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Bespoke Tailor Dittos.

【 TWEED / SUPERFLEECE:4P-SUITS ⇒ ODD!? 】

2020.11.03STYLE

 

 

本日は『文化の日』という事で国民の祝日となりますが、

皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか。

そして今週の土曜日には立冬を迎え

暦の上ではいよいよ冬が始まる日となります。

2020年もあと約2か月です、気持ちははやるばかり、、、。

 

 

 

 

 

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やはり TWEED は滾りますね~!

左の紳士はピンチバックのジャケットとフラットキャップが同じ生地で仕立てられています。

右の紳士はプラスフォワーズでの三つ揃い、足元はエプロンフロントダービー(Uチップ)、

1920年代から30年にカントリーシューズとして今の原型が完成したそうです。

 

 

 

 

 

さて、前回は 4P-TWEED SUITS を御紹介させて頂きました。

そんなカントリースーツ(スポーツスーツ)の類は、三つ揃いで仕立てておけば

様々に着こなしが楽しめると当BLOGでも書いて参りました。

 

今週は、その4Pを元に 様々な着こなしの例をご覧頂けましたら幸いです。

一応 生地の色味なども改めてご理解頂き、ご覧頂ければと思います。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・ベースはブラウンとグリーンで交織にされたカーキであり、

マルーン×ネイビーでのウインドペーン柄が施されております。

( 気付けば今回の写真ではバックスタイルが1枚も無かったので今一度! )

 

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前回 既にご覧頂きましたが、バックスタイルは背ベルトが付き

優雅なプリーツが機能として作用する仕様で仕立てられております。

これらのアクションプリーツ含めピンチバック等のバリエーションは多々御座いますが、

HUNTINGにFISHING、GOLF含め運動量確保が前提にも考えられておりますので、

当然 普段使いでの御着用でも大変動きやすいディテールとなります。

車やバイクなどの運転、そしてPCでのタイピング等も含め

腕を前に出す行為にも適する仕様と言えますね。

 

 

 

 

 

 

では、先ずはネクタイを締めず シャツさえ着ぬリラックスした着こなしと致しまして。

 

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JOHN SMEDLEY のハイゲージニットを着用致しました。

パープル色の長袖であり、首元はスカーフでアクセント!

三つ揃いというと重厚過ぎると感じられる方もおられましょう。

ニット類でもハイゲージでサイズが身体に寄り添うサイジングであれば

インナーとして十分に楽しめますし、むしろお勧めです。

 

タートルネックも鉄板ですね。

軽快でガラッと柔らかく、良い意味で砕けた印象になります。

 

また、更に軽快に着るのであればウエストコートは排除し、2P での御着用も勿論 アリです!

スロートタブも外しておりスッキリとさせております。

 

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首元は差し色としてのアクセント含め この様にネックウェアがあると

華やかさや装いとしてのバランスが全然変わって参ります。

シルク物であれば保温力は高いですし、エンドを垂らさず首元に IN しても良いですね。

 

イラストの様に夏場にはコットンやリネン系、暑い最中 汗止めにもなりますし、

汗を拭いても構いません。 洗濯すれば良いですから!

 

冬場はシルクやカシミアなど含め種類も豊富であり、

首元の保温含め 素敵な差し色をチョイスされて下さい。

首に直巻きしますので こちらも汚れたら洗えば良いのです。

(御自身で簡単に洗えますので店頭にてお尋ねくださいませ!)

 

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足元は小奇麗にDOVER を合わせました。

Uチップの類はどこの靴屋さんでも作っていますが、カントリー出身にも関わらず

英国物は結構 綺麗目な顔立ちでまとめられている印象ですよね。

 

『 キミとの付き合いも優に20年越えだ! 』

そう考えると自分も随分と歳を重ねて参りました。

 

 

 

 

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お次は軽めに崩して ウエストコート を変えてみましょう。

ODD WAISTCOAT はお持ちでしょうか。

これ等があると 装いの幅はかなり広がり、楽しめます。

目にも眩しいスカーレット、所謂ハンティングレッドです。

 

かつて英国では狩猟を行う権利は全て王室に帰属しており、

狩猟に参加する時はスカーレット色の制服を着用していました。

その伝統は乗馬用コート含め今にも受け継がれていますね。

 

英国スタイルを贔屓な御方には欠かせぬアイテムではないでしょうか。

私のHUNT WAISTCOAT(SCARLET)は二代目となります。

 

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(あらっ、、焦っていたのか写真を見て気付きましたが、

アルバートチェーンが第5ホールに掛けられていますね。

専用チェーンホールを開けない場合、フロント6釦スタイルでは

第4ホールが私にとってBESTです。)

 

 

 

 

 

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当BLOGでも 沢山御紹介させて頂いてきました POSTBOY WAISTCOAT。

このマスタードは私にとっても鉄板です。

 

http://dittos.seesaa.net/article/450128554.html

【 POSTBOY WAISTCOAT② 】 

 

 

因みにWCだけでは無く、このダイヤ柄のTWEED JACKETも最高ですね。

MARLING & EVANS のTWEEDで正に同じ生地が御座いますので是非!

 

http://dittos.seesaa.net/article/444627343.html

【 H.S.  S様のTWEED SUITS 】

 

 

 

 

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シャツは CARLO RIVA:INDIGO TELA、

これ一押しなのですが前回のフェアでは無かったので次回は是非にとリクエスト済みです!

仕様は釦ダウンカラーにしており、カシミア×レーヨンのスカーフでノータイにて。

 

マスタードのPOSTBOY WAISTCOATに、グレーフランネルのトラウザース。

このトラウザースはODDですが、SUITSで仕立てておけば

今回のスーツに同じくバラしての御着用も出来ますね。

 

4PスーツはODD JKとしての使用ですが、FLAT CAPを被れば2Pですね。

 

 

 

 

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カントリーな装いには欠かせぬ TRICKER’S です。

グレインレザーのフルブローグはコンビで!

グローブは以前BESPOKE で誂えた CAPPINCHO(カピパラ)の革、

お客様への見本を兼ね 実験的にステッチは配色でオレンジにしてみたグローブと共に。

 

あまり見えませんが、、、そんな配色もこんなコンビとの靴には正に相性抜群ですね。

スーツに限らず、お手持ちの愛用品に合せたイメージで

小物を増やす楽しさもご堪能下さいませ。

 

http://dittos.seesaa.net/article/440640193.html

【 BESPOKE GLOVES 受注会 】

 

 

 

 

 

 

 

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ツィードを筆頭にスポーツスーツの類では、プラスフォワーズは欠かせぬ存在であり

写真の様にGOLFにも当然重宝されていました。

 

この写真、良くご覧下さいませ!

左から3番目の紳士、上着のラペルを閉じ 首元はスロートタブで留めての御着用です。

説得力ありますよね、リアルガチなディテールなのです。

 

皆様揃って天衣の広きFLAT CAPが素敵です。

日本ではハンチングとの呼称が一般的ですが、LOCK&COやBATESでもワンピースの天井物は

FLAT CAPであり、形が既にそうですが 名の如くフラットに潰れるからでしょうかね。

保管にも場所を取らずに最高ですよ!

 

 

( 当店では、FLAT CAP単品でも喜んで御注文を受け賜っております。

生地値により価格が変わりますが、始値である20,000円+TAXで御注文頂ける

沢山の端切れの御用意もしております。

カシミアからツィード、コーデュロイ、ヴィンテージ、

春夏物から秋冬物まで様々ですので是非お気軽にお声掛け下さいませ。)

 

http://dittos.seesaa.net/article/428951218.html

【 FLAT CAP 】

 

 

 

 

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では、原型の4Pに対し トラウザースを変えてみました。

このODD TROUSERSはご覧の通りプラスフォワーズであり、

色はプラム(濃い赤紫色)のコーデュロイです。

 

コーデュロイと言えばBRISBANE MOSSですね。

コットンが故に汚れれば水洗いも出来ますし、ODDとしては欠かせぬ存在です。

雨でも雪でも気兼ねなくご利用頂けますし、ツィードとの相性の良さは言うまでもありません。

1本仕立てれば必ず違う色も欲しくなる筈です。

 

パープルのギンガムチェックシャツにウールシャリーのバーガンディー・タイ、

ウールのアーガイルソックスも勿論パープルです。

 

ツィードはフラットキャップ合わせて3P使いですね。

このTWEED(SUPERFLEECE)を仕立てる際、トラウザースは +4と迷った挙句

このプラム色の +4 が手持ちにあったのでレギュラースタイルのトラウザースにしました。

このTWEEDの配色と滅茶苦茶に合いますからね!

 

 

 

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プラスフォワーズと言えばGOLF、GOLFと言えば J.M.WESTON

パターンオーダーでは細かなサイズ対応をしてくれるので私もお世話になれます。

 

やはり好きなグレインレザーを選びキルト付きに!

キルトはもともと砂や小石などが入らない様にする為のパーツであり、

特にゴルフシューズでは良く見受けられる事と思います。

このキルトに控えめなアクセントとして

同系色で同じくグレインレザーでのコンビにしてみました。

 

プラスフォワーズ + キルト付きエプロンフロントのダービーシューズ、

ずっとやりたかったので このGOLFで成就です。

 

 

 

 

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次は軽くインナー(WC)を変えてみました。

これも欠かせぬアイテムですね! フェアアイル柄のニットベストです。

VINTAGEですが、手持ちが何枚もありますので コーデの色味などでチョイス致します。

 

手持ちは全て古着ですが、

現行品と比べればサイズバランスとクオリティーが全然違います。
この愛着ある欠かぬアイテムも以前には Jamieso’sに別注を試みましたが、

私の求める品質は現行では対応不可との事でした、、、。

良い品物(手間のかかる高品質)はどんどん手に入らなくなっており、寂しい限りです。

 

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ゴルフクラブでの一コマでしょうか。

ニットと言えば、英国贔屓な皆様にも欠かせぬ シェットランドセーター があります。

色味も豊富で何色かはワードローブに入れておきたくなります。

ニットの製法にも色々御座いまして、仮に手編みが最高とするなら

そのあるべき姿に沿って作られる程に着心地も良く風合いも増します。

 

右側の紳士は 正にキルト付きの靴を履かれていますね!

 

 

 

 

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ネイビーのシェットランドセーターにて。

品質も然る事ながら、サイジングはとても重要です。

『 キミとの付き合いも20年超えるよね!』

昨今のニット類はとにかくサイズバランスがデカい!!

 

今度はかなりポップで大きめなライトブルーのギンガムチェックシャツに、

ブルーとは反対色であるイエロー系の映えるキジさんのモチーフタイ。

 

トラウザースが TWEED(SUPERFLEECE)となります。

 

 

 

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足元はTRICKER’Sのダービーブーツで!

またグレインレザーですね、、、こう見てくると本当に好きなんでしょうね。

汚れにも傷にも雨にも強く、

カントリーなテイストには欠かせぬレザーであるという事です。

 

 

 

 

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・・・・・皆様、、、私はこのまま紅葉狩りへ行って参ります(笑)。

 

このキルティングジャケットも20年以上の付き合いであり、

一時はかなり流行ったLAVENHAMではなく BARBOURなのがミソです!

内側裾部にファスナー付きの小物入れがもともとありますが、

胸部には無かったので自分で拘りの二重式内ポケットを作って縫い付けました。

 

若かりし頃、初めての英国旅行の際に持参する予定で上記内ポケットを!

スリ防止を兼ねて素晴らしき性能ながら、簡易に盗難出来ぬという事は

私自身も出し入れが面倒という事になりました(笑)。

懐かしい思い出です。

 

コルク色のペッカリーグローブ、ブリッグの傘、コテコテで楽し~~っ!!

FLAT CAPとTROUSERS でTWEED(SUPERFLEECE)は2P使いとなります。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・取りあえず以上で御座います、如何でしたでしょうか。

少しでも楽しんで頂けましたら幸いで御座います。

しかし、短時間で何通りも着替えて、、、、暑かったです(笑)。

 

今回のコーディネイトはほんの一例であり、いくらでも考えられますよね。

 

私がお伝えしたかったのは、3Pや4Pなど 揃えて誂えておけば装いの幅は相当広がり、

そのお気に入りな一着を何倍にも増幅して楽しめ 愛用出来るという事です。

 

シャツやニット類は勿論の事、テーラードアイテムとしては

ODD WAISTCOATやODD TROUSERSを増やし充実させる事は

とても素晴らしい事でありメリット尽くしです!

 

コーディネイトの広がりだけでは無く、スーツはどうしても下物からダメージが来ます。

スーツを崩し たまにODD TROUSERSで着こなす事により、

組下トラウザースの休憩=延命にも繋がるのです。

 

折角誂えた相棒達と少しでも長く付き合えるようにしてあげる事も愛情です。

 

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皆様、どうか素敵な生地と巡り合い、惚れこめるスーツを御誂え下さいませ。

そして着る事により育てつつ、長きに渡り愛情を注いであげて下さい。

それには質の高い仕立てが必要だからこその誂えです。

 

欲しい服を探すのではなく、生み出すのがTAILORであり 誂えです。

BLOGでは未紹介の素晴らしいTWEEDも含め、

皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

では、今週も最後までお付き合い頂きまして誠に有難う御座いました。

 

 

 

 

 

・・・・・毎週楽しみにお待ち下さる方々におかれましては大変申し訳御座いません。

来週もう一度 BLOG更新のお休みを頂きたく、お願い申し上げます。

今でなければ成らぬ仕事がかなり重なっておりまして恐縮な限りです。

 

次回の更新は、11月17日(火)となりますので

どうか引き続き宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 
Bespoke Tailor Dittos.