密度が高いのです! どんな強い北風も通さず、皴もほぼ入らず、入っても一晩で復活する筈です。 多少の雨でもビクともせず、まさに何十年経っても 変わらぬパンチ力を維持してくれる事でしょう。 ネイビーからご覧頂きます。 表面はクリアカットされ、サラッとしており ホコリや汚れも付きにくく、 ついてもブラッシングで落としやすい。 ガシガシかけても全然大丈夫、良い意味でイージーケアなのです! 強い傾斜の2重畝が見えますね。 これぞキャバルリーツイル といった具合に自信満々の顔立ちです! 畝のボリューム感が分かりやすいと思います。 柔軟でもありつつ芯のある感じ、弾力も強く、重さはあれど地厚過ぎない、 正にキャバルリーツイルの真骨頂を感じさせてくれますよ。 こちらはダークグレーです。 色調整していますが、現物は写真よりもう少しだけ濃い感じです。 良いですねー、ネイビーと違いこちらのダークグレーは優し目な霜降り感があります。 PICK & PICKみたいな感じです! 此度の700g、コーティングであれば全然有り得るウエイトであり ラグジュアリーなカシミアやキャメルなどとの逆を敢えてご用意させて頂きました。 オーバーコートになれば当然それなりに重さは出るでしょう。 しかし、着用すれば重さは感じない、、、 それは仕立て術も必要ながら どれだけ身体に合っているかなのです。 自身を支えている背骨を中心に、肩の乗り(肩傾斜)やアームホール含め 全てぴったりと身体に寄り添っていると重さが上手く分散されるのですね。 例えば右肩下がりの方が 左右対称の既製服を着れば 左肩に強く比重が掛かって当然です。 ですが洋服も身体に合わせて非対称なら⁉ それだけでありませんが ニュアンスはお分かりですね。 是非お勧めですので、店頭にてリアルな迫力を感じて頂けましたら幸いです。 (今回の2色は同じウエイト、同じく100% WOOLの兄弟となります。) では次の生地(ラスト)をご覧頂きます。 DORMEUIL 1842年創業 世界最古のマーチャントとしてあまりにも有名です。 最高の英国地をフランスに持ち込んで商売を始めたのがキッカケでした。 WORLD TRAVELLER とありますね。 トラベラー的なネーミングの生地は多くあり、要は皴に強くケアも楽、 旅行や出張にも指摘! という価値観で企画されており、 その多くはスーチングであり 一部今回のようなジャケッティングなどもあります。 旧在庫の単発仕入れで詳しき情報は分からず恐縮ながら、 この子自体を見つめ その個性を魅せてもらいましょう! DORMEUIL WORLD TRAVELLER = DIAGONAL= 92% WOOL 5% MOHAIR 3% CASHMERE 390g 所謂 三者混紡のジャケッティングであります。 ダークネイビーとブラックで交織された美しいダイヤゴナル地であり、 かなりトーンが深くて濃く ミッドナイトブルーと言いたくなるレベルです。 ツイル地として、そしてモヘアも少しブレンドされ 程好い光沢感があります。 とても美しい綾畝は2色で浮き出る用に織られていますが、 それら2色自体が近い色味なので ほんのり感じる程度です。 エレガントな艶感は高級感を漂わせ、味付け程度ながら カシミアの優しい柔軟性も持ち合わせます。 見えますか、、、畝が濃くて(経糸) ベース地がネイビーです(緯糸)。 これは上着用なので、ハリコシより柔軟性が重視されています。 軽やかで程好い着心地はリラックスした雰囲気を醸し出し、動きやすくて暖かい。 ブレザーにしても良いですし、オーバーコートにもお勧めです。 軽いオーバーコートになりますので より軽快な感じで手放せなくなるでしょう! ジャケッティングでのオーバーコートは心もとなく感じられるかも知れません。 しかし、インナー自体も秋冬用でしょうし むしろちょっとした外出にもさっと気軽にはおれます。 脱いでも軽いですから扱いやすく、 冒頭のキャバルリーツイルからみれば赤ちゃんみたいなものですね(笑)。 これはシックで素晴らしい、色味も良い! 皆様なら何の料理にして食されますか、 やはりジャケットとのご意見が多いでしょうか。 こんな深いネイビー地でのブレザー、たまりませんね。 ・・・・・以上で御座います。 如何でしたでしょうか、好天な日中にご覧頂くと 秋冬物ですから余計に暑くなるかも知れませんね。 ですが誂えには仕立てる時間が必要です! 当店BESPOKEで型紙ホルダーの方であれば約半年、 HOUSE STYLE ORDERであれば約6週間といったところです。 例年通りで行けばH.S. ORDER限定になりますが、 夏のまだまだ暑さ厳しい時期に『早期受注キャンペーン』も行われる事と思います。 VINTAGEや出物の仕入れは季節に関係ありませんので、 その時のタイミング、そして御縁を大切にされて下さいませ。 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。 今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。
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