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Bespoke Tailor Dittos.

【 24ct GOLD:Y様のご注文 】

2024.10.29お客様のご注文

 

 

 

 

 

 

 

 

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手持ちのポケットウオッチにアルバートチェーンです。

やはりシルバー系とゴールド系を持ち合わせ 使い分けたいものです。

 

人類を魅了し続けるゴールドの価値は、この10年で約3倍にも上がりました。

 

 

 

 

 

イギリスのホールマークを御存じでしょうか。

貴金属を検査し、純度を証明していた刻印がそれに当たります。

1300年代 ロンドンのGoldsmith’s Hall で行われていた事から

HALL MARK という言葉が生まれたと言われているそうです。

 

このホールマークは、金属類の素材や純度だけではなく、

検査された年代や場所、製造元まで細かく分類され刻印されています。

故に英国のアンティークなどは正確に年代表記などが把握出来るのですね。

 

 

 

 

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375 と刻印がありますが、見えますでしょうか。

これは K9(9金) を表し、古より英国では多くの9金が使われて参りました。

(因みに、18金:750 24金:990 となります。)

 

英国王室のジュエリーはデザイン性が重視され、日本ではメジャーな18金よりも

高度のある9金が好まれ使われていた背景があります。

英国には優秀な金細工職人が集まり、作られた作品を大切に愛でる文化が根付き、

強度優先の9金が英国ではメジャーになったそうです。

 

故に欧州では9金の事を『BRITISH GOLD』や『ROYAL GOLD』とも呼ばれているほど

多くの国民に愛され続けているという背景が御座います。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今週は中国よりのお客様をご紹介させて頂きます。

珍しくもあり、かつ高級なラグジュアリーファブリックをお選び頂きましたが

はたして どんな生地をお選び下さったのでしょうか⁉

 

私自身 存在自体は知りつつも、初めて扱わさせて頂きました。

 

 

 

 

 

 

 

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ネービーベースの極上なウーステッドに、クラシックなピンストライプ。

実はそのピンストライプ自体に 何と 24金 が使われているのです。

 

ピカピカです‼

 

青に反対色の黄、より目立ちますね!

 

 

 

 

 

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この生地のデビューはそれなりに前となります。

高級マーチャントでもあるスキャバルでも展開していた記憶がありますが、、、

この度は 英国を代表する高級マーチャント、赤いバンチでお馴染みの

HARRISONS よりラグジュアリースーチングたる

GRAND CRU よりお選び下さりました。

 

 

 

 

 

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スーパー150の高番手なウーステッド、シットリとして肌触りも最高です。

ウエイトは 330g ですから3シーズン範疇であり、幅広い期間お楽しみ頂けます。

 

そして、、、装飾的なストライプは 確りと 『 24ct Gold 』と書いてありますね。

 

 

 

 

 

 

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この生地、実はシルバー系もあり

そちらは 何と PLATINUM で御座います。

どんなシーンでのご着用を想定されているのでしょうか⁉

今度聞いてみましょう!

 

 

 

 

 

 

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やると思われましたでしょうか(笑)⁉

ピンストを外し、24金、、、、

残布の金を全て外して熔かしたら、、、やりませけど!

(厳密には芯糸になるものが存在するでしょう。)

 

ですが、職人として懸念点がありまして本国へ問い合わせを入れました。

金属糸はアイロンで無駄に熱伝導が良すぎたり、生地への干渉は⁉

 

サビルローでも今まで特に何の問題も上がっていない

との事だそうで心配し過ぎなようです。

ですが、鋏で切るのも金属ゆえ なんか気が引ける、、、。

 

 

 

 

 

 

 

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裁断も覚悟を決めて切った訳ですが、特に問題もなく

縫製(アイロン)も特にこれといってなく、

気を使う程度でほぼいつも通りでした。

 

Y様はとても胸板が厚く、前も後も立体的です。

ご注文時はお母様と来られ、とても仲が良さそうでした!

お母様もしきりに御子息の体型的個性を語られていたのが印象的でしたが、

是非お任せ下さいませ!

 

いよいよ 2ND仮縫いまで到達して参りました。

 

此度は 2P-SUITS でのご注文、上着はエレガントなシングルのピークドラペル、

2釦にバックはサイドベンツをお切りになります。

 

しかし、SNSの類も一切行っていない当店へ

良くぞお越し頂き光栄な限りで御座います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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光っていますね~。

組み上がりからY様が御来店されるまで店頭にて保管していましたが、

御来店下さる顧客様方も興味津々で御座いました。

 

確かに珍しい生地ですから、「こんな生地もあるのか~」と驚かれる御方ばかり!

ラグジュアリーな生地では他にもとんでもないような生地が実際に織られており、

まだまだ凄い生地は存在致します。

超富裕層向けなのでしょうが、仕立ててみたい興味は御座いますよ。

 

 

 

 

 

 

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Y様は普段より 2Pが主体で あまりウエストコートは着られないようですが、

トラウザースはブレイシーズを御愛用です!

初回の御来店時もベルト用のループ付きトラウザースでしたが

吊って穿いておられました。

 

スタイルは2プリーツにされておりますが、

シルエットはシャープなテーパードをご所望です。

 

 

 

 

 

 

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たまに吊らず、ベルトレススタイルでのご着用もあるとの事で

ウエストサイズはほぼジャストで合わせます。

 

尻ポケットは両側に付けられ、なんか逆に新鮮に見えます。

 

 

 

 

 

 

 

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何とも目を引く個性的な靴をお履きですね!

私にはこのカラーは選べません! Y様のお好みやセンスが光りますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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胸周りも良い感じ、着心地は如何でしょうか。

 

では 釦もお選び頂きましたし、微調整を加え FINISH へ進行いたします。

是非ご期待くださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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こう見てみると、金糸はそんなに目立ちませんね。

Y様におかれ、これが良いのか悪いのか分かりませんが、

生地とは別に 釦も個性的なセレクトです。

 

 

 

 

 

 

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胸ダーツは『通しグセ』を採用しています。

バストとウエストの差寸が大きく、絞りきる為の分散やバランスを考えれば

脇線だけではなくダーツも重要なパートです。

これは絞り込みが多きく鳩胸系の方には有効なカットであり、

通しグセは腰ポケットより下は裾まで縫い込まれます。

このシームを失くそうと思うえば、マニピュレーションといって

腰ポケットを利用して展開する方法もあり、目的と結果は基本的に同じと言えます。

 

技術にはなかなか100点となる回答は存在せず、メリット・デメリットが存在します。

通しグセのメリットは素直なライン出しと処理、

そして腰ポケットの上下で柄が揃います!

が、余計なシームが発生します。

 

片やマニピュレは腰ポケットの上下で柄がズレるデメリットが大きい反面、

無駄にシームを発生させません。(腰ポケ下のシームが無い)

 

今回の場合、メインはゴールドのストライプですね。

どちらが綺麗に見えるか、、、好みはあるでしょうが私はこちらの方が

綺麗だと思い選択したという事になります。

 

技術はとても深く、そこに美意識も含め 採用する手法を選択しながら

皆様の一着一着が設計・仕立てられているのです!

 

 

 

 

 

 

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釦は黒蝶貝をお選び頂きました

私のご提案はシンプルにホーンかナットのダーク系でした。

『 シェルはありませんか? 』 Y様より。

 

御座います! 貝が宜しいですか⁉

 

貝釦は光沢が強く、それも大いなる魅力であり清涼感もある為

多くは春夏服に採用されていますね。

光沢が強いので自ずと主張も強くなりますが、それが良いのでしょう!

金糸と共に釦もピカリとですね。

 

因みに、天然由来の釦では ホーンやシェル、ナットなどが一般的ですが

貝釦の高騰は随分と前から進行しており、

圧倒的に他を圧倒した高級釦にもなっております。

特に この釦は横から見るとお椀型をしており余計に高級です!

何故なら、、、そのお椀型を補える貝殻の厚さが必要となり

大きな貝で更に厚みのある部分でしか取れないからなのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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光に当てると 24金の輝きがゴージャスですね!

ライニングは シャンパンゴールドのペイズリー柄をお選び頂きました。

ちょっと色味が上手く出ていませんが、、、。

 

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トラウザースも勿論仕立て上がりです。

裾はダブルに仕上げてあります。

 

なんか、、、このゴールドストライプの写真を

撮るのが楽しくなってきています(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Y様にご足労頂きました。

偶然なのか分かりませんが、白シャツにシャンパンゴールドのタイは

今回のスーツにとても合い凄く素敵です。

 

 

 

 

 

 

 

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本日の靴も個性的、ベルルッティですね!

キリっとテーパードで裾口もシャープに、

股下レングスの加減も絶妙に。

 

 

 

 

 

 

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あまり見えませんが、、、サイドアジャスターを御依頼頂いております。

英国より取り寄せたこの金具は見えないところで

波型ギザギザがあってグリップ力が高くて性能が良いのです!

ですが、インポートでもあり贅沢付属にもなりますので

H.S ORDER でのレギュラー使用が出来ないのが難点です。

 

 

 

 

 

 

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Y様、とてもお似合いで御座います。

その笑みが最高の報酬でもあります!

 

 

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どんなシーンでご着用を想定されているのかお聞きさせて頂きました。

「このくらい、別に普段使いですよ。」 との事でした!

 

「日本では、貴店ではこの様な注文がはいりませんか?」

 

そうですね、金糸使いは初めてです!

日本人の多くは実用ベースが主体でもありつつ、

シャイな所もあり目立つ事をしたがらないかも知れません、、、

とご返答させて頂きました。

 

とても楽しかった一着となりました。

 

次のご注文は春夏用の淡い色目でご検討中との事、

いつでご相談くださいませ。

 

Y様、素敵なご注文を誠に有難う御座いました。

お仕立て上がりを楽しみにされておられた

お母様にも是非見せてあげてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・如何でしたでしょうか。

皆様のお身体や価値観、好みは その方々の個性でもありますが、

お国違えば更に その様々な個性が幅広く御座います。

 

そういう意味でも BESPOKE は飽きません。

 

皆様の個性に寄り添い、最高の一着をお仕立て致しますので

どうか宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・来週のBLOG更新は恐縮ながらお休みとさせて頂きます。

次回は 11月12日(火) を予定しておりますので

どうか引き続き 宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

 
Bespoke Tailor Dittos.